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1- レス

ローマ。見てごらん、蝶だよ


[81]愉悦少女プリンツちゃんDrei! ◆2pV1gRdG.o :2015/05/31(日) 00:39:37 ID:???
プリンツ「…うん、やっぱり。やってみようかな?」

プリンツは同じような趣向を持つ者と比べ、我慢弱かった。
言うなれば、欲求を抑えられない。
子供が穴を見つければ、深く掘りたがるように。
蛇口を見れば捻りたがるように。

心の傷口を見れば、それを切り開かずにはいられなかったのだ。

[82]愉悦少女プリンツちゃんDrei! ◆2pV1gRdG.o :2015/05/31(日) 00:41:09 ID:???
昨日と同じく、提督の執務室でお喋り。
しかし、今日のプリンツは違う。
自身の今後など考えず、提督の心の傷を優しく丁寧に、完全に切開する。

プリンツ「昨日はAdmiralさんに話してもらったから、私が姉さまのお話しますね!」

提督「ああ、頼むよ」

これでもか、とプリンツはビスマルクの本国での栄誉を語る。
普通ならば、その話は喜んで聞くべきものだろう。
事実、提督も感心しきり、という様子で相槌を打っている。
だが。
本心では、傷が疼いている。 省27

[83]愉悦少女プリンツちゃんDrei! ◆2pV1gRdG.o :2015/05/31(日) 00:42:09 ID:???
プリンツ「ビスマルク姉さまのこと、嫌いなの?」

提督「そんなことはない…。俺は、ビスマルクは俺には勿体ないほどの……」

プリンツ「 勿 体 な い ? 」ニヤァ

焦りに、弱音を口に出してしまった。
それこそがプリンツの狙い目だった。
傷を開き、自ら弱音を吐きださせる。
そして、吐き出た弱音から自らの傷を自覚させるのだ。

プリンツ「ということは、Admiralさんはビスマルク姉さまにはもっと相応しい人がいるって思っているのかな?」
省33

[84]真ヒロインは私デース!:2015/05/31(日) 00:43:40 ID:???
身を引くのも愛の形だよ、Admiralさん→ 44

[85]真ヒロインは私デース!:2015/05/31(日) 00:45:11 ID:???
身を引くのも愛の形だよ、Admiralさん→ 49
そのときふしぎなことがおこった

[86]真ヒロインは私デース!:2015/05/31(日) 00:46:12 ID:???
最近ゾロ目多いですね(にっこり)

[87]愉悦少女プリンツちゃんDrei! ◆2pV1gRdG.o :2015/05/31(日) 00:49:20 ID:???
話はやや脇道に逸れる。

時雨とプリンツ、その二人の行動の相似性についてである。
二人は、策謀で人を絶望と苦悶に突き落とす。
だが、その先に求めているものが違う。

プリンツ・オイゲンがその絶望と苦悶に沈み、それをただ美しいと眺めるのに対し。
時雨はその対象が絶望と苦悶に負けず、勝利する希望をこそ望んでいる。


この場で起きた出来事は、時雨であれば大いに歓喜したであろう。

[88]闇を祓う人の心の光 ◆2pV1gRdG.o :2015/05/31(日) 00:51:17 ID:???
                           _  -=≦ ̄   ト、
                     -‐  ¨ヽ lilil}     }
                   ,           } lilil}       ′ \
               __〈       _ ノ ノ圦___      /∧
            ト- __ ̄¨¨丁  ア7====‐‐--  ¨≧=イ//i}
                   ̄ ̄/7=-ァイ {\       ̄¨≧=〈<___ 省71

[89]真ヒロインは私デース!:2015/05/31(日) 00:51:22 ID:???
パーフェクトレディですわこれ

[90]闇を祓う人の心の光 ◆2pV1gRdG.o :2015/05/31(日) 01:04:22 ID:???
プリンツ「び、ビスマルク姉さま……!?」

提督「び、ビスマルク……!?」

突然部屋に乱入してきたその姿に、二人が驚き身を固くする。
提督は当然として、プリンツもまたこんな事態など想定外だったのだ。
全てを破産にする陽光の如き闖入者は、ぎゅっとプリンツを抱きしめる。

ビスマルク「プリンツ!」ギュ

プリンツ「わわーっ!!?」

ビスマルク「すまないわね、プリンツ…!そんな寂しい思いをさせていたなんて思わなかったわ…! 省22

[91]闇を祓う人の心の光 ◆2pV1gRdG.o :2015/05/31(日) 01:13:13 ID:???
ぽんぽんと、あやすようにプリンツの背を叩き、そっと身を離す。
向き直るは提督。つかつかと机の前まで歩き、ずびしと指を突きつける。

ビスマルク「提督、貴方一体どういうつもり?」

提督「い、いや……その…。だから、ビスマルクは凄い女性だから…」

ビスマルク「だから何?自分では釣り合わないと、そう言いたいのかしら?」

提督「あ、ああ……」

不安げに目を逸らす提督を、一笑に付す。
そんなもの杞憂でしかないと、ビスマルクは知っているから。
省26


0ch BBS 2007-01-24