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1- レス

異邦人モリサキ


[342]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/14(木) 01:13:28 ID:???
***


「……なるほど。つまり、お前はこのキルト人……」

と、頭からコンソメスープの匂いをさせながら大柄な男の話を聞いた森崎が、
腫れ上がった鼻に布切れを詰めていた小男を顎で指す。
小男が、内出血で赤黒く染まった顔をびくりと怯えたように歪めた。

「こいつに、金を貸してたと」
「……そうだ。お袋への急な仕送りが必要だとか言うからよ。けど、この野郎」
「その金をすっかり博打でスッちまったってわけか」

冷たく言い放つ森崎に、小男が立つ瀬のない様子でおどおどと周囲を見回し始める。
無論、逃げ場などない。
森崎を挟んで大柄な男と小男が座る周りには飯場にいた男衆がすっかり人垣を作って
三人のやり取りを見ていた。

「返せと言ってもアテがねえ、取り返してくるからもう幾らか出してくれねえかと、こう来やがった!
 ふざけやがって、この野郎!」
「わかった、わかったから立ち上がるんじゃねえよ」

口にする内に興奮したのか、男がいきり立つのへ森崎が宥めるように言う。
憤懣やるかたない様子で、それでもどうにか椅子に座り直した男を見やってから、
森崎が小男に向かって口を開く。

「要はお前が悪いんじゃねえか、馬鹿野郎」
「ひっ……」
「そうだろ、わかりゃいいんだ。後はこのクソッタレがミンチになるまで、黙って見ててくんな」
「うわあ!」
「って、待て待て待て! だからすぐにカッカするんじゃねえよ!」


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