※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
異邦人モリサキ
[521]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/06/28(木) 22:27:40 ID:???
「今日は……すごく。すごく、楽しかったです。ううん、それだけじゃなくて……」
言葉を探すように。
「なんて言ったらいいんでしょう。その……私でも、ちゃんとできるんだ、って……。
やりたいこと、やりたいって言うの、楽しい……って。変な言い方ですけど、その」
小さく頷いて。
「歩ける、って。私でも、前に歩いていけるんだって。そういう風に、思えたんです、今日。
だから、私……今日のこと、忘れません。きっと、ずっと」
そう、言った。
夕陽の朱を従えて、それはとても清らかで、触れればたちまちに砕けてしまいそうに繊細な、一瞬。
「―――」
手を伸ばしたいという衝動と、その一瞬を崩してはならぬという情動と。
その二つが森崎を板挟みにして、あらゆる行動を封じる。
「……って、あ、あの!」
言葉を失った森崎の、その表情をどう受け取ったものか。
ソフィアが慌てたように手を振って、口を開く。
揺れる硝子細工が夕陽に煌めいた。
「す、すみません、今日はこの街をご案内させていただくって、お誘いしたんですよね。
なのに私、自分のことばっかりで……! こんなんじゃ、その!」
「いいや」
わたわたと表情を変える少女に、森崎が苦笑しながら言葉を遮る。
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24