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【高みを目指して】鈴仙奮闘記16【どこまでも】


[473]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/04/13(日) 21:58:45 ID:2+NqAup6
数千発の布石の後に――とうとう、神奈子は彼の脳天に柱を撃ち付ける事に成功する。
そしてそのまま神奈子の神徳により硬度と退魔力を強化された御柱が、間違い無く彼の頭をすり潰す。
と、確信していたが――。

???「…………フンッ!」

バギイッ! ベキッ!

彼の頭はすり潰れるどころか、殆ど傷一つ付いてはいなかった。
彼は痛みを訴える事すらせず、全く自然な動作でその柱を掴み…そのまま握力で握りつぶす。
……神奈子と諏訪子はこの時、漸く理解した。
今、自分達の眼前に立つ者は「只者」では無く――余程危険な幻想種であるということに。

華扇「……貴女達が幾ら神とは言えども。 それをも上回る力を持つ妖怪は確実に存在します。
驕りは神をも下衆に変え、人であれば畜生と変貌させます。 ゆめ、貴女達の風祝にまで悪影響が及ぶ事の無いように」

神奈子達が茫然自失となっている間に、第二の来訪者がゆっくりと研究室へと侵入し、
冷静に今の状況を総括して――神を相手に説教を開始していた。

諏訪子「お、お前は……山の仙人!? どうしてここに!?」

華扇「別に。 …私はただ、自らの不肖の弟子を連れ戻しに来ただけです」

???「…………済まない、師よ」

華扇「先に言っておきますが、弁解は聞きませんよ――若島津」

ここで初めて、恐るべき暗殺者――若島津健は……華扇を「師」と仰ぎつつ、掛け声以外の言葉を紡ぎだす。
その口調には本心からの忠誠と畏敬が籠められていた。
華扇に釘を刺されて若島津は少しだけ口ごもるも――更に言葉を続けた。


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0ch BBS 2007-01-24