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【レイセンガ】鈴仙奮闘記29【タダシイヨ】


[922]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/06/27(土) 01:10:48 ID:tcYxABRU
A ウサギB

鈴仙「……そうね。Bちゃんに声でも掛けてみようかしら」

鈴仙はふと思い立ち、ウサギBの姿を探すことにした。
ウサギBは先ほどの前半戦、小田のファインプレーに阻まれて折角の活躍機会を失っている。
あれを今も引きずっていないか、作戦を指示した鈴仙としては心配でもあったが――。

ウサギB「お呼びですか、鈴仙さま」

鈴仙「あっ、……う、うん」

ウサギB「どうされましたか。敵チームのデータの分析だったら、ある程度はお任せくださいですけど」

ウサギBはいつも通りの冷静な雰囲気を保っていた。
……それはある意味で、冷静さを失った過去の自分を埋めようとしてる風にも見えた。
虚勢を張るとは少し違うが、なんとなく無理をしているようにも思えなくもない。

鈴仙「……Bちゃん。前半戦のこと、気にしてる?」

ウサギB「べ、別に……気にしてないですよ。統計学的に考えて、あの位の結果の偏りは良くある事ですし。気にしてない率85%です」

鈴仙「あっ、そう……(やっぱり気にしてるんだ……)」

そして、その辺りはウサギBと言えどまだまだ子どもである。
鈴仙が少し聞いてみると、いとも容易く本音らしきものがポロリと零れてしまう。
新聞好きでデータマン、特技は諜報活動とかなり子ども離れした才能を持つ彼女だが、このあたりは可愛らしい。
……ここまでもが計算ずくの演技だったとしたらゾッとするが、そうした可能性は考えない事にしている。


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