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【秋空模様の】鈴仙奮闘記36【仏蘭西人形】


[339]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/05/07(土) 17:24:12 ID:???
穣子「……………あのね? 一樹君……。試合は、もう……始まっちゃってるの。
   2時間前に、レジスタンスは試合を申し込んだって言ってたでしょ?
   それでね。生徒会は、その申し出に応じたって言ってたでしょ。
   それってつまり……その。――今すぐ申し出に応じて、今すぐ試合を始めた、って事なんだ」

反町「――な、何だって?」

静葉「……私達は、倒れてしまった反町君がどうしても心配だった。
   試合に出て戦力になりたいという気持ち以上に、今にも消えてしまいそうなあなたの事が、心配だった。
   ……だから。私達は、我儘を言って――反町君の傍でずっと、看病を続けていたの」

穣子「一樹君は、自分の為にクラスの皆に迷惑をかけさせる訳にはいかないって。
    そう思うだろうから、私達だけでも試合に行った方が良いと思った。
    だから、これは本当に、私達の我儘なの」

反町「そ、そんな……! 二人とも、俺なんかの為に……!」

反町は起き上がった。長く倒れていた影響か眩暈がしたが、そうは言ってられなかった。

反町「今からでも、行こう、試合に……!」

タッ……!

静葉「駄目よ反町君。急に起き上がっては……!」

反町「……俺は今日まで、本当に楽しい学校生活を送らせて貰った。
   それを、俺のせいで……潰す訳にはいかないんだ……!」

穣子「一樹くん……ごめんね……」

穣子達が思う以上に、反町はこの学校に対して強い恩義を感じていた。
日向にも森崎にも縛られない、秩序と安定、そして自由のある学校を守りたかった。


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0ch BBS 2007-01-24