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異邦人モリサキ
[225]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/06/07(木) 00:55:34 ID:???
ご回答いただいた方全員にEP1を進呈いたします。
***
B 他を当たる
「……ま、フツーに考えて商店街に出た方がいいよな、買い物するなら」
『そだね』
「正直、あっち側にも興味はあるんだけどな」
言って森崎が覗き込んだ路地の向こうには、桃色やら紫色やらで彩られた独特の店が並んでいる。
曲がりくねった金文字で飾られた看板には『夜の殿堂・黒ネコ亭』『艶笑楼』『通人喫茶・はいたまま』等々、
いかにも、といった風情の屋号が刻まれていた。
独特の空気感を持つそれらの店をちらりと見やったピコが、わざわざ森崎の顔の前へと降りてきては
路地の奥と森崎の目とを見比べて、小さな肩をすくめてみせる。
『……ふーん』
「な、何だよその目は! その街を知るには、その街の女を知るのが一番手っ取り早いんだよ!」
『何さ、知った風なこと言っちゃって』
「痛ぇっ!」
ふわりと飛んだピコが、森崎の耳を引っ張ったものである。
『さ、フツーに考えて次行くんでしょ、次』
「イテテ、だから離せって、おい!」
こうして森崎は小さな相棒に耳たぶを掴まれたまま引きずられていくのであった。
***
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0ch BBS 2007-01-24