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異邦人モリサキ
[369]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/06/15(金) 02:03:06 ID:???
「……ッ!?」
その視線がただ自らの方を向いた、それだけで森崎は全身が総毛立つのを感じる。
じり、と思わず一歩を下がりかけた足を、かろうじて止めた。
そんな森崎に、口元だけを歪ませる笑みを向けてジョアンが言う。
「僕のフィアンセが世話になったようだな。礼金が欲しいのならエリータスを訪ねてくるといい。
貴様の年給程度でよければ包むよう言っておく」
「エリータス……?」
傲然の二文字を具現化したような態度であったが、森崎は常の悪態をつくこともせず、
気を張り詰めたままでそれだけを口にする。
「五家評議会のエリータス家を知らないとは……流石は辺境からの来訪者、というべきかな。
聖騎士ラージン・エリータスが三男、自由騎士ジョアン・エリータスの名、覚えておくがいい。
そしてこのソフィアは、僕の将来の妻となる女性だ」
振り返らぬまま肩を震わせているソフィアの、栗色の髪を嬲るように梳きながら名乗りを上げたジョアンが、
ふと間をとってから、続ける。
「そうだな、大切なことを聞き忘れていた」
すう、と細められた氷青色の瞳が、酷薄な色を浮かべる。
「―――貴様は、ソフィアの、何だ?」
びりびりと、全身が警告を発しているのを森崎は感じていた。
緩んだ休日の日常はすっかりどこかへ吹き飛んでいた。
答えを誤ってはならぬ。今この場にあるのは命のやり取りに他ならない。
そう経験と勘とが告げる中、森崎がゆっくりと口を開く。
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0ch BBS 2007-01-24