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1- レス

異邦人モリサキ


[555]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/06/30(土) 20:16:59 ID:???
『あはは、もう怒ってないよ』
「……そりゃ助かるぜ」
『でもさ、これって事件? それとも事故?』

ほっと胸をなで下ろした森崎に、ピコが尋ねてくる。

「さあな……記事もそこまで書いてねえ。区警……地区警備隊がどう考えてるのかは何ともな」
『神父様じゃ、酔っ払って足を踏み外す……なんてこともないだろうしねえ』
「明和の大虎みてえな神父も、中にはいるかもしれんがな」
『葡萄酒は神の血じゃ〜、もっと持ってこんか〜い! って?』

遥か遠い故郷の有名人を真似てみせるピコの仕草に、森崎が口の端を上げる。

「……しかし、そうなると今の神父は俺らと同じような時期にこの街に来たってことになるのか」
『あの針金みたいな神父様だね』
「……」

その場にいるだけで周囲の温度を下げるような、独特の存在感を思い返した森崎が
ぶるりと大きく身を震わせた。

「あいつ、ここに来る前はどこにいたんだろうな」
『神父様のことをアイツとか言わない! いくらキミの信じる神様と違っててもね。
 ……でも、そうだね。なんか怖かったし、きっと寒いところだよ。北の方』
「何でだよ」
『北の人はだいたい、おっきくて怖いんだよ』
「お前、そりゃ偏見ってもんじゃねえのか……。だいたいあの神父、どう見てもトルキア人だろ」
『じゃあ北の方のトルキア人だよ!』
「無茶苦茶言うな……」

力説するピコを白い目で見る森崎。
その朝の話題は、そんな風にして日常に紛れていくのだった。


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