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1- レス

異邦人モリサキ


[301]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/12(火) 03:49:48 ID:???
「……頭痛くなってきたんだが、一応最後まで聞くぜ。……こっちのは、本当にこれだけなんだな」
「勿論よン」

最後に、左側に置かれたそれを目線だけで示した森崎に、ノエルが魅惑の微笑を浮かべながら言う。

「これはこういうものよン。シルクロードの向こうからやってきた東洋の神秘よン」
「よーく知ってるぜ。……ただし、俺らはそのシンピとやらをこう呼んでたがな―――」

置かれた白く長い布切れを、森崎が掴むや叫ぶ。

「フンドシだろ、これ! 確かに下着だけどよ! 俺、ずっと着けてたけどよ!?
 どうしろってんだよ、これだけで!」
「注目、集まるわよン」
「そりゃそうだろうよ!」

ほとんど怒鳴りつけるような森崎の声にも、ノエルは動じない。
とろんとした蕩けるような瞳で森崎の目を見ると言ったものである。

「オリエンタルモード、来ちゃうかもしれないわよン?
 そうなったらアナタ、間違いなくファッションリーダーとして注目の的になれるわン」
「その前にお縄になるわ!」

力いっぱいに褌を握り締めて言う森崎の鼻先に、つい、と白魚のような指がつきつけられる。

「選ぶのは、アナタ。磨くのは、私」

ふっくらとした唇から声とともに漏れた吐息の震えが、薄暗い店内の大気を揺らして
森崎の耳に、或いは鼻孔に、そして舌の上に伝わる。

「リスクとリターンは仲の良い姉妹だわン。どちらかだけを連れ出すことはできないのよン。
 私は、アナタというリスクに賭けたのよン。アナタがどの道を選んでも、私の張りは変わらない。
 ……それでアナタは、どうするのン?」


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