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1- レス

【優勝】キャプテン森崎48【エンディング】


[69]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/31(日) 07:11:37 ID:P9T0pqWk
〜松山 光〜

全日本ユースの縁の下の力持ち。その名は松山光。
彼はレギュラーの守備的MFとして派手な活躍こそ無かったものの何度も敵の攻撃を阻止してきた。

その功績を認められ彼はイングランドのプレミアリーグの名門クラブ、
マンチェスター・ユナイテッドにスカウトされていた。
そこのレギュラーに定着出来れば彼のプロサッカーキャリアは素晴らしいスタートを切る。
そのスタートまで後三日間の間、松山は愛する故郷にしばしの別れを告げる時間があった。
省41

[70]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/31(日) 07:13:30 ID:P9T0pqWk
中西「お、おいおい。あんさん、どないしたんや?」

松山「う、ぅう…?」

泣きながら当てもなく歩き続けていれば、その内親切な通りすがりに心配される事もある。
この場合通りすがりはうどんの屋台を引いて開店の準備をしていた中西だった。

中西「…なんかツラい事あったんやな…どや、奢っちゃるから一杯食っていき」

松山「い、いや、その…ん?」

中西「何も言わんでええで。こういう時は好きなだけ泣いて、温かいモン食ってスッキリするのが一番や」
省43

[71]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/31(日) 07:14:58 ID:P9T0pqWk
バキィッ!
ドガシャアッ!!

中西「ぐほぁあああっ!?」

松山「思い出したぞ!ここで会ったが百年目!」

中西「な、何すんねん!ワイがあんさんに何したっちゅうんじゃ!」

松山「何をだと?食堂の借りをここで返すんだよ!」

中西「一体何のこっちゃ!?ばほっ!!」

ドガアッ!
ガッシャーン!
ベキベキベキッ!!

中西「げほっ…ヒイィイイ!?ワイの、ワイの屋台がぁああああ!?」


省23

[72]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/31(日) 08:26:29 ID:P9T0pqWk
いったんここまで。

[73]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/01(月) 07:38:40 ID:5kKgHQ8Q
〜早田 誠〜

エバートン。イングランド・リヴァプールに本拠地を置くプレミアリーグのサッカークラブ。
それが早田が戦場として選んだクラブだった。

早田「早田です。ソーダじゃありませんよ、飲めませんからね」

どよっ…

チームメイト達「(い、いきなり自分の名前をネタにしやがっただと…?)」「(こいつ、何考えているんだ…)」

早田「(なんでえ、ノリの悪い連中ばっかりみたいだな…ん?あのおっさんがキャプテンだっけ)」
省32

[74]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/01(月) 07:41:27 ID:5kKgHQ8Q
キャプテン「フッ。日本人ってのは礼儀正しくて臆病なヘタレ揃いかと思っていたら
お前みたいな生意気な野郎も居たんだな…お前が特別なのか?」

早田「いいや、俺、日本代表では大人しい方ですよ」

ドッ!
ワハハハハ…

チームメイト達「これでかよ!」「日本って実は悪童の巣窟だったのか?」「ウチも他所の事は言えないだろ」

キャプテン「気に入った!そこまでビッグマウスを叩きやがるんだったらチャンスくらいはくれてやる。 省38

[75]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/01(月) 07:43:39 ID:5kKgHQ8Q
〜若島津 健〜

スカウトされた海外クラブに何事もなく受け入れられた者も居れば、平和的とは言い難い入団だった者も居る。
同じくイングランドの名門アーセナルに入団した若島津の場合はそんなケースだった。

監督「…と言う訳で彼がケン・ワカシマヅだ。皆仲良くしてやってくれ。君はどう呼べばいい?」

若島津「…どうでもいいです。ワカシマヅでも、ケンでも、お好きな様に」

監督「そ、そうか…」
省32

[76]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/01(月) 07:45:13 ID:5kKgHQ8Q
若島津「なら、ボールを用意しろ。殴り合いをしてはクラブを追い出されてしまうからな」

先輩DF「へっ、なんでい。お上品なフットボールなら負けないってか?」

若島津「違う。ボール越しのラフプレイなら、お前が怪我をしても100%お前の自己責任だからだ」

先輩DF「なっ…!」

監督「いい加減にしろ!君たちは金を貰っている以上クラブの財産なんだ!勝手にお互いを
傷物にする事は監督のこの私が許可しない!紹介は済んだんだ、練習前のアップに入れ!」
省45

[77]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/01(月) 07:46:52 ID:5kKgHQ8Q
〜三杉 淳〜

そしてもう一人、激しいフィジカルコンタクトを前提とした攻撃的サッカーで知られる
プレミアリーグの門を叩いた元全日本ユースの選手が居た。
フィールドの貴公子、三杉は名門リバプールに入団していた。とある野望と共に。

監督「君がスカウトされてきたジュン・ミスギか」

三杉「はい。今後是非ともよろしくお願い致します」

監督「………」

礼儀正しく挨拶する彼に対し老獪そうな監督はほんの少しの間だけ黙り、ほんの少しだけ片眉を上げた。 省31

[78]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/01(月) 07:48:42 ID:5kKgHQ8Q
監督「ならば、解せない事が二つあるな」

三杉「何でしょうか」

監督「まず一つ。何故そんな優れた頭脳を持ちながら、そんなあからさまな弱点を放っておいた?」

三杉「答えは実にシンプル。生まれつきの心臓病と言う不可抗力です。それによって僕は
完治するまでの間、成長期のほぼ全てを不満足なトレーニングしか出来ないまま過ごしました」

監督「そうか…突拍子もない話だが、そんな事で嘘を突くメリットがないな」
省52


0ch BBS 2007-01-24