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【レイセンガ】鈴仙奮闘記29【タダシイヨ】
[111]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2015/05/30(土) 01:39:13 ID:jZlE+Pqg
C:「……中山さんは、どこまで自分の仲間を信じられる?」中山の信じる事について聞く。
鈴仙「……ねえ、中山さん。中山さんは、どこまで自分の仲間を信じられる?」
中山「……?」
岬の策略によって、内心深くに仲間への不信を植え付けられた鈴仙。
そんな中でも中山のどっしりとした佇まいは信用できる気がする。
そう感じた鈴仙は、ふと自身が思い悩む事を打ち明けてみた。
鈴仙「……もしも。もしもよ? 中山さん。中山さんの仲間にスパイとか裏切り者とかが居て。
それでチームの情報とか弱点を漏らしてたりとかしてて。
中山さんがたまたまそんな手がかりを掴んだとしたら。中山さん。あなたは仲間を信じられる……?」
鈴仙は佳歩の恋愛小説を持っている。しかしその本は岬から得た物だった。この事実を前に、鈴仙は佳歩に話せないでいた。
理屈ではこれだけを以て、佳歩と岬に繋がる事を証明できない――岬がたまたま佳歩と同じ本を持っていたか、
それとも盗んでいたのかもしれない――にも関わらず、感情がその理屈を封じ込めている。
中山「…………」
中山の澄んだ瞳が、そんな鈴仙の内心を見透かすように突き刺さる。
鈴仙はその瞳の研ぎ澄まされた鋭さに思わず身震いしてしまう。
そんな中、中山は不意に瞳を逸らして目を瞑り、鈴仙に背を向けてこう言った。
中山「――鈴仙さん。今回の件では、君は俺には頼れないよ」
鈴仙「えっ……?」
スッ……。
中山は鈴仙の方から立ち去って行く。
回りの仲間が見ている中、大声も上げられない鈴仙は、唖然として中山をこのまま見送りそうになるが……。
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0ch BBS 2007-01-24