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【赤と8ビットの】キャプテン岬【物語《ロマン》】


[323]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/05/27(日) 20:07:05 ID:4HTfgGS2
第9話『赤い世界への道』



服を着替え、外に出る。アパルトマンの階段を降りると、目の前にはタクシーが停まっている。

岬父「ルドワイヤンへ。シャンゼリゼのロン・ポワンの角の」

運転手への指示を横目にして、後部座席へ乗り込む。

岬「今日会う人とは『お仕事』、それとも『付き合い』」

岬父「両方だ。今日は初対面である以上。まず顔合わせが必要、それ程込み入った話にはならないはずだ。
   それと、その相手にお前の事を伝えておいたら、ぜひ来てくれと言っていたよ」

岬「僕に」
岬父「ああ、プレゼントもあると言っていたな」

パリの党第一書記が異国の小学生に何のプレゼントか。そう思って尋ねてみたが、
知っている訳が無いだろうと一笑にふされてしまった。

移動の間の短時間で相手の意図もプレゼントの中身も分かるはずがなく、目的地のルドワイヤンへたどりついた。

パリには珍しいレストラン前の駐車場で降りる。レストラン前とは言ったが、これまた
珍しい事に、ちょっとした大きさの公園で見られるような遊歩道と樹木が見られる。
悠々と木々の風を感じながら歩いて、ルドワイヤン正面へたどりつく。

岬「(なるほど)」

紳士のいで立ちで出向いた訳だ。この建物はレストランという事だが、
小さな劇場か音楽会場かといったような趣向のつくりになっている。
悠々とした会食をするに相応しい場所だ。


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0ch BBS 2007-01-24