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【レイセンガ】鈴仙奮闘記29【タダシイヨ】


[205]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/02(火) 00:59:51 ID:Qx9upqsE
佳歩「……と、いう訳なんです」

妹紅「ふーん、成程。確かに理屈は通るけど……。なんでそれを今バラしちゃったの?」

佳歩「そ、それは……! えっと、その。鈴仙さまが思ったよりも早く勘付いてましたし、
お師匠様……永琳様が怖い目線で睨んでいたからです。
それでもう、逃げるのは止めよう、嘘を吐くのは止めようって……!」

パスカル「仮に君が本当にスパイだったとして。いつから、何故、何のためにこんな事を?」

佳歩「り、理由は……その。お金です。聖徳ホウリューズの偉い人が、この作戦に乗ったらお金をくれるって……。
それで私、大会の始まる前からずっとこの瞬間を狙ってたんです!」

証言を一通り終えた佳歩は、妹紅とパスカルの質問についても、最低限ではあるが一応筋の通った風に答えていく。
ただ、最低限……とはその通りであり、かなり内容的にも怪しい。
佳歩がスパイかどうかは置いておくとしても、証言自体の信憑性も疑わしく見えて来る程である。

鈴仙「(うーむ。佳歩は最初から私達に毒を盛る心算で準備していて。
それで、席をはずしている間に毒を仕込んでいた……か。成程、これなら理屈としてはまかり通るけど……?)」

鈴仙は、ある程度冷静さを取り戻した佳歩のロジックについて苦戦していた。
佳歩の発言には何か不自然な点がある。しかし、それを巧く指摘できない。
そんな鈴仙の背中を、ぽんぽんと叩く者が居た。

てゐ「……鈴仙。困ってるね。どうやって佳歩ちゃんを論破してやろうかって」

鈴仙「ろ、論破って……人聞き悪いわね。私はただ、佳歩が何かを隠してるんじゃないかって思っただけよ」

てゐ「ふ〜ん。じゃ、鈴仙は信じてるワケだ」

鈴仙「な、何を?」


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