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1- レス

異邦人モリサキ


[655]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/07/12(木) 00:27:18 ID:???


「くぁ……今日は特にくたびれたぜ……」

日も暮れかけた薄闇のキャラウェイ通りに、しょぼくれた男の声が響く。
我らが森崎有三である。
気怠げに頭を掻く森崎の周りをくるくると旋回しながら、ピコが笑う。

『朝からオモシロい目にあってたしね』
「ヒドい目だっつーの! 結局遅刻してヤングのおっさんにどやされるしよ!」
『それはいつものことじゃない。……それにあのセンセーには、だいぶ鼻の下伸ばしてたよね?』

ピコの白い目が森崎に突き刺さる。

「うえっほ、ごほん。……さて、どこで飯食ってくかな」
『もう、すぐ誤魔化して』
「しっかし、今日は妙に人通りが多いな……こりゃどこも混んでそうだぜ」

と、森崎が夕飯の目星をつけようと思案気に辺りを見渡していると。

「あ、お兄ちゃんだ!」

耳に飛び込んでくる甲高い声。
思わず森崎がびくりと背筋を伸ばす。

「うぐ……この声は」
「おーい! お兄ちゃ〜ん!」
『呼ばれてるよ、お・兄・ちゃ・ん』

わざとらしく繰り返してみせるピコをひと睨み、慌てて声の方へと目を向ける森崎。
すると、夜目にも鮮やかな蜂蜜色の巻き毛がふわふわと揺れながらこちらへと向かってくるのが見えた。
その後ろからは面白くなさそうな顔を浮かべた、すらりと背の高い少女も追いかけてくる。


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