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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】


[633]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/24(日) 01:31:17 ID:???
鈴仙「(そう言えば、岬君は知り過ぎだろうって思える位、永遠亭や私の事に熟知していた。
もしかしたら。誰かが……もしかしたら佳歩が! 私達の情報を盗み聞きし、神子達のスパイとして動いているの!?)」

佳歩もまた、人知れず岬に籠絡されていたのではないか。
そして、妖夢と同じ『ハイパーカンピオーネ』計画の一員としてか、そうで無くとも永遠亭ルナティックスのスパイとしてか。
その実態は分からずとも、兎に角その裏で鈴仙に反する行為を行っているのではないか。
永琳に対する信頼に罅を入れられたと同時に、鈴仙の仲間達に対する信頼もまた、この局面で同時に揺らぎ始めていた。


***


佳歩「……あっ。いたいた。鈴仙さまー、お財布見つかりましたかー?」

鈴仙「か、佳歩……!」

タッ! ……フワッ!

佳歩「あっ、鈴仙さま、鈴仙さまーー! どうして私を避けるんですかー!?」

だから鈴仙は、スタジアムの外で健気に自分を待ってくれていた佳歩の素直な顔を見る事ができなかった。
佳歩を避けるようにして背を向け空を飛び、普段とは違うルートで永遠亭へと帰っていく。
そしてここで、自分が岬の言う『宿題』を満足にこなせそうで無い事に気付く。

鈴仙「(……どうしよう。私は……信じられない。師匠の事を……佳歩の事を……皆の事を、信じてない)」

これまで信じられると思って来た師匠。友人。仲間達。それらは全て、自分の勝手な思い込みでは無かったか。
都合の良い上澄みだけを信じて、都合の悪い部分については敢えて目を閉じて来たのではないか。
仮に仲間が鈴仙を信じていたとしても、自分はまだ、そんな仲間達を真の意味で信頼していなかったのではないか。


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0ch BBS 2007-01-24