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異邦人モリサキ
[502]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/06/28(木) 00:49:53 ID:???
グオォォォォ―――
突如、地鳴りが山崩れへと変化した。
周囲の男たちが、最早堪え切れぬとばかりに立ち上がる。
「な、何だァ!?」
『この人たち、まだこんなに盛り上がれたんだね……』
目を白黒させる森崎。
「まず最初にお目見えは北欧からの刺客、白き森の守護者、リューリ・ハルティカイネン嬢!!
―――どうぞッ!」
しゃん、と。
その蒼白のドレスを纏った女性の、歩を進める音が、森崎の耳に聞こえた。
地鳴りも、山崩れも、どこか地平の彼方へ消えていた。
凍りついたような静寂の中を歩むその女性は、一目見ただけでこれまでの出場者とは
根本的にレベルが違うことがわかる。
蒼のマーメイドラインに包まれるのはまるで繊細な細工物のような白い肌と細い腰。
白銀のティアラの下、濃いシャドウで強調される切れ上がった目元は刃物の如く鋭い。
薄い唇を彩るのは、紫の口紅である。
物語から抜けだしてきた雪の女王と言われれば信じてしまいそうな女性が舞台の中央へと進むと、
司会の男が駆け寄った。
「ではリューリ嬢、客席と審査員に向けて一言アピール、どうぞ!」
言われた女性が、見事な刺繍を施された本繻子の肘まである手袋に覆われた細い指を口元に当てると、
僅かに視線を動かした。
触れなば斬れん、というような瞳が、会場を睨め付ける。
一瞬の後、凍土を吹く烈風のような声が響いた。
「……誰も彼も間抜け面を並べて。生きているのが恥ずかしくないのかしら」
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0ch BBS 2007-01-24