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【道は】鈴仙奮闘記41【違えど】


[738]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/12/30(土) 23:26:50 ID:???
F:「カンピオーネに行かない。試合には負けたけど、私にはかけがえのない大切な仲間がいる。私を信頼してくれる仲間がいる」
「たとえ茨の道かもしれないけど、私は仲間と一緒に未来を切り開いていく。それがキャプテン鈴仙だから」
「妖夢、あんたにはかけがえのないと断言出来る仲間はいるの?今のあんたは一人ぼっちで強がっているようにしか見えない」
「身近にあんたを慕ってくれる後輩君がいるのに手を払い除けて背を向けて。強さを追い求める前に、一度じっくり考えてみたら?」
カンピオーネ行き断りつつも、諭すように言う


鈴仙は、妖夢が悪意なくそう言っているのだと分かっていた。
そして、だからこそ鈴仙はこれだけは伝えなければならないと思った。
いや、正確には、妖夢の言葉のお蔭で思う事が出来た。

鈴仙「……『ハイパーカンピオーネ』には、行かない」

敗北したその瞬間、自分は全てを失ったと感じていた。
これまで積み上げて来たものが、全て無に帰したものだと思い込んでいた。
――しかし、実はそうではなかったのだ。

鈴仙「試合には負けたけど、私にはかけがえのない大切な仲間がいる。私を信頼してくれる仲間がいる」

妖夢「…………?」

鈴仙はそう言いながら、周囲を見渡す。
仲間達は、自分と同じように俯き、あるいは泣き崩れ、全力で戦った上での敗北を悲しんでいた。
――それで、充分だった。敗北したばかりの時の辛い気持ちは次第に薄れ、少しずつ前向きな光が差し込んでいく。
鈴仙は俯かず真っ直ぐに、妖夢の暗く澱んだ瞳を見据えて、こう続けた。

鈴仙「たとえ茨の道かもしれないけど、私は仲間と一緒に未来を切り開いていく。それがキャプテン鈴仙だから」

妖夢「……ッ!」

それを聞いて、妖夢は苛立ちと狼狽を隠さない。


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0ch BBS 2007-01-24