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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[137]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/11/27(火) 18:43:59 ID:???
***
C 「さて、俺だけの力で成し遂げたことではないからな」
森崎がそう告げたのは、紛れもない事実であった。
ヴァルファ八騎将、『疾風』ネクセラリアを打倒し得たのはヤングの負わせた傷ありきであることなど、
森崎自身が一番よく分かっていた。
それ以前に一騎討ちに持ち込めたのは部隊全体が最後の最後まで恐慌も来さず戦い抜いたゆえである。
そういった諸々を無視して一人の手柄であると吹聴する狭量、貪欲、あるいは鈍磨を森崎有三という男は
持ちあわせていなかったし、また同時に眼前の狂犬じみた男の安い挑発を買い支えるつもりもない。
どういう意図かは分からなかったが、不用意に騒ぎを起こせばわざわざこちらを訪ねてきたという
第二大隊長となる予定のサンターナという男の顔を潰すことにもなろう。
「……っだと、テメエ」
しかし、あくまで冷静に返答した、その態度の意味するところが相手に伝わることはなかった。
淡々とした回答が小馬鹿にしているようにでも映ったのだろうか。
むしろ勘に障ったらしい男の顔から、侮蔑の笑みが消えた。
赤銅色の肌はほとんど熱した鉄の色に近いところまで赤く染まっている。
視線が、その凶悪さを増して森崎を睨みつけた。
「……」
森崎とて、怯懦から男の挑発を受け流したわけではない。
殺気の籠もった視線の一つや二つで慄いていては戦場に立つことも、数百の荒くれどもを
まとめ上げることもできはしなかった。
無言で、しかし殺気を押し返すが如く力を込めて、男の目を見返す。
一触即発の空気が、漂った。
「……ま、まあまあ! 二人とも!」
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0ch BBS 2007-01-24