キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【三スレぶりの】森崎が幻想入り 9話目【サッカー】

1 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2009/08/08(土) 13:08:34 ID:0uhmJClg
このスレは東方サッカーネタのキャプテン森崎番外編作品です。
森崎くんを主人公にROMしている人が選択肢を選んだりカードを引いたりして物語が進んでいきます。
筆者が登場人物のキャラを把握しきれていない可能性がありますので、
森崎やその他キャラのキャラブレイクがお嫌いな方は視聴は自己責任でお願いします。
あと他の人の選択肢に文句を言わないようにお願いしますね。
レス一つで、中の人は10年戦えます。

【これまでのスレ】
キャプテン森崎×東方サッカー専門スレ
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1211508532/l50
森崎有三が幻想入り 1話目
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1220149252/l50
【中盤急募】森崎が幻想入り 2話目【簡単な(ry】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1221967795/l50
【嫉妬の炎が】森崎が幻想入り 3話目【メラメラと】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1223245696/l50
【メイドメイド】森崎が幻想入り 4話目【イン森崎】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1225926634/l50
【半径20m】森崎が幻想入り5【頑張りスプラッシュ】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1227531646/l50
【大口叩くと】森崎が幻想入り 6話目【ダイス行き】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1232628551/l50
【ん…】森崎が幻想入り 7話目【間違えたかしら?】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1234873308/l50
【信仰争奪戦】森崎が幻想入り 8話目【勃発!】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1240128348/l50

【あらすじ】
いきなり幻想郷に召喚された「サッカーで幻想郷を救ってくれ」とメリーに頼まれる。
これを承諾した森崎は元の世界の友人である中山・中里と共に幻想郷の危機を救うべく奮闘する。
森崎の知り合い、東風谷早苗が博麗霊夢に宣戦布告。これによって幻想郷は大きく動き出す。
一方、森崎はレミリア・スカーレットとの練習試合に挑む。強大な力を持つ紅魔館の主との対決。はたして勝つのは……?


897 :森崎名無しさん:2009/12/30(水) 22:50:16 ID:???
咲夜→  ハート8  カット 45+(カードの数値)=

898 :森崎名無しさん:2009/12/30(水) 22:50:39 ID:???
咲夜→  ダイヤ7  カット 45+(カードの数値)=

899 :森崎名無しさん:2009/12/30(水) 22:51:30 ID:???
まもののじかん

900 :森崎名無しさん:2009/12/30(水) 22:52:07 ID:???
1秒に満たない刹那に明暗が分かれた……

901 :森崎名無しさん:2009/12/30(水) 22:53:50 ID:???
クラブAとダイアKっておいw

902 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2009/12/30(水) 23:37:18 ID:1NOP7qwg
レミリア→  ハートA  パス 49+(カードの数値)=50
咲夜→  クラブA  カット 45+(カードの数値)=46
≧2→レミリアのパスが小悪魔に通る

レミリア「はぁぁッ!」

ガッ!! バギィィィィィィッ!!

咲夜「……ッ?!」

実況「これは強烈ッ! レミリア選手が空中で翼を使って体を反転、オーバーヘッドの体勢からの強烈なパス!
   これには流石の咲夜選手も追いつけない!」

観客「か……かっけぇ! おい、見たか今の?」 「あれがパスか? どう見てもそこらのシュートよりも威力あるぜ……」
   「すみません、アイス一つ下さい〜」

アリス「随分とキザな事するわね」

パチュリー「(……全く、何を意識してるんだか)」

歓声を浴びながら、レミリアはさらに翼をはためかせて反転、右足から綺麗に着地する。

そして、一方……

バチィィィィッ!!

小悪魔「(い、痛っ?! 畜生、無茶しやがる……)」

ボールが向かった右サイドでは、パスを受けた小悪魔がトラップで痺れる足を叱咤しながら、涙目でドリブルを開始していた。


903 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2009/12/30(水) 23:38:41 ID:1NOP7qwg
森崎「(うお、いかん!)……中里!」

中里「む……!」

レミリアの豪快なプレイに思わず目を奪われていた森崎が、一瞬で我にかえって中里へチェックの指示を出す。

実況「パスを受けた小悪魔くんがサイドを駆け抜けるッ! 少し浅いですが……ここからクロスだァ!」

小悪魔「行くぜぇ!」

中里「行かせぬでゴザル!」

-------------------------------------------------------------------------

先着順(順番通りじゃない書き込みは無効)で
小悪魔→ ! card トップスピンパス 46+(カードの数値)=
中里→ ! card カット 46+(カードの数値)=
!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードの数値で分岐します

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→小悪魔のクロスがパチュリーに通る
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。左から順に
(レミリアがフォロー)(メリーがフォロー)(レティがフォロー)
≦−2→フォーレスツボールに。

【補足・補正】
中里のマークがダイヤかハートなら「縮地法(+2)」が発動します
接触プレイの際両側のカードのマークがクラブの場合、守備側の反則になります。非接触プレイは対象外です。
吹っ飛び属性のある技が発動し、技に設定された係数以上の数値差をつけられた選手は吹っ飛ばされてしまいます。
シューターとキーパーの数字が一致した場合ゴールポストになり、同時にマークも一致した場合は枠外になります。

904 :森崎名無しさん:2009/12/30(水) 23:39:58 ID:???
小悪魔→  クラブQ  トップスピンパス 46+(カードの数値)=

905 :森崎名無しさん:2009/12/30(水) 23:42:08 ID:???
中里→  ハート5  カット 46+(カードの数値)=

906 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2009/12/30(水) 23:48:08 ID:???
今日はここまで。
明日の更新はどうなるかな……。
元旦の分がまだ半分しか書きあがってないからまったく予想がつきません。



それではまた明日お会いしましょう。次回「決着の時・パチュリーvs森崎」をお楽しみに!

907 :森崎名無しさん:2009/12/30(水) 23:57:22 ID:???
賢者の石来るか?乙でした。

908 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:10:06 ID:Eq9M9kec
一年の終わり、大晦日の紅魔館の朝。

レミリア「新年パーティーには、オセチリョウリを作って頂戴」

七花「……へ?」

七花の……いや、メイドたちの災難は、レミリアの唐突な一言から始まった。



〜紅魔館・メイド部屋〜

六花「……何でございますか、そのオセチリョウリというのは」

10分後。紅魔館のメイド部屋で、臨時メイド長である朔夜を囲んでの緊急会議が開かれていた。

他のメイドたちはそれぞれ仕事中ということで、集まったのは朔夜と六花と七花の三人のみである。

七花「料理よね、多分。……オセチ、というのが何かは分からないけれど」

事の発端はこうだ。

この間のクリスマスの日、レミリア達紅魔館主従はメリー家のクリスマスパーティーに招かれた。

ミスティアが歌い、騒霊楽団が演奏し、果ては酔ったアリスが人形芸を披露するなど、
それはもう大変な騒ぎだったのだが……まぁそれはさておき。

とにかく、そのパーティに大変満足したレミリアが、お礼にと今度は森崎達を紅魔館の新年パーティーに招待する事になったのだが……。


909 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:11:15 ID:Eq9M9kec
七花「お嬢様はパチュリー様に聞いたそうです。『日本人は、お正月にはオセチリョウリという特別な料理を食べるらしい』って」

朔夜「和食ね。知っていそうなのは霊夢様か……あるいは、メイド長も」

六花「しかし、もう伺いに行っている時間は……。パーティーの時間まで、もう半日も無いでございますよ」

六花が時計を見ながらそう言った。

現在の時刻が午後一時、パーティーが始まるのは今日の深夜。今から神社へと向かっていたのでは、とてもではないが間に合わない。

メイド長こと十六夜咲夜に聞くのはさらに論外だ。彼女は今、諸事情により紅魔館を離れてメリーの家に住んでいる。

招待する客の家に行ってパーティーに饗する料理のことを聞くなど、出来るはずが無い。

朔夜「そもそもの発端であるパチュリー様に聞くのが一番良いのでしょうけれど、あまり煩わせたくは無いし……」

しん、と静まり返るメイドたち。そこに……

六花「……美鈴」

七花「はい?」

六花「美鈴なら何か知っているのでは? なんとなく、ではございますが」

六花のその一言に、隣で聞いていた朔夜が大きく頷いた。


910 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:12:31 ID:Eq9M9kec
朔夜「なるほど、確かに美鈴ならこういう事には詳しそうね。それじゃあ悪いけれど、二人で美鈴の所まで行ってきてくれないかしら?
   私はその間に、他のメイド達を集めて台所の準備をしておくから」

七花「二人でですか?」

朔夜「そうよ。貴方、一人だとよくサボって漫画読んでたりするじゃないの」

朔夜の言葉に、何も言い返せない七花であった。



〜紅魔館・正門前〜

美鈴「オセチリョウリ……御節料理?」

紅魔館の正門前、いつものように太極拳をしていた美鈴は七花の問いに対してそう答えた。

六花「知っているのでございますか、美鈴?」

美鈴「日本の料理よね? 実物を見たことはないけど、本で読んだことならあるわ」

体操をやめ、メイドコンビの方へと向き直る美鈴。同僚の前なので、いつものように敬語ではなくタメ口である。

七花「そ、それでそれで? 一体どんな料理なの?」

美鈴「……そんなに身を乗り出さなくても教えるわよ。
   御節っていうのは、そのまんま暦の節目……この場合は元旦に作られるからそういう名前が付いたらしいわ。
   何でも、新年を祝うために縁起の良い食材で揃えるとか、作りおきがきくように腐りにくい方法で調理するとか……」

七花「(縁起の良い……トンカツとか? でも、トンカツは和食じゃないよね……)」


911 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:14:04 ID:Eq9M9kec
六花「具体的な内容は判らないのでございますか?」

美鈴「流石にそこまではね。私も和食は滅多に作らないし……」

そう言って、何かを考えこむように美鈴が顎に手を当てる。

確かに美鈴は料理も嗜むが、作るものは主に中華料理。後は主が好む洋食と菓子作りを少々といった所だ。

故に、和食は本来なら完全に専門外であるのだが……

美鈴「(春節料理じゃ駄目よね、流石に。とはいえ、私も日本の御節料理は本で読んだ程度の知識しか……本?)
   ……そうよ、本よ!」

七花「本?」

美鈴「ええ。私の読んだ本に、材料と作り方が詳しく書いてあった気がするわ。
   尤も、私はそっちの方は別に興味が無かったから読んでないんだけど」

六花「その本は今何処に? 美鈴の部屋でございますか?」

美鈴「いや、私もチラッと目を通しだただけだし……。
   あれは多分、大図書館の整理を手伝った時ね。だからきっと……」

七花「パチュリー様の所かぁ。……はぁ、これって最初からパチュリー様の所に行けばよかったんじゃ……」

はぁ、と大きくため息をつく七花。


912 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:15:05 ID:Eq9M9kec
六花「文句を言っても仕方無いでございますよ。
   ……さて、それでは私たちはパチュリー様の所へ行ってくるでございます」

そう言って、七花の襟首の後ろをぐいっと掴む六花。

美鈴「頑張ってね。料理、楽しみにしてるわ」

七花「そっちこそ、森崎様達の出迎えを……ぐえっ?! ちょっと六花ちゃん、お願いだからそこ引っ張らないでー?!」

美鈴「(……そうか、森崎さん達が来るんだっけ。何だか、森崎さんをこの門の前で迎えるのも随分久しぶりな気がするなぁ)」

ドップラー効果を残しながら再び館へと消えていく二人を見守りながら、美鈴はゆっくりと体操を再開した。



〜紅魔館・大図書館前〜

小悪魔「よぉ。珍しいな、どうしたんだ?」

館内にある大図書館の前まで来た二人を迎えたのは、
図書館へと続く扉に凭れかかりながら煙草……ではなく、シガレットチョコを銜えた短髪の小悪魔。

元々体のラインがあまり出ない服を来ている上にスレンダーな体型をしているため、
彼女を知らない人が見ると、非行に走った赤毛の美少年に見えなくもない。

七花「実は、妹様がまた脱走を……」

小悪魔「げ、マジか……?!」

七花の突然の言葉に、思わず及び腰になる小悪魔。だが……


913 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:16:07 ID:Eq9M9kec
六花「……七花の嘘でございますよ。少々調べ物に来たのでございます」

小悪魔「嘘かよ……。全く、ビビらせやがって」

ほっ、と無い胸を撫で下ろす小悪魔。

この小悪魔、名前こそ悪魔だが非常に人が良く騙されやすいため、一部のいたずら好きの妖精メイドからは格好の標的にされている。

本人もそれについてはコンプレックスを感じており、
とりあえず口調と外見(シガレットチョコ)から悪人っぽくなろうとしているらしいのだが……今のところ、特に成果はないようだ。

小悪魔「……それで、調べ物だっけか?」

小悪魔が、思わず落としかけたチョコを銜えなおしながら聞く。

七花「うん。ちょっと本を探したいんだけど、良い?」

小悪魔「ちょっと待ってな。今パチュリー様に聞いてくるから」

小悪魔が快く頷いて図書館へと続く扉を開けた、その瞬間……

ドッッゴォォォォォォォォンッ!!

小悪魔「おおっ?!」

七花「きゃぁっ、何?!」

図書館の内部で突如爆発が起き、同時に内部に溜まっていた埃が一気に廊下へと吹き出てきた。


914 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:17:22 ID:Eq9M9kec
六花「けほっ……こ、これは一体……」

埃がまるで煙幕のように舞い上がり、三人の視界が遮られる。

しばらくして視界がだんだん晴れてくると、そこにはなんと……

パチュリー「むきゅー……」

おそらくは埃と一緒に吹き飛ばされてきたであろう、図書館の主であるパチュリー・ノーレッジが目を回して気絶していた。




〜紅魔館・大図書館内〜

六花「何故に、こんな事になったのでございましょう……」

紅魔館の大図書館内部。
(出不精な部屋の主ががわざわざ設えた)部屋の隅にあるベッドにパチュリーを横たえてから、六花がそう呟いた。

派手に吹き飛ばされてきたものの特に外傷はなく、命に別状もなさそうだったので、とりあえずは寝かせておくことにしたのだ。

七花「魔法の実験じゃない? 派手な爆発だったし」

七花が首をかしげながらも答える。だが……

小悪魔「あー、違うんじゃねぇかな。これはほら、アレだ……余興?」


915 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:18:25 ID:Eq9M9kec
六花「……余興とは?」

小悪魔「ほら、人形遣いがクリスマスん時に人形使って芸やってだろ?
     アレ見てから何か知らんが妙に張り切っちまってな。
     アイツにだけは負けられないとか言って、今日は朝からずっと、こそこそと何かの準備をしてたみたいなんだが……」

七花「……それで爆発?」

六花「花火でも上げようとしていたのでございましょうか?」

何が何だか判らん、といった顔の二人。

小悪魔「そこまでは知らん。まぁとにかく、こうなっちまったら俺はパチュリー様に付いてなきゃならん訳だが……。
     お前らの調べ物って急ぎの用事なのか?」

七花「うん、一応お嬢様の命令で……」

小悪魔「お嬢様のか……仕方無い。俺はここから動けないから、二人で自由に探してくれ。
     本当はパチュリー様の許可が要るんだが……まぁ、この様じゃあな」

小悪魔が、ベッドで静かに寝息を立てているパチュリーを見やりながら言った。

七花「ごめんね、後で私たちからも謝っておくから」

小悪魔「気にすんなって。
    ……ほら、さっさと探してこいよ。何の用事かは知らんが、あんまり遅くなっちゃマズイんじゃないのか?」


916 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:20:09 ID:Eq9M9kec
七花「……げ、そうだった。それじゃあ行こっか、六花ちゃん」

六花「そうでございますね。……それでは、また」

六花達が小悪魔に別れを告げ、乱雑に並んでいる本棚の方へと駆けてゆく。

紅魔館の大図書館はその名に恥じず、普通の人間が迷い込もうものなら遭難しかねない程の蔵書量を誇るのだが、
普段から図書館の整理の手伝い等をしている二人は、案内無しにさくさくと目的の本を探してゆく。

七花「料理の本って言ったら……だいたいこの辺りだよね」

やがて、それまで走っていた七花が一つの本棚の前で止まる。

六花「……また随分な量でございますね。地道に探すしか無いのでございましょうが」

本棚を見上げながら六花が言った。

この図書館の本棚は、ただ数が多いだけではなく、その一つ一つが天を突かんばかりに高いのだ。

妖精である二人はスピードこそ出ないものの空を飛べるので、
高いところにある本が取れない、といったような問題はないのだが……。

七花「(とはいえ、これだけ並んでると……ねぇ)」

七花がうんざりした表情を浮かべながら、それでも本棚の一番上の列から物色を開始する。

七花「『かき氷三代記』……関係ない。『世にも奇妙な魚肉ソーセージ』……気になるけど後回し。
   『泳げ! たこ焼きくん』……シュール。 『日本ハムファ○ターズ』……って、料理の本ですら無いよね、これ」

規則性無く並べられた本を一々見分しながら見て回る七花。すると……


917 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:21:10 ID:Eq9M9kec
六花「……七花! 見つけたでございますよー!」

七花「わかった、ちょっとまってー!」

下の方の段を探していた六花の声に反応し、下へと降りる。

六花が少し誇らしげに差し出した本の表紙には、『伝統料理に見る歴史の闇  民○書房刊』と書かれていた。

七花「り、六花ちゃん……これ? 何だか怪しげなんだけど……」

六花「確かに、表紙からは何やら不穏な雰囲気が漂っていますが……ほら」

そう言って六花が本を捲り、ページの一つを指差す。と、そこには……

七花「確かに書いてある……。材料も、レシピも。……でも、これ……」

最初こそ目を輝かせた七花だが、次第にその表情が曇ってくる。

六花「……どうしたのでございますか?」

七花「材料がちょっと……。厨房に無さそうな、特殊な物が必要みたいなの。
   海老やお魚はともかく、黒豆やニシンの卵なんて……」

六花「……というと」

七花「……作れないって事だね。今から人里に買いに行っても間に合わないし。
   はぁ、結局無駄足かぁ。怒られるかもしれないけど、ありのままをお嬢様に報告するしか無いわね」

レミリアから食らう大目玉を想像し、頭を抱える七花。

かくして御節料理を巡る騒動は幕を閉じた……と、思われたのだが。


918 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:22:12 ID:Eq9M9kec
〜紅魔館・レミリアの部屋の前〜

朔夜「……そういう理由なら仕方が無いわね。
   お疲れ様、お嬢様には私から報告しておくから休んでいても良いわよ」

レミリアの部屋の前で偶然出会った朔夜に事情を話すと、
朔夜は労いの言葉をかけてから快く報告役を請け負い、そのままレミリアの部屋へと消えてしまった。

七花「(とはいえ……ねぇ)」

六花「(ええ、流石に)」

二人からすれば怒られ役を朔夜に押し付けてしまった形になる。

そのまま言われた通り部屋に帰って休むのも良心が咎めるので、こうして扉の外で様子を伺っているのだが……。

六花「(……音が止んで大分経つでございますね)」

七花「(うん。さっきまで不機嫌そうな声とか物音とか聞こえてたのに……)」

まさか、お嬢様が怒りに任せて朔夜を? などと不穏なことを二人が想像し始めた、その時……

ガチャッ……

七花「……ひぃっ?! お嬢様どうか命だけはご勘弁を……を?」

朔夜「……七花? 何故まだそんな所に……まぁ、丁度良かったんだけれど」

扉を開けて出てきたのは、返り血を浴びたレミリア……ではなく、身の丈程の大きな箱を抱えた朔夜であった。


919 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:23:25 ID:Eq9M9kec
六花「いえ、これには少し事情が……。ところでメイド長、その箱は何でございますか?」

朔夜が抱えた箱を指す六花。当たり前の事だが、部屋に入るときはこんな大きな荷物は持っていなかったはずである。

朔夜「これ? 材料よ」

六花「材料? 材料とは……まさか」

朔夜「御節料理の材料に決まってるでしょう。
   ……さぁ、さっさと厨房に行くわよ。パーティーの時間までに、なんとか料理を完成させないと」

ついてこい、と視線で示してから、どんどんと厨房の方へと歩いていく朔夜

六花「(……一体、お嬢様の部屋で何が起こったのでございましょう)」

七花「(お嬢様の部屋から食材が? 何で? 何でなの?!)」

慌てて朔夜の後ろに付いて行く二人であったが、その表情は最後まで疑問符を浮かべたままであった。

そして、時間は廻り……






920 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:25:56 ID:Eq9M9kec
〜紅魔館・大広間〜

レミリア「よく来たわね、皆」

森崎「ああ。おめでとう……はまだ早いのか」

蓮子「相変わらず広いお屋敷。やっぱりある所にはあるのねぇ(……でも、一体どうやって稼いでるのかしら)」

メリー「お招きありがとう、レミリア。一週間ぶりかしらね」

紅魔館の一室、小学校の体育館ほどはあろうかという大広間。

そこに森崎達が到着したのは午後11時30分頃。新年だけでなく、その瞬間を皆で祝おうという趣向である。

咲夜「お嬢様! 私が不在の間、何か不自由なことはございませんでしたか?!」

アリス「……招待状が来てたから、来てやったわよ」

霊夢「タダ飯が出ると聞いて」

ミスティア「わ、料理がいっぱいあるわよ!」

メルラン「あ、私アレが良い!」

リグル「じゃあ私はこっち!」

レティ「……もう少し待ちなさいってば」

中山「初めて来るけど……凄いな、これは」

中里「むぅ、やはり洋館は圧迫感を感じて苦手でゴザル……」


921 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:27:22 ID:Eq9M9kec
続いてぞろぞろと部屋に入るフォーレスツのメンバー達+α。

立食形式のパーティーのため、特定の座席はない。

なので、参加者たちはパーティー開始までの間、それぞれ歩きまわって自由に歓談していた。

レミリア「せっかくのパーティーよ。普段のしがらみは捨てて、楽しみましょう?」

森崎「……そ、そうだな」

どうやら、始まる前だというのに少し飲んでいたようだ。僅かに赤く上気した顔で語りかけてくるレミリアに、思わず後ずさる森崎。

パチュリー「……楽しみにしてなさい」

森崎「あ、ああ(……何をだ?)」

パチュリーはパチュリーで、訳の判らない言葉を残してさっさと去っていく。


922 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:28:22 ID:Eq9M9kec
そのあまりに意味の判らない言動に森崎が呆然としていると、今度は蓮子が近寄ってきた。

蓮子「……ねぇ、アレ。気づいてる?」

蓮子が袖を引きながら指さすのは、数あるテーブルの内の一つ。

森崎「ん? 何があるんだ?」

蓮子に促されて森崎がそちらへ視線を向けると、そこには……

森崎「なんだありゃ。……ツッコミ待ちか?」

蓮子「違うでしょ。……まぁ、それだけ歓迎してくれてるって事じゃないかしら? 素直に受け取っておきましょうよ」

蓮子が指さした先のテーブルの上。

そこにはワインボトルとグラス、料理用の取り皿にスプーンとフォーク、

そして……重箱の中にそれは綺麗に収められた、お節料理の姿があった。


923 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:29:29 ID:Eq9M9kec
〜紅魔館・厨房〜

七花「なんとか間に合ったね、六花ちゃん……」

六花「そうでございますね……」

同刻、紅魔館の厨房。

仕事の終わった二人が壁に背をあずけて地面に座り込む。服が汚れるかもしれないが、もう知った事ではない。

七花「流石にもうパーティーに出る元気は無いなぁ……ねぇ?」

六花「そう……でございます……ね……」

傍らに寄り添うように座っていた六花の言葉が段々と虚ろになり……
やがて、完全に七花に体重を預けて寝息を立て始める。

七花「寝ちゃった……疲れたもんね。私もこのまま寝ちゃおうかな」

六花のヘッドドレスを外して優しく一撫でした後、七花も力を抜き、六花の方へと体を預ける。

七花「パーティーには出られないけれど……ハッピーニューイヤー、六花ちゃん。来年もよろしくね」

それだけを言うと七花も力尽きたのか瞼を閉じ、二人揃って静かに寝息を立て始めた……。



*尚、後日「大晦日に、日傘にサングラス姿で人里の市場を徘徊する紅魔館の主を見た」と主張する人間が多数現れたが、
 その真偽の程は定かではない。

924 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:34:13 ID:???
あけましておめでとうございます、今年もどうぞ森崎が幻想入りをよろしくお願いいたします。

元旦に更新と言ったのに結局こんな時間に。
しかし、三が日には間に合ったのでギリギリセーフ……駄目ですかね?

紅魔館のメンバー全員出そうと思ったらいつの間にかこんな事になっていた。今は反省しています。



初夢は、
「旅行中に待ち合わせの暇つぶしに寄ったBOOKOFFで、
角川版魔導の新刊が全80冊ほど出ていたことを知り(あり得ない)、
慌てて『買い占めねば!』と思うものの、1巻だけが綺麗に抜けていて悶絶する……」と言った物でした。

それでは今年も頑張ってまいります森崎が幻想入り、どうぞ末永くよろしくお願いします。

925 :森崎名無しさん:2010/01/03(日) 23:37:16 ID:???
特別編乙です
なんかまだ続きがありそうな内容ですね
それにしてもレミリアかわいいなあw

926 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:58:52 ID:Eq9M9kec
小悪魔→  クラブQ  トップスピンパス 46+(カードの数値)=58
中里→  ハート5  カット 46+「縮地法(+2)」+(カードの数値)=53
≧2→小悪魔のクロスがパチュリーに通る

小悪魔「はぁっ!」

ガッ! ギュィィィィィィィィィィン!!

気合一閃、掛け声と共に思いっきりボールを蹴り上げる小悪魔。

独特の回転がかかったそのボールは、あっという間に手の届かない所……上空へと舞い上がる。

中里「くっ、届かぬでゴザルか……!」

小悪魔「蹴る前に取れなかった時点でお前の負けだ! 空でも飛ばない限りな!」

実況「あぁーっ?! 惜しいところまで行ったのですが、やはり僅かに出遅れたのが敗因か、クロス阻止はならず!
   後半開始早々、フォーレスツのピンチが続きます!」

森崎「(チッ、レミリアとパチュリーの対策に頂点をおいた分、小悪魔に対する守りがどうしても疎かになっちまう……)」

こちらへとやってくるボールを見ながら森崎が舌打ちする。

ギュルギュルと回転しながらPA中心へと落ちてくるボールに合わせるのはパチュリー。

真っ直ぐとボールを睨みながら、今か今かとタイミングを計っている。

927 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/03(日) 23:59:57 ID:Eq9M9kec
森崎「(パチュリーか。ここは……)」

A 飛び出す(森崎の飛び出し・51)
B 身構える。

*パチュリーの賢者の石の威力:57
*先に「3票」入った選択肢が採用されます。ageで投票してください。sageではカウントできません。

928 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 00:00:11 ID:gqdHM48k
B

929 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 00:01:52 ID:GOu3PA56
B

930 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 00:20:41 ID:WFHm4mxg
B

931 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/04(月) 00:21:26 ID:bMezN0vw
B 身構える。

森崎「(アイツは空中戦もそれなりに強い。ここは落ち着いて待っておくに限るな)」

僅かに腰を落としてパチュリーのシュートに備える森崎。一方のパチュリーは、まるでそれに答えるように飛び上がり……

ダッ!!

パチュリー「決着をつけさせて貰うわよ!」

森崎「そうだな。……来い、パチュリー!」


932 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/04(月) 00:22:27 ID:bMezN0vw
☆どのセービング方法でいきますか?  *先に3票入った選択肢に決定します

A がんばりセービング・改 (カードの数字に固定で+10します。) ガッツ消費200
必殺キャッチです。ただし成功しても相手のシュート値との差が小さいと弾いてしまう事も。

B パンチング (カードの数字に固定で+4します。)  ガッツ消費80
ランダムで「するどいパンチング・LV2」が発動し、さらに(+3)される可能性もあります。
ただし味方がフォローしてくれないと 続けてピンチを招く可能性もあります。

C キャッチング (カードの数字に固定で+2します。) ガッツ消費40
上手く行けばキャッチできます。相手のシュート値との差が小さいと弾いてしまう事も。

D 悟りセービング(1) (カードの補正はプラスマイナスゼロです。) ガッツ回復60
勘だけに頼ったキャッチングです。成功・失敗に関わらず、悟りポイントが1増えガッツが回復します。

E 悟りセービング(2) 数値に関係なく、まったくのランダムでセービングします。
成功確率は13分の3です。間違ってました。絶体絶命の時に一か八かで。
悟りポイントがセーブの成否に関係なく+2されますが、ガッツは回復しません。
------------------------------------------------------------------------------------------
森崎セーブ力・51
パチュリーの賢者の石の威力・57
森崎ガッツ 720/850

933 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 00:23:05 ID:gqdHM48k
A

934 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 00:24:24 ID:eiJhX41U


935 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 00:30:27 ID:GOu3PA56
A

936 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/04(月) 00:34:56 ID:???
判定を明日に伸ばしつつ、今日はここまで。

>>925
やはり感想をいただけると嬉しいですね。
続きは……パーティーの内容までやろうとすると、分量がさらにとんでもないことになるのでやめました。
まぁ、あの辺りがオチとしても一番いいかなぁと。
レミリアが可愛い……本人が聞いたら「何を訳の判らないことを言ってるのよ」とか言いそうですね。
個人的には、可愛く、されど格好良く書きたいなと思ってます。


もうリアルが平常運転になったので、明日からは元通り更新できます。
それでは、また明日お会いしましょう。

937 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 00:38:37 ID:???
れみりあうー☆乙でした

938 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/04(月) 21:17:40 ID:bMezN0vw
A がんばりセービング・改 (カードの数字に固定で+10します。) ガッツ消費200

森崎「(しくじったら後が無い……全力で行くぞ!)」

-------------------------------------------------------------------------

先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で
パチュリー→ ! card 賢者の石 57+(カードの数値)=
レティ→ ! card ブロック 48+(カードの数値)=
森崎→ ! card がんばりセービング・改 61+(カードの数値)=
!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードの数値で分岐します

【シューター】−MAX【ブロッカー】
≧5→シュートは邪魔される事無く放たれた!GKとの勝負へ。
=4〜2→シュートは放たれた。しかしこの数値差の人数分威力が落ちてGKとの勝負へ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(レミリアがねじこみに)(ゴールラインを割り、スカーレットムーンズの右CKに)(メイドGがフォロー)
≦−2→フォーレスツボールに。

【シューター】−【キーパー】
≧2→パチュリーの賢者の石がフォーレスツゴールに突き刺さる!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(レミリアがねじこみに)(ゴールラインを割り、スカーレットムーンズの右CKに)(メイドGがフォロー)
≦−2→フォーレスツボールに。

【補足・補正】
レティのマークがダイヤなら「アンデュレイションレイ(+3)」が発動します。
接触プレイの際両側のカードのマークがクラブの場合、守備側の反則になります。非接触プレイは対象外です。
吹っ飛び属性のある技が発動し、技に設定された係数以上の数値差をつけられた選手は吹っ飛ばされてしまいます。
シューターとキーパーの数字が一致した場合ゴールポストになり、同時にマークも一致した場合は枠外になります。

939 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 21:19:03 ID:???
パチュリー→  スペード9  賢者の石 57+(カードの数値)=

940 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 21:19:59 ID:???
レティ→  ダイヤQ  ブロック 48+(カードの数値)=

941 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 21:20:01 ID:eiJhX41U
レティ→ ! card ブロック 48+(カードの数値)=

942 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 21:20:12 ID:???
森崎→  ハート9  がんばりセービング・改 61+(カードの数値)=

943 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 21:29:22 ID:???
ガッツは残ってるだろうけどパチュリーとは完全決着かな
あまり出張ってレミリアの楽しみを奪うことはしないだろう

944 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 22:04:28 ID:???
いやポスト

945 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 22:06:30 ID:???
本編のポストはキーパーが負けてるときだけ

946 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 22:16:06 ID:???
前の大会でもゼービング成功がポストに優先されてしたな。

947 :946:2010/01/04(月) 22:27:18 ID:???
「されてしたな」って何だ。されてたしな、でした。
>>943
そうだったらいいとは思うが、
機会次第でシュートを撃たれてもおかしくない気が。
サイレントセレナ52+決死結界3ならパンチでもなんとかなるかな。

948 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/04(月) 23:43:17 ID:bMezN0vw
パチュリー→  スペード9  賢者の石 57+(カードの数値)=66
レティ→  ダイヤQ  ブロック 48+「アンデュレイションレイ(+3)」+(カードの数値)=63
=4〜2→シュートは放たれた。しかしこの数値差の人数分威力が落ちてGKとの勝負へ。

パチュリー→  スペード9  賢者の石 57+(ブロック減衰-1)+(カードの数値)=65
森崎→  ハート9  がんばりセービング・改 61+(カードの数値)=70
≦−2→フォーレスツボールに。

パチュリー「木・火・土・金・水! ……行きなさい、賢者の石!」

片手で本を開いたパチュリーの手から迸る魔力により、ボールが鮮やかな五色に輝く。

放たれたボールにはスピードも無く、パワーも無い。だがそれらとは根本的に違う、確かな威圧感を持ってゴールへと飛ぶ。

レティ「この……レティ式パワーブロック!」

森崎に先んじてそれを迎え撃つのはレティ。
自分の前に冷気のバリアを張り、迫り来るボールを阻まんとするが……

パチュリー「……効かないわ、そんな子供騙し」

レティ「ふん、そうかしら?」

ピシィッ……ゴォッ!!

果たして。パチュリーの言葉通り、輝くボールに触れると冷気は一瞬にして霧散してしまった。

だがほんの一瞬、冷気に力を吸い取られたかのように、ボールの輝きが翳る。そして……森崎はその隙を見逃さなかった。


949 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/04(月) 23:44:22 ID:bMezN0vw
森崎「うおらああああああああッ!」

バッ……ガシィィィィィィィィィィィッ!!

パチュリー「……!」

思い切り前へと飛んだ森崎の両腕の中には……もはや輝きを失ったボールが、しっかりと収まっていた。

実況「こ、これは森崎選手のファインセーブッ! パチュリー選手の会心のシュートでしたが、ここでも森崎選手が立ち塞がる!
   紅魔館のツートップ相手にこのセービング、彼は本当に人間なのでしょうか?!」

観客「森崎ィ! お前ならやれるって信じてたぞ!」 「これって練習試合だよな? 何かとんでもない物見てる気がするぜ……」

アリス「真っ当な人間かっていうと……微妙?」

霊夢「微妙ね」

本人が居ないのを良いことに、観客席の二人組も好き勝手なことを言う。

一方、見事にシュートを防いでみせた森崎は、
パチュリーとの勝負に決着がついた事と観客の声援とによって、非常に上機嫌であった。


950 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/04(月) 23:45:59 ID:bMezN0vw
森崎「(決して悪くは無かったんだが……ま、俺の方が強かったってことだな。さて……)」

A 「中山、任せたぞ。焦らずじっくり行け!」 中央の中山に預ける
B 「速攻だ! 今度こそちゃんとやれよ!」 蓮子にサイドアタックさせる。
C 「そろそろ決めてこい、ミスティア!」 前線のミスティアへのロングフィード
D 「成長してないな、パチュリー!」 PAのパチュリーに向けて勝利宣言をする。
E ここだ! ここでオーバーラップだ!
F その他。何かあればどうぞ

*23:50:00までの間、自由選択肢の案のみを受けつける時間を取ります。それ以外の投票は無効となります。
*23:50:00になってから、投票を行ってください。なお、23:50:00以前に書き込まれた自由選択肢の案は「一票とは見なしません」
*つまり、仮に選択肢の可決に3票が必要な場合、選択肢の提案+同意レス3票が必要と言う事です。
*なお、自由選択肢の提案はsageでも構いません。
*先に「3票」入った選択肢が採用されます。ageで投票してください。sageではカウントできません。
*他人の自由選択を支持する場合は>>○○のように安価をつけるか、同一意見と判るようにしてください。

951 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 23:50:58 ID:gqdHM48k
A

952 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 23:51:29 ID:PwNa59jw
C

953 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 23:53:18 ID:B/m2c/8g
A

954 :森崎名無しさん:2010/01/04(月) 23:57:28 ID:GOu3PA56


955 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 00:24:49 ID:3GscK2xM
A 「中山、任せたぞ。焦らずじっくり行け!」 中央の中山に預ける

バシィィィッ!!

実況「森崎選手大きくキック! しかしこれは……カウンターではありません!
   ここで一旦ゲームを組立て直すのか、ボールは中央の中山選手へと渡りました!」

パチュリー「(森崎……いえ、今は考えるべきじゃないわね)」

朔夜「落ち着いて対処すれば怖い相手では無いわ! パス……特に、中央への縦パスを警戒しなさい!」

朔夜の号令の元、MF以下のメイド達が素早く守備体勢に入る。

一方の中山も無理な突破はせず、短いパス回しを中心にじりじりと前線を押し上げて行った。

実況「メリー選手、メルラン選手……そしてまた中山選手へ!
   この辺りの細かいパス回しは流石と言ったところでしょうか。非常に落ち着いた攻めを見せています」

パスの指揮を取りながらじっくりと攻め上がる中山。

しかし、六花らの強力なDFの存在を警戒し、思い切った攻撃に出られないということも、その遅攻の理由の一端を担っていた。

中山「(相手もそこまで積極的にチェックに来るわけじゃないから取られる事はないけど……このままじゃ埒があかないな。
    そろそろ、何か手を打たないと……)」



956 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 00:25:53 ID:3GscK2xM
メルランからのパスを受け、周囲を見渡す中山。そして……

-------------------------------------------------------------------------

中山の戦略→! card
!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードのマークで分岐します

ダイヤ→右サイドの蓮子にスナイパーパス
ハート→左サイドのメルランにサインを送り……
スペード→意を決して中央突破。
クラブ→痺れを切らしたレミリアが奪いに来た!
JOKER→「蓮子さんに出来たんだ……俺にだって!」

957 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 00:26:13 ID:???
中山の戦略→ ハート6

958 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 00:26:23 ID:???
中山の戦略→ ダイヤ8

スナイパーパスだ!

959 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 00:55:28 ID:3GscK2xM
中山の戦略→ ハート6
ハート→左サイドのメルランにサインを送り……

中山「(蓮子さんは……まだ少し危ういか。それなら)」

サッ!

メルラン「……ん!」

勢い良く上がる中山の左手を見た瞬間、メルランが一気に前へと駆ける!

七花「え? ……ああっ!」

実況「おおっと?! 中山選手の指示でしょうか、ここでメルラン選手が意表を付いたダッシュ!
   ……しかし、それを黙って見ているほどスカーレットムーンズのDF陣も甘くはありません!」

できれば自分にチェックがつかないうちにボールを放したい中山だったが、
その意図にいち早く気づいた六花……そしてそれに少し遅れて七花が、パスを阻止せんと中山へと詰める。

中山「くっ……行け、メルラン!」

六花「……考えが甘いでございますよ、中山様!」


960 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 00:56:58 ID:3GscK2xM
-------------------------------------------------------------------------

先着順(順番通りじゃない書き込みは無効)で
中山→ ! card パス 46+(カードの数値)=
六花→ ! card カット 44+(カードの数値)=
七花→ ! card カット 40+(カードの数値)=
!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードの数値で分岐します

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→中山のパスがメルランに通る。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。左から順に
(ミスティアがフォロー)(メリーがフォロー)(メイド二がフォロー)
≦−2→スカーレットムーンズボールに。

【補足・補正】
中山のマークがダイヤかハートなら「スナイパーパス(+2)」が発動し、さらにパスを受けた選手の次の判定に+2されます。
接触プレイの際両側のカードのマークがクラブの場合、守備側の反則になります。非接触プレイは対象外です。
吹っ飛び属性のある技が発動し、技に設定された係数以上の数値差をつけられた選手は吹っ飛ばされてしまいます。
シューターとキーパーの数字が一致した場合ゴールポストになり、同時にマークも一致した場合は枠外になります。

961 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 00:58:18 ID:???
ミス、正しくは↓でした。判定に影響はありませんが。
六花→ ! card カット 44+(七花との絆+1)+(カードの数値)=
七花→ ! card カット 40+(六花との絆+1)+(カードの数値)=

962 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 00:58:44 ID:???
中山→  ダイヤK  パス 46+(カードの数値)=

963 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 00:58:55 ID:???
中山→  ダイヤ2  パス 46+(カードの数値)=

964 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 00:59:55 ID:???
六花→  クラブ6  カット 44+(七花との絆+1)+(カードの数値)=

965 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 01:00:12 ID:???
七花→  クラブ3  カット 40+(六花との絆+1)+(カードの数値)=

966 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 01:04:14 ID:???
ほんま中山さんは頼りになるお方

967 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 01:05:37 ID:???
中山さんのイケメンっぷりが発揮されたところで今日はここまで。
侮ったな、朔夜。なんかずっと良い所無い気がするけど……まぁ、こんなものでしょう。

対パチュリーも一応決着……なのか? これでこの後一点取られたらズルズル行きそうだけど。



それではまた明日お会いしましょう。次回「めるぽして一時間ガッされなかったら神」をお楽しみに。

968 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 01:07:31 ID:???
乙です
よしみんなきけ中の人を神にするぞ

969 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 01:07:37 ID:???
よしよし!
スナイパー発動してるからヒノ撃つとしたら48かな?
中国を抜くにはまだ厳しいが決まればグッと楽になるな

970 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 16:29:52 ID:3GscK2xM
中山→  ダイヤK  パス 46+「スナイパーパス(+2)」+(カードの数値)=61
六花→  クラブ6  カット 44+(七花との絆+1)+(カードの数値)=51
七花→  クラブ3  カット 40+(六花との絆+1)+(カードの数値)=44
≧2→中山のパスがメルランに通る。

中山「ふっ!」

グワァッ!!

六花「……上でございますか!」

中山が思い切り足を振りかぶるのを見て、六花が先んじて地面を蹴る。

だが、中山はジャンプする六花を見てニヤリと笑うと、ボールに触れる寸前で足首の角度を変え……

七花「違うよ、六花ちゃん!」

六花「なっ……?!」

中山「甘いのはどっちだ!」

ピシィィィィィィィィッ!!

空中に跳んだ六花の足元を抜ける、鋭いグラウンダーのパス。

強烈なドライブ回転がかかったボールはフィールドの土を巻き上げながらさらにスピードを増し、
左サイドを駆け上がるメルランの前方へと突き進む。

アリス「(……悪くないわね)」

実況「中山選手、この難しいパスを綺麗に通したァ! ボールはメルラン選手のやや前方!
   ……さぁ追いついた! 左足を勢い良く踏み込み……これはこのままダイレクトで持っていく気か?!」

971 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 16:31:39 ID:3GscK2xM
美鈴「(大丈夫、この距離なら……!)」

中山「(ここで決まれば一気に楽になる。頼むぞ、メルラン!)」

メルラン「まっかせて! 真打は遅れてやってくるのよ!」

*中山にフラグBが立ちました。何のフラグかはナイショ。


972 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 16:32:53 ID:3GscK2xM
-------------------------------------------------------------------------

先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で
メルラン→ ! card ヒノ・ファンタズム 46+(スナイパーパス+2)+(カードの数値)=
メイド二→ ! card ブロック 38+(カードの数値)=
朔夜→ ! card ブロック 43+(カードの数値)=
美鈴→ ! card 極彩颱風 51+(カードの数値)=
!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードの数値で分岐します

【シューター】−MAX【ブロッカー】
≧5→シュートは邪魔される事無く放たれた!GKとの勝負へ。
=4〜2→シュートは放たれた。しかしこの数値差の人数分威力が落ちてGKとの勝負へ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(リグルがねじこみに)(ミスティアがねじこみに)(メイド四がフォロー)
≦−2→スカーレットムーンズボールに。

【シューター】−【キーパー】
≧2→メルランのヒノ・ファンタズムがスカーレットムーンズゴールに突き刺さる!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(リグルがねじ込みに、美鈴は倒れている)(ミスティアがねじ込みに、美鈴はバランスを崩している)
(ゴールラインを割り、フォーレスツの右CKに)
≦−2→スカーレットムーンズボールに。

【補足・補正】
朔夜のマークがダイヤかハートなら「パリイング(+2)」が発動します
接触プレイの際両側のカードのマークがクラブの場合、守備側の反則になります。非接触プレイは対象外です。
吹っ飛び属性のある技が発動し、技に設定された係数以上の数値差をつけられた選手は吹っ飛ばされてしまいます。
シューターとキーパーの数字が一致した場合ゴールポストになり、同時にマークも一致した場合は枠外になります。

973 :TSUBASA DUNK:2010/01/05(火) 16:39:33 ID:???
メルラン→  ハート6  ヒノ・ファンタズム 46+(スナイパーパス+2)+(カードの数値)=

974 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 16:39:44 ID:???
メルラン→  ダイヤ3  ヒノ・ファンタズム 46+(スナイパーパス+2)+(カードの数値)=


975 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 16:40:45 ID:???
メイド二→  ダイヤ6  ブロック 38+(カードの数値)=


976 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 16:41:45 ID:???
朔夜→  クラブ10  ブロック 43+(カードの数値)=

977 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 16:45:06 ID:???
美鈴→  ハート2  極彩颱風 51+(カードの数値)=

978 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 17:02:40 ID:???
リグルのねじ込みですね。変な所で意地を見せるなぁ。

今日の更新はまだ続きますが、
このスレも残り少なくなってきたので、次のスレタイを募集したいと思います。

いつも通り、挙げられた物から私が独断で選びますので、どうぞよろしくお願いします。


それと、これは私からの質問なので、スレ埋めついでにでも答えていただけるとありがたいのですが、
実現しなかったネタやどうでも良い裏設定に興味があったり、
スレではしにくいような質問がしたい方っていらっしゃるのでしょうか?

979 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 17:30:25 ID:???
【我々現在】森崎が幻想入り 10話目【修行中】

八意先生のNGシーン「ん? 間違ったかしら?」集、とか見てみたいw

980 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 17:39:41 ID:???
【紅魔の館の】森崎が幻想入り 10話目【万里の長城】
そういえば今のアリスさんのメンタルはどれくらい立ち直ってるんですかね?

981 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 18:16:00 ID:???
【ソウルスナイパー】森崎が幻想入り 10話目【中山13】
【がんばれ!】森崎が幻想入り 10話目【ぼくらのメイドG】

982 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 19:34:32 ID:???
>>979
うどんと中山さんが大変な事になりそうですね。
永琳「サッカーサイボーグとして生まれ変わったうどんげに勝てるかしら? 森崎君」とかは本編でもありそうですが。
考えてみると面白そうなので、そのうち埋めネタか何かでやるかもしれませんw

>>980
少なくともペナルティはつかない状態ですね。
必殺カットとワンツーは忘れたままですが。


もし付き合っても良いよ、とか話したい、という人が多くいらっしゃれば、
城山さんの所みたいに皆さんとお話する機会を持ってみても面白そうだなぁと思ったんですが、さて……?

スレ建ては大体9時半から10時頃になりそうなので、もうしばらくの間スレタイ案を募集します。

983 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 19:44:22 ID:???
【魅せてくれるぜ】森崎が幻想入り 10話目【中山さん】

984 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 19:53:22 ID:???
【守矢杯】森崎が幻想入り 10話目【嵐の予兆】

985 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 21:25:09 ID:???
【メイドは】森崎が幻想入り 10話目【誰かになれる】

986 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 21:30:53 ID:???
【勝たなきゃ】森崎が幻想入り 10話目【ダメイド】

987 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 21:42:12 ID:???
(だましだまし)
【魂魂でも】森崎が幻想入り 10話目【中山さん】

988 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 22:29:37 ID:???
まったく空気だけど今度の大会主役は両巫女なんだよな
どうフォーレスツに絡めてくるんだろう

989 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/05(火) 23:08:28 ID:???
新スレ立ちました。アドレスは↓になります。

【守矢杯】森崎が幻想入り 10話目【嵐の予兆】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1262699114/l50


残りのレスですが……。
不満・意見・要望・質問等があれば、どうぞ書き込んでいただければありがたいです。
答えられる範囲ならレスさせて頂きます。

特に無くとも、放置していただければそのうち埋めさせていただくので。

それでは、新スレでも森崎が幻想入りをよろしくお願いします。

990 :森崎名無しさん:2010/01/06(水) 00:56:46 ID:???
遅くなりましたがおせち料理編面白かったです。
レミリアが「どうして売ってないのよっ!」と涙目になりながら人里中を駆け回り、
何事もなかったようにそ知らぬ顔で「しょうがないわね、これは偶然その辺にあったんだけど」
とか言いつつ朔夜に食材を渡してる様子が浮かんでなごみましたw

991 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/01/06(水) 22:48:49 ID:???
おお、ありがとうございます。楽しんでいただけたのなら幸いです。

確かに、レミリアが人里で買い物してる姿を想像すると……うん、本当にどうやってたんでしょうね。
買い物シーンを射命丸あたりにスッパ抜かれてたりしたらさらに面白いんですが。

992 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/10(水) 00:33:31 ID:???
〜メリーの家・森崎の部屋〜

……今ではない、いつかのメリー家の夜。

時刻は丁度丑三つ時。妖怪すらも寝静まるこの時間に、しかし未だに蠢き続ける者たちが居た。

コン、コン、コン……

森崎「来たか。……うどんの耳は?」

???「ウサの耳でゴザル」

森崎「……よし、入れ」

森崎が入室の許可を与えると同時に、ガチャリと部屋の扉が開く。
足音を立てぬようにこっそりと入ってくるのは、外の世界での森崎の友人である中山と中里。

彼らほどの優秀なサッカー選手達がこのような深夜にひっそりと集まったとなれば、目的は一つしかない。

……そう、幻想郷の選手たちの戦力調査・および分析である。

中山「……なぁ、本当にやるのか?」

森崎「何だ中山、今更ビビったのか?」

中山「いや、そういう訳じゃないんだが……まあいい、付き合うさ」

呆れたように溜息をつきながら中山が用意された椅子に腰掛けると、
今度は入れ違いに中里が森崎の方へと近寄ってきた。


993 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/10(水) 00:34:46 ID:???
中里「森崎、これが調査結果でゴザル」

そういって中里が取り出したのは、一冊の薄いファイルであった。

森崎「なるほど、これが……。中里屋、お主も悪よのう」

中里「何、森崎ほどではござらぬよ。それより、報酬の件は決して忘れぬように……」

森崎「紅魔館の浴場への侵入ルートだな。……任せろ、今度行った時に調べておいてやる」

黒い笑いを浮かべながらしばし悪代官ごっこを楽しむ二人。
やがてひとしきり笑い合った後、森崎はパシン、と中里のファイルを人差し指で弾きながら顔を上げた。


森崎「さて、それでは会議開始だ。
   一番上の奴らから見ていくぞ。まずは……ふむ、メリーと蓮子か」


・マエリベリー・ハーン : C+
・宇佐美蓮子 : B-(限りなくAに近い)


中里「……圧倒的でござるな、メリー殿は」

森崎「比べてみると、蓮子の悲惨さがよく判るな……これは下手すりゃスタメン落ちもあり得るぞ」

中山「何のスタメンだよ! まさかと思うけどサッカーか?!
   い、いや……蓮子さんもそんなに悪く無いと思うぞ? 付き合いやすいし、根は良い人じゃないか?」


994 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/10(水) 00:36:29 ID:???
森崎「根は良いって、言い換えれば表面は良くないってことだろ。
   ……確かに性格はさっぱりしてて付き合いやすいかも知れんが……今は性格とか関係ないだろ」

中山「それは……まぁ、確かに」

中里「付け加えると、このお二方はもう大学生でゴザル。
   つまり、ここからの成長はほぼ無いと見て宜しいでござろうな」

森崎「成長性も無しか。今のうちにベンチ送りにしておいた方が良さそうだな」

中山「なぁ森崎……スタメンとかベンチとか、冗談だよな……?」


・メルラン・プリズムリバー : AA
・ミスティア・ローレライ : B+
・リグル・ナイトバグ : AAA


中里「FWトリオでゴザルな。皆外見年齢が低い故、戦力もそれ相応のものになってゴザルが……」

森崎「この中では、ミスティアが抜きん出ているな。反対にリグルは……なんだこりゃ」

中里「リグル殿はほぼ皆無……がんばりフォーレスツの中ではぶっちぎりで最低でゴザル。
   逆にここまでともなると、面識のある人物の中では他に六花殿くらいしか該当者が居らぬでゴザルよ」

中山「年齢の問題だし、仕方無いんじゃないか? とはいえ、俺たちとそこまで変わらないんだけどさ」

……ちなみにこの3人、忘れがちだが全員15歳である。


995 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/10(水) 00:37:44 ID:???
森崎「……とはいえ、こいつらにはまだまだ将来性があるからな。
   それにリグルもメルランも、ここまで極端なら逆にアリかもしれん」

中里「そうでゴザルなぁ。
   とはいえ、やはり本人たちは不満なのか、よくミスティア殿が二人に妬まれている所を目撃するでゴザルが」

森崎「……そうか。肝心なのは自分の個性に合ったプレイスタイルを確立することで、
   他人のそれを妬んでも仕方無いと思うんだが……まぁ、ここで言っても仕方無いことかも知れんな」

中山「(……森崎は一体何の話をしてるんだろう……)」


・十六夜咲夜 : C
・レティ・ホワイトロック : D
・メイドG : A


中里「DF陣でゴザル。やはりこのあたりが本命でゴザルなぁ」

森崎「レティは間近で見たことがあるが……数値にして表すと、改めてその凄さが実感出来るな」

中山「え、見たって……え?」

森崎「咲夜は大方予想通り、メイドGも……まぁこんなもんか。
   そういえば、戦力を偽っているという話を聞いた気がするんだが……その辺りは調べたのか?」

中里「うむ、あれは偽報でござった。大方、咲夜殿を妬む輩が流した根も葉もない噂でござろう」

森崎「そんな事をする暇があるなら、少しでも自分の実力を伸ばす努力をすれば良いのにな……。
   とはいえ、メイドGは少し不味いかも知れんな。DF陣の中では明らかに浮いてるぞ」


996 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/10(水) 00:39:00 ID:???
中山「いや、そこが良いって人もいるんじゃないか?」

中里「む。もしや、中山殿はそっちの人でござったか?」

中山「ま、まさか! どっちかというと俺はその逆と言うか……あ、いや……」

森崎「……中山はともかくだ。
   メイドGも今後に期待ってところか。最近すこしずつ伸び始めてるしな。……それじゃ次だ」


・風見幽香 : D+
・アリス・マーガトロイド : B
・紅美鈴 : C+
・鈴仙・優曇華院・イナバ : B+


中里「新規加入の幽香殿と、チームの再建で抜けた者たちでゴザルな」

森崎「……アリスが抜けて幽香が入ったってことは……なんだ、結果的にはかなりの戦力アップじゃないか。
   俺の選択は正しかったな」

中里「うむ、流石は森崎でゴザル」

中山「選択正しくないよ! そんな基準でチームメイト選んだんじゃないだろ?!」

叫ぶ中山。しかし、当然のごとくスルーであった。

森崎「とはいえ、美鈴が抜けたのは痛かったと言わざるを得ないか……。
   今のFW陣が全員貧弱だからな。こいつ一人居れば大分状況も変わったんだが……」


997 :森崎in幻想郷 ◆WoDqDt9wrk :2010/03/10(水) 00:40:25 ID:???
中里「そこは幽香殿に期待でゴザルよ。なにせ、フォーレスツの中でも最高の実力の持ち主でゴザルからな。
   おまけにスリムで長身でゴザル。レティ殿とは全く別のタイプでござるな」

森崎「ふむ。レティが良いのは十分承知だが、幽香もまた違った良さがあるか……。
   とにかく、幽香についてはまだ情報が足りんからなんとも言えんな。状況によっては特別調査も必要かも知れん」

中山「(話に付いていけない……)そ、そうか……。それじゃあ、うどんげは?」

森崎「うどんげか。悪くはないんだが……正直、よく覚えていない」

中里「最後に会ったのは大分前でゴザルからなぁ。もっとも、次の大会でまた会えるでござろうが」

中山「さ、流石に薄情じゃないか……? 個人的には、バランスが取れてて割と良いと思うんだけど」

森崎「まぁ、そう言われればそうだった気も……ん? まだページがあるぞ。
   うちのチームのメンバーはもうこれで全員かと思ったが……」

不審に思いながらもページを捲る森崎。と、そこには……


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