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1- レス

異邦人モリサキ


[480]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/24(日) 16:07:38 ID:???
***


A 服を褒める。


「ああ……すまん、つい見つめちまった」
「えっ……?」

どこか変か、と問われて間髪入れずにこう答えたのが森崎である。
彼は少年とは違う種類の生き物、即ち男性であった。
そして彼はまた、少女が女という生き物とイコールであることを知っている。

「学園の制服しか見たことなかったからな。……可愛いぜ、そのカッコ」
「……っ」

目の前の少女が、自分が費やした手間暇など比べ物にならないほど、今日という時間のために
様々なものを消費し、消耗し、あるいは練磨し、研鑽したことくらいは理解している。
それはたとえば履き古した革靴の代わりに彼女の足元を彩る赤いストラップシューズであり、
白く眩しい首元あたりから微かに漂う柑橘系の香りであった。
だからこそ、賞賛を込めて素直に告げたその一言は、しかし劇的な効能を示す。
ソフィアは、一瞬にして赤面したのである。

「……あ、あ、ありがとう、ございます……っ。
 私、あんまりそういうの、言われたことなくて……」


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0ch BBS 2007-01-24