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1- レス

【運命が】ファイアーモリブレム39【迫る】


[574]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/08/11(土) 23:47:03 ID:???
ユベロ「ううっ……ユミナ……ユミナ……」

ユミナ「泣かないでよユベロ。あ、あなただって誇り或るグルニアの王子なんでしょ」

ユベロ「僕は……い、嫌だよ。怖いよぉ……死にたくないよ……うわあああああぁぁぁぁん!!」

ユミナ「ば…ばかぁ。どうして泣いちゃうのよ。アンタに泣かれると私まで……ううっ……ひっく……」

ロレンス「(無理もない。お二人とも王族とはいえまだほんの子供なのだ。
     眼の前に迫り来る死の恐怖に怯えるこそすれ、国のために命を散らすことなどあってはならないのだ)」

ロレンスは先ほどまでの森崎とマルスへの怒りに満ちた表情を柔らかくし、
泣きじゃくるユミナとユベロの頭を優しく撫でる。ラングが司令官として派遣される前の、
僅かな間ではあったが平和の息吹が穏やかに流れるグルニア王宮での風景がそこにあった。

ロレンス「……お二人のことは私が命を賭してでもお守りいたします。
     ご安心くだされ。この猛将ロレンスがお側におりますゆえ……」

守らなくてはいけない。生き延びらせなくてはいけない。
相手が悪魔に魅入られ、外道へと堕ちたかつての英雄と言えども。
この老いぼれの命で賄えるものではないと理解しつつも、ロレンスは心に誓った。

ロレンス「(アカネイア皇帝。いや、森崎殿。仲間のために自らを犠牲にできる尊い心の持ち主であったお主は
     あの大会を境に変わってしまった。いや、もしかすれば今の姿こそ本来のものであり、
     あの時の姿が偽りのものだったのかもしれぬ。だが……)」

先ほどの先制射撃に取り乱し、部隊の配置が崩れているアリティア軍に向けて、ロレンスは歩き出す。
足を前に出すたびに鎧の隙間から血と汗が滴り落ちる。もはや体力は尽き、気力だけで動かせているようなものだ。

ロレンス「(このロレンスの最後の戦いは勝利のために行われるものではない。
     命を、夢を、希望を未来へと繋いでゆくための……意義あるものにしたいものだ)」


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0ch BBS 2007-01-24