※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【SSです】幻想でない軽業師


[431]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/22(木) 01:14:34 ID:???
お燐「(そ、外の世界のキーパーって……みんなこんなんなのかねぇ? ……流石に、そりゃないよね? ね?)」
はたて「(…………。 サッカーってこういうスポーツだっけ?)」
佐野「(正直、イチさんがスタメン取れるかどうか不安だったけど……)」

お燐がポカンと口を開け、はたてがおどおどとしながらブルノへと視線を向ける中。
佐野はくるりと振り返り自身のチームのゴール前にいる少女を見た。
……彼女は彼女でやはりブルノの奇行に驚いていたようだが、それもひと段落すると同点に追いつけた事に喜んでいる様子だった。
こんなゴールで喜べるあたり、割と彼女の性格も色々とおかしい、のではあるが。
どう考えても目の前にいるブルノよりはよっぽどマシである。

ブルノ「さあみんな、まだ同点になっただけだ! もう一度突き放して、俺達の実力を見せてやろうぜ!!」
マンチーニ「あ、ああ……うん、そうだな……」
カルネバーレ「………………」
佐野「(いや、言ってる事はいいんだけど……いいんだけどさ)」

彼の言っている事は間違ってはいない。
残り時間が少ないとはいえ、味方を鼓舞し失点しても凹まないメンタルの強さは素晴らしい。
ただ、マンチーニもカルネバーレも……その他の面々も、あからさまに表情は暗い。
そりゃ当然だ。何故あんな失態を(自らの失態だと気付いていないとはいえ)晒しておきながら、
その事を棚に上げて鼓舞出来るのか、というか如何にも俺がチームの中心選手ですみたいな顔で周囲に声かけが出来るのか。

ブルノ「(俺は……俺達は負けんぞ! 新入りども!!)」
佐野「(……うん。 ……イチさん、スタメン取れそうだぞ。 良かったな)」

その瞳に闘志を燃やし、気合を入れ直すブルノ。
そんな彼を見やりながら佐野はげんなりしつつも、そんな事を考えるのだった。

………

その後、結局同点で試合が終わった翌日。
佐野が初めて参加をした全体練習では、レギュラー組に一輪が。控え組にブルノがしっかりと分けられていましたとさ。
めでたしめでたし。


名前

E-mail



0ch BBS 2007-01-24