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【SSです】幻想でない軽業師


[206]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:32:50 ID:???
佐野「……俺と反町さんの何が違うってんだ」
魅魔「………………」

魅魔の言葉を聞き、そして、それが彼の何かに触れたのか。
ぽつりと、小さく――しかし、隣にいる魅魔が聞こえる程度の声量でそう呟く。
佐野と反町の何が違う――かつては、立場はそう変わらなかった。
ユース世代になれば共に切り捨てられるような、そんな不安定な立ち位置だった筈だ。お互いに。

佐野「俺だってこの命蓮寺にやってきて、自分なりに必死こいてやってきた。
   師匠もいてくれて、チームメイトもどんどん増えて、キャプテンとして引っ張ってきたじゃねぇか」
魅魔「……ああ、そうだね」

それは事実だった。
佐野は確かに、このサッカーのど素人集団であった命蓮寺のメンバーを、キャプテンとして引っ張ってきた。
ともすれば少しばかり――いや、かなり頼りない所はあったが、
それでも持前の明るさと懸命さでチームを盛り立て、魅魔らに助けられながらも努力を重ねてきた。
その甲斐あって命蓮寺のメンバーも……今や、中堅から強豪と言える程の実力者が揃っている。
白蓮などに至っては、名門の選手とも遜色が無いレベルだ。

佐野「反町さんが華々しく大会で活躍してる時だって、大会に出るのは我慢して、練習に練習を重ねた!」

結局、佐野達が幻想郷のサッカー界でデビューを果たす事は無かった。
華々しい舞台を蹴ってでも、実力を上げる事を選択した。
それもこれも、最後には必ず笑う事が出来ると信じての選択である。

だが、結果はご存知の通りだった。


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0ch BBS 2007-01-24