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【アツくなる】鈴仙奮闘記15【ウサギたち】
[84]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2014/02/26(水) 23:41:24 ID:???
中山「ありがとう。 そう、つまり俺は――このルナティックスでの安定した日々を、一旦捨てたいんだ。
俺はこのチームで機会を貰ったし、挑戦も出来た。 …しかし、俺は、また――挑戦したいんだ」
俺が、俺だから。
中山が先程一言で済ませたこの台詞の中には、その実中山の全てが込められていた。
常に挑戦し続ける事による苦難と、それを達成した事による達成感。
その不毛な繰り返しに身を投じる事こそが、中山の人生の全てだった。
中山「そして――俺は、鈴仙さんが。 そんな俺を憧れてくれて、俺のようになろうと努力してくれた事を良く理解している」
中山は、ここで漸く話題を鈴仙の方向へと持っていく。
彼は永琳やてゐ、輝夜のような鈴仙の家族程ではないが――それでも、鈴仙の事を良く理解していた。
そして同時に、鈴仙が自分を目標に奮闘を開始してくれた事を、自惚れずとも知る事ができた。
中山は再びゆっくりと口を開く。
中山「だから、傲慢である事を前提にして言う。
もしも、本当に。俺のようになりたければ――俺について来い。
俺のように、全てを捨ててでも、道を切り開こうとして見せろ。
……今日は、それを言いたいが為に、鈴仙さんを呼んだんだ」
あくまで客観的にそう言葉を紡ぐ中山。 その字義こそは彼の評す通り傲慢だったが。
しかし、それは中山政男という男が放った言葉だからこそ、あまりにも的確であり、そして中立だった。
鈴仙「…………!(これが――中山さんの、覚悟だと言うの…?)」
――もしもこれが、勘違い甚だしい軟派な男の発言だったならば、どんなに良かっただろうか。
しかし現実に、中山の提案は鈴仙にとってあまりに重々しく映った。
ただひたすらに、高みだけを目指し挑戦し続けるこの原動力。
中山の理想は、鈴仙の想像以上に果てが無く、そして不毛にすら思えた。
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0ch BBS 2007-01-24