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異邦人モリサキ
[415]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/06/19(火) 03:48:51 ID:???
ジョストとは、欧州で古くから行われていた騎士たちの遊興である。
集団戦ではなく、一騎討ちの形式で行われる試合をそう呼んだ。
しかし時代の流れとともに廃れ、どの国でも何十年も前に途絶えているような、
古典的な競技のはずであった。
「実際ンなことやってんの、初めて見たぜ……骨董品市場かよ」
「あれがこの国の、今の騎士の戦いだ。彼らは彼らなりに、本気で訓練をしているつもりだろう」
再び、静寂が降りた。
森崎がヤングの発した言葉の意味を咀嚼するのには、先ほどの倍以上の時間が必要だった。
「……嘘だろ」
ようやくにして絞り出したのは、そんな言葉である。
「なあ、おい、確認させてくれよ、ヤングのおっさん」
「何だ」
「この南欧じゃ、まだ百年戦争の続きをやってんのか」
「……」
「銃を使わねえとか、そういう段階じゃねえだろ、ありゃあ」
「……」
「矢と砲弾の雨が降ってパイクが押し寄せてくる中で、やあやあ我こそは、とでもやるつもりかよ」
「……彼らは、若い」
責めるような森崎の言葉に、沈黙を守っていたヤングがようやく口を開く。
「父祖の武勇伝と絵巻物でしか戦争を知らん世代だ」
「笑えねえ冗談だぜ」
皮肉げに言った森崎に、更に追い打ちをかけるようなヤングの言葉が続く。
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