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1- レス

異邦人モリサキ


[344]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/14(木) 01:18:21 ID:???
「ここは日払いだろうが。今日からその賃金の半分、毎晩きっちりこいつに渡せ」
「そ、そんなあ……それじゃメシ食ったらすっかり飛んじまいまさあ……。
 オネエちゃんの晩酌がなけりゃ、こんなこの世の地獄に耐えられませんぜ」

心底から困り果てた、とでもいうかのように言ってのける小男に、
森崎の堪忍袋の緒が切れる。

「やかましい、昼間は額に汗して働け、夜はクソしてとっとと寝ろ!
 キレイな体になるまで酒も女もねえだろが!
 借りた金で賭場通いなんざする馬鹿にはちょうどいい薬だ!
 つうかテメエのせいで俺は飯の食いさしまみれになってんだぞ、わかってんのか!?」
「ひ……!」

食い下がる小男を、森崎が怒鳴りつける。

『ご飯の食べかすだらけなのは自業自得だけどね』
「……」
『あ、耳の後ろ、人参のしっぽついてるよ』

無言のままぎろりと中空の相棒をを睨んだ森崎が、へばりついた野菜くずを乱暴につまみ剥がすと、
口に放り込んでがりがりと噛み砕く。
その様子が恐ろしかったのか、すっかり萎びた小男に鼻を鳴らして、森崎が大柄な男へと向き直った。

「ここらの相場からすりゃ、来週には全額返ってくるだろ。この辺で落とさねえか。
 大体、お前が最初ッからこいつの性根を見抜いてりゃ、こんなことにはならなかったんだぜ」
「……」

大柄な男は、なおも渋面である。
眉根を寄せた森崎が、再度小男に顔を向けると、言う。


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0ch BBS 2007-01-24