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1- レス

異邦人モリサキ


[191]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/05(火) 00:05:50 ID:???
***


「よく来たなゴロツキども! 端からブタ箱へ放り込みたくなる面構えだ!」

運動場と名のついた荒野に、野太い声が響き渡る。
兎にも角にも整列した三百人の傭兵を前に向かい立つのは一人の男である。
年の頃は四十前といったところだろうか。
陽に透かすと緑がかる黒髪に、やや褐色を帯びた肌。
左目には大きな傷跡が走っていたが、瞳には強烈な眼光が宿っている。

「俺がこの総合訓練所の主任教官、ヤング・マジョラムだ!
 今回編成された外国人傭兵大隊の隊長も兼任している!」

肩章に刻まれた階級は男が大尉の地位にあることを示している。
剛健を絵に描いたような筋肉質の体躯に胸甲を纏い、挨拶代わりの一言に色めき立つ
荒くれ者どもの殺気を物ともしない様は正に歴戦の古強者といった風情であった。

「この度、貴様ら穀潰しを一端の兵団に仕上げて戦場に送るというこの上なく厄介な仕事を
 上から押し付けられた! よって俺の機嫌はすこぶる悪い!!」

言いながら、ニヤリと笑う。
獣が牙を剥くような笑い方であった。

「まず貴様……それからそこの貴様、そっちもだ。一歩前に出ろ」

傭兵たちの隊列の中から指名されたのは、特に何の変哲もない男たちである。
何故自分たちが指名されたのかもわからず、怪訝そうな顔で列から外れる。

「何だァ? これから始まるしごきの見せしめってか? 運の悪いヤツらだぜ」
「……いや、違うな」


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