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異邦人モリサキ
[172]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/06/04(月) 00:29:15 ID:???
*D26.4
訓練所イベント
******
翌朝のことである。
ドルファン城塞の南、埠頭近くの兵舎から繁華街を西に抜け、運河を渡りそこから更に街を通り過ぎて、
徐々に人家がまばらになっていく先に、ようやくそれは見えてくる。
ドルファン陸軍、第一総合訓練所。
訓練所といっても、壮麗な建物があるわけではない。
街外れと敷地とを隔てる武骨な高い壁の向こうにあるのは、幾つか点在する頑丈にして無機質な研修施設と
ただ広大な馬場、そして放置されているようにしか見えぬ荒れ野である。
その荒れ野を運動場と、係官は言った。
森崎が立っているのは運動場の中央、つまりは荒れ野の真っ只中である。
城塞の西側にあるこの訓練所からは遥か遠い東城壁の向こうからようやく朝陽が射そうかという時間だった。
「畜生、夜明けの風はまだ冷えるな……」
『もう……南欧だからって、油断して薄着で来るからだよ。ほら、周りはちゃんとしてるよ』
使い込んだ革鎧の下には麻の鎧下一枚という格好の森崎が、ピコの言葉に周りを見回す。
森崎の周囲、それぞれがある程度の間合いを保って立つのは同じように集められた外国人傭兵たちである。
思い思いの装備、武器を手に立つ荒くれ者たちを見やって、森崎が肩をすくめる。
「数はざっと三百ってとこか。……固まってる集団がいねえってことは、俺みたいな流れ者が殆どだな」
『傭兵団の所属じゃなくて、フリーばっかりってこと? 珍しいねえ』
「ま、デカいとこは乗ってこなかっただけかも知れねえがな。騎士として取り立てる……なんてのは
俺ら流れ者にしか興味ねえ報酬だろうしよ」
『かもねぇ……あ、ほら見て、あそこ』
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0ch BBS 2007-01-24