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1- レス

キャプテン森崎外伝スレ12


[934]日はパリより(仮) ◆FeE8zKQZ4w :2017/10/09(月) 13:29:16 ID:F+3IlQoY
ナポレオン「(足りねええええええええっ!何も、かもっ!)」

ピエール「(これは一時の苦難……する事は変わらない。ただ蓄積と工夫あるのみ、それだけだ)」

アントワネット「(もう寄るべきものも、目指すものも、信じるものさえも……)」

ドルミー「(見てくれ親父、俺はサハラの男だ!俺がいる限りサハラアラブ民主共和国は滅びぬ!)」

天沢「(まだだ、これでは雫に顔向けできない!)」

伊集院「むかつく連中だ……踏みつぶしても踏みつぶしても這い上がってくる」
省21

[935]日はパリより(仮) ◆FeE8zKQZ4w :2017/10/09(月) 13:31:41 ID:F+3IlQoY
全てはパリから始まった。
サッカーから見える人間の物語が、ここに語られる。


日はパリより−岬太郎葛藤録(仮)
10月14日公開予定

[936]日はパリより(仮) ◆FeE8zKQZ4w :2017/10/09(月) 13:37:38 ID:F+3IlQoY
かつてきれぼしサッカー作者として森崎板の末席で投稿していた者です。
以前にチャット等でひっそりと語っておりました、
岬太郎主人公の外伝の話の筋がようやく見えてきましたので
穴だらけの大風呂敷を全開に広げてみました。

なお遅筆ぶりは相変わらずであり、早くても
週1日投稿できるかというところですので、どうかご容赦願います。

[937]森崎名無しさん:2017/10/10(火) 23:23:46 ID:???
期待

[938]日はパリより(仮) ◆5qvYBJdbJQ :2017/10/14(土) 21:45:16 ID:pD/LglpY



              日はパリより(仮)


              第1章 パリ留学編
              第1話『ヴォルテール通りの富士山』





[939]日はパリより(仮) ◆5qvYBJdbJQ :2017/10/14(土) 21:47:46 ID:pD/LglpY
さんさんと光照らす午後8時、たしか1983年の8月18日だったか、
僕と父さんはパリのマゼンタ通りにて渋滞につかまってしまっていた。
周りには日本では滅多に見かけられなかったルノー、プジョー、シトロエンが見飽きる程大勢ひしめいている。

運転手「いやーすみませんねえ。わざわざ地球の裏側から来てくだすったのに、
    さっきからルノーのケツばっかり見させられちゃって」
一郎「いえいえ、私達外国人にとっては目にするもの耳にするもの全てが新鮮な驚きですよ」
省41

[940]日はパリより(仮) ◆5qvYBJdbJQ :2017/10/14(土) 21:50:08 ID:pD/LglpY
僕は丘に立っていた。
いつの間にか郊外に移動していたのか。どこか知らぬ小高い丘の上に僕はいて、
暗くなった夜空の向こうにパリの街の光が煌々と輝いていた。
僕の傍に父さんはおろか人っ子1人もいない、ただ1人だけでパリを眺めている。

何の気もなく突如として、3つの太陽がパリから湧き上がってきた。
水滴の着地を逆再生したようだというのが直観である。不思議な事に
3つも火の玉が上がっても空は少しも明るくならず、ぼんやりと暗い空のままだった。
省44

[941]日はパリより(仮) ◆5qvYBJdbJQ :2017/10/14(土) 21:51:46 ID:pD/LglpY
一郎「相当疲れていたみたいだな。珍しくいくら呼んでも起きなかった」
岬「……うう、ん」

どうやら僕は寝ていたようだ。先程のあの脈絡ない出来事は夢だったらしい。

岬「……ここは?」
一郎「ちょうどルーブル美術館を通り過ぎるところだ。これからセーヌ川を渡る」

目覚めたばかりでまだ感覚も鈍い。著名な美術館を見逃した事より、間抜けな顔して
潰れていた事が頭に残り、気恥ずかしかった。

岬「もう着くの?」 省27

[942]日はパリより(仮) ◆5qvYBJdbJQ :2017/10/14(土) 21:53:54 ID:pD/LglpY
岬「(アタリ?日本語かな?それにあのマーク)」

社名とおぼしきATARIの単語の上に輝く富士山。縦線の上端目指して接しようとする双曲線が
稜線を描く富士山が、欧州ど真ん中のパリの街中で鮮烈に輝いていた。

岬「運転手さん、ここはどこ!?」

慌てて運転手に今の場所を問いかけた。今聞かなければ二度と行けないような気がする。
そんな気が何故かガッと自分に襲いかかり、不安さえ感じていた。 省20

[943]日はパリより(仮) ◆5qvYBJdbJQ :2017/10/14(土) 22:00:51 ID:pD/LglpY

と、いう訳で第1話は終わります。
サッカーのさの字も出てきませんが今は序章、
今しばらくお待ちください。

[944]日はパリより(仮) ◆5qvYBJdbJQ :2017/10/22(日) 11:03:21 ID:GTlyY+dY
第2話『パリ日本人学校』



パリ到着から2日後、新居の片づけを終えた後に僕は1人で日本人学校に向かっていた。
いつものように僕1人で入学手続きを済ませるためである。
堂々とした大通りや整然とした路地を幾度も通り抜け、グルーズ通り24番地のパリ日本人学校へたどり着いた。


Institut Culturel Franco-Japonais  仏日文化学院


厳めしいラテン文字と漢字の金文字が正門であろう、
扉の上のアーチに輝いている。 省5


0ch BBS 2007-01-24