※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[24]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/10/30(火) 18:52:35 ID:???
***
棍という武器、同じ長柄の槍や矛に比べて確かに軽く、一撃での必殺性には欠ける。
遠目の間合いからの打撃を旨とする故に、多対多の混戦にもあまり向かぬ。
しかしながら、それは重武装の鎧兜に身を固めたいくさ場における話である。
硬い樫材を樹脂で塗り固め、頭と尻に鉄製の冠を据え付けて補強したそれは、
ただ振り回すだけでも遠心力と重量で、素肌に当たれば人の骨を砕くに充分だった。
まして熟練者の技は一撃よく急所を穿ち、人体を効率的に破壊せしめる。
サム・バーストンという男、棍を使うに熟達の二文字が相応しく、そして対する森崎は
胸甲と円盾、かろうじて鉄板入りの脛当てに革の腰当てという軽装であった。
「……ッ!」
ふ、と呼吸の音は棍の軌道が変わる前触れである。
真横、左からの薙ぎに円盾で対応した森崎が、その衝撃に逆らわず右側へと飛ぶ。
追撃は棍を返しての右斜め上段、振り下ろし。
身を捻って正対しつつバックステップ気味に距離を取れば、すかさず突きが飛んでくる。
正確に水月を狙ったそれを剣先で弾こうとする森崎。
が、その刃は虚しく空を切る。
一瞬早く、サムが棍を引いたのである。
「ちィ……!」
舌打ちする間もあればこそ、森崎が右の半身を引いて身体の軸をずらす。
刹那、顎のあった場所を貫いたのは二段目の突きであった。
伸びきった棍が、しかし体の流れた森崎を追うように、真横へと払われる。
顔面を正面から襲われるかたちとなった森崎が、咄嗟に刃を寝かせて剣を翳す。
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24