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屁理屈推理合戦withキャプ森


[215]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/12(木) 01:07:48 ID:???

人間の少女としての姿が保てぬゆえ、ベアトがどのような表情をしているのかは、森崎には読み取れない。
しかし、少なくとも彼女は純粋な想いからそう言っているのだと。そう感じる事は出来た。

ベアトリーチェ「妾はただ、自分の存在を認めて貰いたかった。
          何故なら、そうでなくては、妾はこの世界に存在し続けられないから。
          ――先のソリマチ卿のゲーム盤とその真相を見て分かったろう?
          憎む人物を無限に殺せる毒の魔術師ソリマチ卿は、
          彼の事を理解せぬ第三者に見られれば、あっという間に消え失せる。
          何故なら、第三者にとっては、ソリマチ卿の魔法は魔法でなく。単なるアリ虐めに過ぎぬからだ。
          ……しかし。そのアリ虐めで、反町一樹は精神を保ち、生きようとする気力を持ち続けた。
          妾は、こうした生きる為の魔法すらも、無意味な殺戮で穢そうとしていたようだ」

森崎「……それは、何となく分かったよ。お前も、ソリマチ卿も。
    自分の魔法を認めて欲しい。自分の存在を認めて欲しい。それで必死なんだって事は」

森崎とて、魔女の言い分に納得できずとも、理屈としては既に理解していた。
魔女のゲーム――これは魔女にとっては自身の存在承認の為に必要な儀式であるが、
一方で、真実を暴き出す人間による魔女の処刑にもなり得るのだ。
そうした意味では、魔女もまた、生命を投げ出しゲームに挑戦していると言え。
仮にその際に人間の生命を奪ったとしても、その条件は対等とも考えられる。

森崎「……でも、俺は人間だ。魔女側の理屈は分かっても納得できねえ。
    毎日を頑張ってる人間を、自分の存在の為とは言え殺すって事は……本当に重い事なんだ。
    だから――一つだけ言っておく。仮にお前が今後俺にゲームを挑んで来るとしても。
    もう二度と、残酷な殺し方はするな。……人間を、軽んじるな」

しかし、対等であるからこそ、魔女は人間の尊厳を重んじるべきだ。そう森崎は主張する。
ベアトもまた、先のゲーム盤を通してそうした森崎の主張を理解していた。
魔女の魔法が奇跡であるとするならば。如何に魔法を否定されても、惨めな真相を暴かれても、
それでも尚頑張って日々を生きる反町一樹もまた奇跡。彼の生き様もまた、本来ベアトにとって尊い筈なのだ。


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0ch BBS 2007-01-24