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異邦人モリサキ
[590]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/07/05(木) 01:08:11 ID:???
ひゃあ、名前欄に謎の妖精さんが!
お恥ずかしい。
***
B 殴り飛ばす
瞬間、森崎が駆け出したことには幾つかの理由がある。
無論のこと、仲間への侮辱を許せぬ気持ちもあった。
反吐の如き言葉を吐き散らす下衆には、相応の報いを受けさせねばならぬ。
確かに傭兵は個人主義者の集まりである。
しかし訓練をこなし、汗を流す内に芽生える連帯とて当然にあった。
同じ釜の飯を食う者が何処の馬の骨とも知れぬ下郎に蔑まれたのを日和見的にやり過ごしては
示しというものがつかない。
潰された面子は、誰かが何らかの形で贖わねばならぬ。
そうして、その誰かとは即ち、この哀れな下郎でなくてはならなかった。
しかしまた同時に、その激情だけに身を浸すには、森崎の目に映る光景は危険に過ぎたのである。
(……早まるんじゃねえ、ジェトーリオ!)
その黒人の背を、森崎は見ていた。
ネイの手が払われた瞬間、色めき立つ周囲とはまるで違う時間の中にいるように、
ジェトーリオだけが動きを止めていた。
そして、愚かな鎧の男が文字通りに致命的な言葉を吐いたそのとき、ジェトーリオのそこだけが
型で抜かれたように生白い掌が、ベルトの背に挟んだ得物へと伸ばされ、掴み、引き抜かれたことを、
森崎はしっかりと目にしていたのである。
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0ch BBS 2007-01-24