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1- レス

異邦人モリサキ


[411]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/19(火) 03:39:54 ID:???
***


「なあ、ヤングのおっさん」
「教官と呼ばんか! モリサキ、貴様は今日明日の基礎訓練を倍にしろ!」

汗まみれの森崎がヤング・マジョラムをつかまえて尋ねたのは、とある昼下がりのことである。
耳どころか下腹にずしんと響く大声を受けながら、森崎は平然と肩をすくめてみせる。

「はン、いつものことじゃねえか」
「……俺も段々と、貴様に懲罰を与えているのか特訓をしてやっているのか分からなくなってきた。
 で、何だ。気になることでもあったか」

眉根を寄せるヤングに、森崎が視線で遥か彼方を示す。

「や、あちらさんは何をやってんだと思ってよ」
「あちら……? ……む」

つられて見やったヤングが、途端に渋面を作る。
荒野の向こうにあったのは、きらびやかな一団の姿であった。
遠目にも分かる、選びぬかれた駿馬。
それにまたがるのは種々様々な趣向を凝らし、しかし一様に陽光を反射してぎらぎらと輝く
銀細工と思しき鎧を纏った男たち。
周囲には馬の口を取る者や馬上の男たちに何かを命じられて走っていく者、或いは大量の荷を背負って
側に控える者たちなど、おそらくは馬上にある男たちの従卒と思しき取り巻きが溢れていた。

「……気にするな。訓練を続けろ」
「って、言われてもよ……こないだまであんなの、いなかっただろ」

食い下がる森崎に、ヤングが大きくため息をついて重い口を開いた。


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