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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[73]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/11/09(金) 20:02:47 ID:???
***
数日後のことである。
「よう、乗ってかねえか」
疲れた体を引きずるように歩く森崎にそんな声がかけられたのは、傾いた陽ももう幾ばくかで
城壁にかかろうかという、セリナ運河沿いの道端であった。
「んあ……?」
「おいおいおい、傭兵団の隊長さんがそんな間抜け面してんじゃねえよ。オレだよ、オレ」
振り返った森崎の眼前にあったのは、人の顔ではない。
灰白色の長い鼻面、つぶらでありながら理知的な瞳、そして奇妙に饐えた臭い。
「……馬?」
「こっちだ、こっち」
芦毛の馬面が、ふるると湯気の出るような鼻息を森崎に吹きかけた、その斜め上方。
手綱を伝って視線を移せば、森崎の背より高い位置に腰掛けて親指で自らを指していたのは
長い銀髪に鋭い眼差し、そして男装に身を固めた麗人だった。
乗っているのは、やはり先日と同じ白い馬車の御者台である。
「……ああ。確か……ジーン、とかいったか」
「うわ」
「何だよ」
「オレ、お前に名乗った覚えねえぞ」
鷹のような目が細められ、じとりと森崎を睨む。
心なしか上体も森崎から遠ざかるように反らされているように見えた。
森崎が、ほとんど反射的に取り繕う。
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0ch BBS 2007-01-24