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1- レス

【SSです】幻想でない軽業師


[207]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:34:32 ID:???
佐野「俺と反町さんの何が違う……!」
魔理沙「………………」

いつしか大声となっていた佐野の言葉に、命蓮寺のメンバーは胸を締め付けられ、
そして、姉弟子である魔理沙もまた奥歯をギリとかみしめる。
彼女もわかっていた――立場が違えど、反町に苦しめられた者として……佐野の気持ちが痛い程わかる――。

佐野「なんで……なんで……!!」
魅魔「佐野……」


佐野「なんで反町さんに彼女が出来て!! 俺に出来ねぇんだよォォォオオオオ!!!」



[208]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:35:56 ID:???
「「「………………」」」

ルーミア「かのじょ?」

佐野の絶叫を受けて、唯一、言葉を発する事が出来たのはルーミアだった。
基本的に能天気であり、性質としてはオータムスカイズのリグルなどに近いのが彼女である。
あまりにも予想外過ぎる佐野の言葉に、純粋に疑問を持てたのが彼女だけだった。

魔理沙「………………」

逆に他の者たちはといえば、絶句である。
二の句を継げないどころか、一の句すら発する事が出来ない。 省47

[209]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:37:12 ID:???
佐野「こんなの絶対おかしいよ……」
小町「あー……あー……えーっと、あれか。 つまり……」
星「……反町くんに、伴侶が出来たとあって落ち込んでいた、という事でしょうか?」
椛「いや、別に伴侶って訳じゃ……いや、もうどうでもいいッス……」

えぐえぐと、涙すら流し始めながら慟哭する佐野だったが――。
ここにきて、ようやく一同は気づいた。
佐野がここまで落ち込んでいたのは、とどのつまり、反町に彼女が出来たのに自分にはいないから――という事に。
省48

[210]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:38:35 ID:???
………
……


佐野「……という事で、どうすれば俺に彼女が出来るか会議をこれから始めたいと思います」
ムラサ「却下」
小町「否決」
ぬえ「死ね」
佐野「あれ……なんかみんないつもより辛辣……」

落ち込みも、しかし溜まっていたものを全て吐き出してスッキリしたのか、佐野はすっかり元の調子に戻っていた。
……あっさりと戻った事によって、今までの心配はなんだったんだと一同は思い切り肩すかしを食らい、 省50

[211]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:39:36 ID:???
魅魔「オホン……さて、まあそれはともかくとしてだ。 佐野、ちょいと話がある」
佐野「ん? なんだよ師匠?」

とにもかくにも、これでは話が進まない――と、魅魔はコホンと咳払いをしてから佐野に告げた。
うかうかしていると本格的に佐野が彼女を作りたい会議を始めかねない。

魅魔「その前にだ……割と心配だから一つ聞いとくよ。 ……お前さん、まだ反町くんと戦う意思はあるかい?」
佐野「ったりめーだろ! あんな可愛い彼女いる人にサッカーでまで負けてたまるか!! 省50

[212]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:41:09 ID:???
一体どうして佐野の頭脳でピタリと目的を言い当てたのか、と魅魔は目を丸くして驚いていたが……。
しかし、佐野のみならず他の者たちの反応を見て、思い当たる。

魅魔「ははぁ、なるほど……どうやら、幻想郷の方でも同じ事をしてるようだね」
白蓮「幻想郷の方でも……と、いう事は魅魔さんは私達命蓮寺の持つ留学権を行使しての留学の事を言っている訳ではないのですね」
魅魔「ふん、そっちの口ぶりだと幻想郷の方は各勢力にそれぞれ留学させようって魂胆みたいだね。 省78

[213]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:43:35 ID:???
星「その……魅魔さん、佐野くんは私達側から外界へ送らせてもらう訳にはいかないのでしょうか?」
ムラサ「そっちはほら、魔理沙もいるんでしょ?」
魅魔「……私も佐野か魔理沙、どっちかを送ろうと思ったんだけどねぇ」
魔理沙「悪いが私はパスだ。 残ってやりたい事が、色々あるんでな」

なんとか外界へと留学させる選手が見つかった――かと思えば、今度は留学権が2つに増えたという事態である。
白蓮たちからしてみればたまったもんではなく、魔理沙と2人で行かせてはどうかと言っても、 省41

[214]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:45:05 ID:???
雲居一輪。
命蓮寺に在籍をする入道を操る妖怪であり、そして聖白蓮を慕う尼僧である。
青と白を基調とした尼を想像させる装束に身を包み、頭を隠す頭巾。
やはりどこからどう見ても尼僧である。

性格は至って真面目であるが、機転が利いて要領がいい。
命蓮寺の中ではうっかりものの星、悪戯好きのぬえあたりの面倒を見、
また、お勤めの際にも聖の補佐など様々な役割を買って出るしっかりものであった。

そんな彼女がチームの中で務める役割は、GK。 省25

[215]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:46:46 ID:???
* * *

ぬえ「ぬえぇ……あいつ、もう完全に棒立ちになっちゃってるぬぇ……」
星「無理ありません……私にもっと力があれば……」

場面は戻ってJrユース大会準決勝。
反町一樹がゴールを決めた直後、佐野の心がポッキリ折れた(すぐ治るが)頃に遡る。
この時、フィールドでは佐野がその心中を吐露して白蓮たちに謝罪をし……。
一方でぬえや星といった出番の無かった者たちは、ベンチから佐野達の事を想い悔しさと哀しみをかみしめていた。
省53

[216]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:48:05 ID:???
では先ほどまでの会議では一輪はどこにいたのか。
もう一度よく見てみよう。

ムラサ「しっかし星もルーミアも相変わらずよく食べるわホント……」
一輪「水蜜、お皿貸して。 ルー入れてくるわ」
ムラサ「サンキュー、一輪」

昼食を取っている時は、ムラサの手伝いをして台所などに立っていた。故にあまり視界に入らなかった。

* * *
一輪「ふぅ……さてと、食事の後片付けは水蜜に任せるとして、私はお掃除を終わらせておきましょ。 省45


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0ch BBS 2007-01-24