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異邦人モリサキ
[517]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/06/28(木) 22:23:28 ID:???
そこまでを言い切ったソフィアが、ちらりと司会を見やる。
原色の黄色を纏った男が、はっとしたようにソフィアを見、観衆へと気をやり、
それから我に返ったように大袈裟な身振りを取り戻して喋り出した。
「……っとぉ! 俺っちとしたことが、思わず雰囲気に飲まれちまったぜっ!
こんな殊勝な娘、最近そうはいやしねえ! 会場の野郎ども、温かく見守ってやってくんな!
それではソフィア嬢、アピールタイム、どうぞっ!」
司会が大仰に手を振って促すのへ、ソフィアが頷く。
観客席に向き直り、再びの礼。
ざわめきの静まるのを待って、言う。
「これが、私にできること……聞いてください」
背を伸ばし、胸を張って。
息を、吸う。そして、
―――西風 快天と共に帰りて―――
流れ出したのは、透き通るソプラノだった。
西風 快天と共に帰りて
花や草 その家族と燕たち 小夜啼鳥の声と
白く朱い春を告げる
それは他愛もない、誰もが知っている一昔前の流行歌である。
春の訪れの喜びをうたう歌。
巡り来る温もりと恵みとに感謝を捧げる歌であった。
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0ch BBS 2007-01-24