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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】
[625]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2015/05/23(土) 23:18:38 ID:???
岬「人を信じる事は立派さ。しかしそれは、その人が嘘をついているかもしれない。
その人が自分を利用しようとしているのかもしれない。
……そう言ったリスクを負ってでも、尚も突き進もうとした場合にのみ立派と言えるんだ。
そうでも無いのに、ただ単に言われた事を信じて。
それで裏切られた時になって初めて文句を垂れて絶望するのは、子どものする事だ」
これまでの自分を否定されたような気分になった鈴仙を諭すように、岬は語気を和らげた。
そこには神子の手下ではない、岬太郎自身の考えが見え隠れているような気がした。
岬「さて。とにかく僕が君に伝えなければならない事は全て言い終わったんだけれど。
――君にひとつ、宿題をあげよう」
暫くの沈黙が流れた後に、岬は不意にこんな事を呟いた。
鈴仙「……宿題? 悪いけれど師匠や先生はもう間に合っているんだけど」
岬「――なに。至極簡単な宿題だよ。やろうと思えば、幼児でも容易く出来る事さ」
鈴仙「だったら別にやる必要なんてないじゃないの。姫様じゃないけど、ムダなタスクは捨てる化したら?」
永琳に対する不信を押し留めるのに必死な鈴仙だったが、
それでも皮肉を振り絞って、少しでも岬に抗い続けようとした。
次に何を言われても、精神的な動揺を見せてはいけない。
永琳の見えない真意に苦しみながら、鈴仙は岬の発言を待つ。一秒が比喩でも何でもなく長く感じる。
しかしそんな鈴仙の辛抱とは裏腹に――。
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