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【紅い満月】鈴仙奮闘記11【永遠の夜】


[40]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/10/12(土) 01:18:18 ID:ao7BawPE

森崎 「――本当の勝負はこれからだ!」

中山 「――必ずボールを奪って、今までの借りは返すぞ!森崎!!」

森崎と中山は……そうして相対する。
森崎は世代でも翼と並びトップクラスのドリブラーであったが、
中山もまた、世代最高峰のDFとして相応しい能力の持ち主。

中山「(今日の試合を見るに、俺のタックルと森崎のドリブルはほぼ互角。
――この勝負、恐らく拮抗した物になるっ! ならば、ここは正面から迎え撃つのみだ!)
――はああああっ!!」

…ズッザアアアアアアアアアア!!

中山は、持てる力の全てを出し切り、全力でのボールカットへと向かう。
だが――森崎は、そんな中山を上回る勝負強さを発揮し。
中山と互角だった持てる力を、この瞬間で爆発的に高めて見せた。

森崎「(中山ァ……! この俺様をチビらすタックルなんてしやがって!
このまま突っ込んだら、負ける! だったら―――)ここだ……!」

ガシッ!

まともに中山と対決したのでは勝てないと、中山のタックルを見た瞬間に判断した森崎は、
自宅で一生懸命練習し、50回に1回程度成功させられるようになったヒールリフトでの突破を狙った。
―――一か八かの大博打である。

ボールを両足で前後から挟み込み、かかとでボールを蹴り上げる。
その一連の動作は、まるで当然出来て当たり前と言わんばかりに滑らかであり、


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