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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】


[769]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/27(木) 19:35:36 ID:???
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//剣術 ジェトーリオ


酷暑も徐々に和らぎ始めた九月のこと。
屋内鍛錬場では、いつものように森崎が剣を振るっている。
片手には円盾、上体には鉄の胸甲をつけた武装姿での稽古である。

「百二十八、百二十九、」
『今、何刻だい』
「うるさい黙れ―――百三十」

すっかり退屈して茶々を入れてくる相方を邪険に振り払いながら続ける森崎の、背後。
すう、と影から滲み出すような声が、した。

「―――やあ、モリサキ」
「うお!?」
『ひゃあ!』

何の気配もなく耳元から響いた声に、思わず抜き身の剣を持ったまま飛び上がる森崎。
反射的に手にした刃を横薙ぎに、背後へと向ける。
と、

「ちょ、待った! 僕、僕だってば!」

慌てたような声は、背後の人物である。
無抵抗を示すように両手を挙げたその焦茶色の肌の持ち主は、

「……ジェトーリオ?」
「そう、ジェトーリオくん。斬らなくても大丈夫。……だから剣、下ろしてもらえないかな」


0ch BBS 2007-01-24