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屁理屈推理合戦withキャプ森


[460]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/04/28(金) 00:35:49 ID:???
森崎「……確かに。魔女の絵本とかはまさにコレじゃねーか。作中のロベルトにとって、
    ロベルトの家の天井が無い事は丸わかりだ。だが、俺達読者には、それは明かされていない。
    いやむしろ、幻想描写や赤き真実を使って巧妙にミスリードしてやがる。
    ……そうか。これが「謎」のキモだって訳だな」

ベアト「魔女の絵本にしても、【ロベルトの天井はオープンだった】という赤を早々に出して、
     『では、魔女はどのようなトリックで遠隔地のロベルトを溺死させた?』という「謎」を、
    中心に持って行く事だってできた。しかし、普通はそんな事はしない。何故だかわかるか?
    ――答えは超簡単。それだと単純に、「面白くない」からよ!!」

ワルギリア「……ベアトの言い方には語弊がありますが。まあ、大枠は間違っていません。
        そうです。所謂、通常のミステリーの文脈で使われるトリック
        ――装置類を組み合わせて作る物理トリックや、電車の接続や乗り継ぎを利用する時刻表トリック等を指します――は。
        正直に言って、魔女のゲーム盤における、主たる「謎」とするには向いていません。
        そしてそれは私の好みではなく、明確な理由があります。

        ひとつ。騙す主体が物語の登場人物となる以上、どうしても派手なトリックを構築しづらい。
        物語の舞台そもそもをひっくり返す事に主眼を置いた叙述トリックに対し、
        通常のトリックは、舞台に立つ役者の目を欺く為のもの。
        舞台の大枠をひっくり返せない以上、どうしても真相が地味なものになりがちです。

        ふたつ。通常のトリックを配置するには、多くの描写が必要となります。
        たとえば、氷が溶けると紐が切れて仕掛けが作動するトラップを考えたとします。
        普通の推理小説であれば、氷の溶けた跡とか紐が切れた跡とか、
        仕掛けの基盤となり得る構造物とかの可能性が事前に文中に提示されるので問題ありませんが、
        事実の多くが、【赤き真実】の中でのみしか記述されない魔女のゲームにおいて、
        この類の謎を主題とされると……夥しい数の赤が出されるか。あるいは、乏しすぎる赤の中で、
        不毛な言い当て合戦になってしまうかのいずれでしょう。
        一方、叙述トリックならば、こうした描写を示す必要はありません。
        なぜなら、解くべき真実については、「敢えて描写しなければ良い」だけなのですから。
        事実を一から十まで書く必要のある通常のトリックと、事実を敢えて書かない事で成立する叙述トリック。
        書くべき事実が、赤き真実によって縛られる魔女のゲームにおいて、どっちの相性が良いかは一目瞭然です」


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0ch BBS 2007-01-24