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【レイセンガ】鈴仙奮闘記29【タダシイヨ】
[498]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2015/06/07(日) 22:06:17 ID:/zGx75J6
……パチパチパチパチ!
神子「いや、残念だったな。しかし絶好のショーだった!」
鈴仙「ショー、ですって……!」
鈴仙に対して、神子が尊大な拍手を送りながら声を掛けた。
神子「ああ、ショーだ。チーム全体に蔓延るヒーロー任せが引き起こしたドタバタの喜劇も、ここまで来ると素晴らしい。
前線は恐らく君が居るから平気、中盤は中山政男が居るから平気、そして最後列は八意永琳が居るから平気!
口には出さずとも、皆がそう思っているのが私には透けるように見て取れたよ」
鈴仙「……それは挑発かしら? 行き過ぎた行為は、審判にチクらせてもらうけど」
神子「これは手厳しい。私としては、互いに切磋琢磨するライバルとして、君達のチームの問題点を指摘しただけなのに」
鈴仙「……!!(こ、こいつ。言わせておけば……!)」ギリッ
――無論、それは鈴仙を労う為では無い。
極力角の立たない言葉遣いで、神経を逆なでする事が意図であるように鈴仙には思えた。
それを補足するかのように、神子は更にこう付け加えてチームへと戻っていく。
神子「……私達の戦術は無敵さ。弱点などありはしない。
我らが『和を以て尊しとなす』とは、まさしく11人全員の結束により生まれた、完全無欠の戦術。
――まあ、今回の得点は運が良かった事も多少は認めざるを得ないが。
それでも、このまま行けば……君たちは私達の手中に嵌ったままやられるだろうよ」
鈴仙「…………(だ、だけど……! 確かにこのままじゃ危ないのは言うとおり。どうすれば……)」
審判にも聞こえない程度の小声。しかしそれには確かに絶対の自信が込められているような気がした。
鈴仙の思考は自然、神子への反発から、如何にしてその戦術を崩せるかについて傾いていく。
――神子に話しかけられる前の考えは、当の昔にどこかへと行きかけていた。
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0ch BBS 2007-01-24