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1- レス

異邦人モリサキ


[441]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/21(木) 00:44:02 ID:???
ピコに促された森崎が、部屋の中に戻ると文机へと向かう。
特に封緘はされていない封筒を開けると、中にはやはり白い便箋が一枚。

  ―――この間は申し訳ありませんでした。

ユーゾー・モリサキ様、と書かれた手紙は、そんな謝罪から始まっていた。

「……この間、か」
『あのジョアンとかいうキザ男のことだよね』

あの、薄闇の道を思い浮かべる。
自分とは無関係だと必死に言い募った彼女。
振り向かなかった、その背中。
その真意が、直接に書かれていたわけではなかった。
しかし、礼と謝罪とが幾重にも織りなされる文章から、それは匂い立つようであった。

『……ホント、嘘のつけなそうな子だね』
「バカ正直というか、なんというか……」

そんな手紙の締めくくりは、意外な言葉で結ばれていた。

「……つきましては次のお休みの日、五月祭が開かれます。
 この街を知っていただくには良い機会かと存じます。
 宜しければ、是非ご案内させていただきたく……か」

読み上げた森崎の頭に、ピコがひらりと舞い降りる。

『お礼……ていうか、デートのお誘いじゃない、これ?』
「まあ、そう読めるな」
『ふふ〜ん、この色男! ……で、どうするの?』

ちょいちょい、と頭をつつくピコをぞんざいに振り払いながら、森崎が口を開く。


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