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【レイセンガ】鈴仙奮闘記29【タダシイヨ】


[914]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/26(金) 01:13:08 ID:tAfAbqNU
パスカルはこれまでも良くSHやSBとしての出場機会はあった。
しかし彼は彼なりにそれらとは違う「トップ下」に関する思い入れがあるのだろうか、中山でなくても、彼の緊張は容易に見て取れた。

永琳「――パスカル君」

……そして少し意外な事に、そんなパスカルを激励したのは、鈴仙でも中山でも無く、永琳だった。

永琳「貴方なら出来るわ。必ずしもファンタスティックでド派手なプレーをする事だけがトップ下の使命では無い。
むしろ、本質はその逆。攻撃において、自分では無く、広い視野で仲間を目立たせられるような。
守備において、仲間を助けるために泥臭く走り回れるような。……貴方は、貴方らしくしていれば良いのよ」

パスカル「エイリンさん……。分かりました。何とかやってみます」

永琳の真意は分からない。
しかし、もしかしたら、コンプレックスに囚われながらも奮闘するパスカルの姿に、愛弟子の姿を重ねたのかもしれない。
そう考えると、これまで半年間永遠亭で共に過ごして来たパスカルに対し、そんな言葉が出る事は不思議では無い。

鈴仙「師匠……(良ければその優しさやお気配りの一割。いや一毛くらいは、私にも分け与えてくれませんでしょうか……?)」

……当の愛弟子は師の心知らずか、それとも事実か。
永琳のパスカルに対する態度にどこか不公平感を覚えてもいたのだが……。
――ともかく、パスカルの承諾も得た事もあり、鈴仙が提案した陣形案はチームメイトに受け入れられた。

*フォーメーションを変更しました。


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