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【SSです】幻想でない軽業師


[423]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/22(木) 01:03:53 ID:???
1人、2人とドリブルで抜き去るお燐を見て感心をする佐野。
サイドに振ったが為に中央に位置していた鈍足カルネバーレは当然追いつけておらず、
そのままお燐が一気に中盤を突破してしまおうかという所まで来るが……。

マンチーニ「(さて……今度はどうするかな?)」
お燐「(メガネのお兄さんがやっぱりやってくるよね〜……)」

しかし、CMFの配置についていたマンチーニがこちらへとすり寄り、プレスをかけに来ているのが見えた。
これは先ほどの突破の場面――佐野がカルネバーレにドリブルを止められた後、
こぼれたボールをフォローをしたお燐がサイドに流れて突破を図った場面と奇しくも同じである。
あの時お燐は逆サイドを走るはたてに向けて大きくサイドチェンジをし、マンチーニとの勝負を避けた。
この目論見は上手くいき、マンチーニをかわすという目的だけは達成出来たのだが……。
その後、はたての壊滅的なパスの下手さがカウンターを誘ってしまった事は記憶に新しい。
よってサイドチェンジという選択肢は浮かんでもすぐに消えた。
では中央にいる佐野に渡すか。これもお燐は一瞬考えたが、すぐに却下した。

お燐「(あたいはパスは……あの天狗のお姉さん程じゃないけど苦手だもんね〜。
    メガネのお兄さんのタックルがどれほどかわからないけど、自分の得意分野で勝負させてもらうよ!)」

ダダッ!!

マンチーニ「来たか!」

パスではなく、自分の得意分野であるドリブルに勝機を見出したお燐。
はたて程のスピードではないが、それでも十分俊足と言える急加速で走りはじめたお燐に対し、
マンチーニも一気に距離を詰めてスライディングタックルに向かう。
ここまで好プレイを見せてきたマンチーニらしく、そのタックルも相応の精度でボールへと向かっていたのだが……。


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0ch BBS 2007-01-24