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【私のお小遣いは】鈴仙奮闘記10【53万です】


[407]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/09/26(木) 23:04:40 ID:???
静葉「……穣子。 貴女――反町君に惚れてるでしょ」

穣子「ぎっくううううううううう!? そ、そんな事ないよお姉ちゃん!?」

静葉「――今のご時世貴女くらいよ、穣子? そこまでも嘘が苦手なのは…。
鬼だって、もうちょっとはマシな嘘の付き方をするでしょうね……」

穣子「う…うん。 ごめん、お姉ちゃん」

静葉「…私に謝る事じゃないわ。 ――で。 反町君が好きなんでしょ?
だったら、今のままこじらせるよりはいっそ付き合っちゃえば良いんじゃないかしら。
――確かに私達は神だけど。 それでも神よりはずっと人間や妖怪に近い神。
…自由な恋愛も、その分許されていると思うわ」

穣子「う、うん! でも…付き合ったらお姉ちゃんが寂しくなっちゃうよ…?」

静葉「大丈夫よ。 私は穣子が幸せにしているのが、一番の幸せだから。
それに、愛は信仰のもっとも原始的にして偉大な形。きっと信仰の大いなる力になると思うわ」

穣子「おねえちゃん……! うん! 私頑張るよ! お姉ちゃんだいすき!!」

ガバッ!

静葉「ちょ…ちょっと! 恥ずかしいから離れて、穣子!!」

その時の私ったら、お姉ちゃんの応援ですっかり頭がぽ〜っとしていて。
お姉ちゃんの表情なんて見るの、すっかり忘れてしまってた。


静葉「(……そう、これで良かったの。 私は――穣子が幸せにしているのが、一番の、幸せだから)」

でも――たぶん、とても寂しい顔をしていたと思う。


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