キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【パーフェクト】キャプテン霊夢14【覚醒教室】

1 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/10/12(水) 00:47:58 ID:???
このスレは東方Projectの主人公・霊夢がお賽銭増加の為の
信仰獲得を目指して、奮闘するスレです。
現在は、幻想郷チームと外来人チームの両方が出場する大会で
優勝することを目標にしています。
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。

読者の皆様に引いて頂いたカードや、投票して頂いた選択肢に従い、物語が展開します。
文章を書くのは初めてなのでお見苦しい部分や誤字・脱字等あると思いますが、
皆様のお時間潰しと、森崎板の活性化のお役に立てれば幸いです。

前スレ
【ラグナロッH】キャプテン霊夢13【始まるは今】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1316943112/

【前スレの簡単なあらすじ】
クラブ一族「「「博麗神社に参拝に来ました!!!」」」
翼「なんでいきなり霊夢に怪我をさせることになったんだ!」
霊夢「クラブ2なんて出すからでしょ……」
早苗「バッドエンド判定に組み込まれたと思ったらダイヤ絵札で颯爽と登場!」
空「覚醒!覚醒!また覚醒!更に覚醒判定でもJOKER!!!」
大妖精「ひえーん!なんで全部ねじ込まれるんですかー!?」
焔「7、7差をあっさり止められた……」
メルラン「1点決めたけどやっぱりJOKERないときついわねー」
チルノ「何でドリブルがJOKERでシュートは2なんだー!」
レティ「Qも出してるんだけど、そういう時に限って相手の引きが良いのよね……」
ルーミア「ピンポイントK引きで防がれたのかー」
鼎「何とか全部防ぎきれたー……」
ウサギA「初めてJOKER出たのに覚醒判定がひどすぎる!」
ウサギB「1回だけかくせいできたー」
ウサギC「そこそこブロックなら戦えるようになったぞ!」
希「ちゃっかりJOKERゲット!」

971 :森崎名無しさん:2011/11/07(月) 00:08:25 ID:???
さすが幻想郷バレンタイン縁起
いきなりハート連発だよおい

それはさておき料理上手Lv1ゲットだな

972 :森崎名無しさん:2011/11/07(月) 00:10:23 ID:???
ハートで一致ってところがいいねw

973 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/07(月) 01:07:06 ID:???
>>971さん バレンタインだけに縁起の良いカードですねwスキルもゲットで更にチョコの出来栄えも完璧です。
>>972さん ハート一致もそうですが、アリスさんのやる気を示すカードに吹きましたw

★アリスの指導→ ハートJ + 料理上手Lv3(+3)★
★霊夢の頑張り→ ハート2 ★ ※マーク一致!※
21〜25→お店に売っていてもおかしくない程の出来栄えだ!

やたらテンションの高くなったアリスだったが、やはりその指導は適切だった。
冷蔵庫から製菓用のクーベルチュール・チョコレートを取り出すと、説明を始める。

アリス「まずチョコ作りで大事なのは、チョコレートのテンパリングよ」

霊夢「テンパリング?」

聞き慣れない言葉に思わず聞き返す霊夢。アリスは一つ頷いて、説明を続ける。

アリス「ええ、簡単に言えばチョコレートのおいしい成分だけを結晶化させる為の作業ね。
    まずは私が実際にやってみるわ。よく見てて頂戴」

霊夢「わ、分かったわ」

アリスは取り出したチョコレートを刻みながら「ちなみに」と付け足す。

アリス「市販のチョコレートと製菓用のクーベルチュールチョコレートの違いは色々あるけど、
    特にカカオの風味が全く異なるわ。基本的に、手作りチョコを作る場合はこっちがお勧めね」

霊夢「(な、何を言ってるのかほとんど分からないけど、とりあえず覚えておかなくちゃ!
    え、えーと、手作りチョコはちゃんとした製菓用の物を使うのが良いのね)」

974 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/07(月) 01:08:45 ID:???
覚えきれない部分はアリスに貰った紙とペンでメモを取りながら、必死に凝視する霊夢。
その表情は真剣そのものである。

アリス「あ、霊夢。お湯を沸かしておいてくれる?温度は60〜70度程度でお願い」

霊夢「ん、了解」

言われた通りにお湯を沸かす霊夢。アリスは刻んだチョコレートをボウルに入れて、
それを沸かしたお湯につける。いわゆる湯煎である。

霊夢「へぇー……そうやって溶かすんだ」

アリス「ええ、間違っても直接火にかけたりしちゃ駄目よ。それで、ここからがちょっと難しい所。
    霊夢、そこの温度計取って頂戴」

霊夢「ほい」

アリス「ありがと。で、まずはボウルの中をゆっくりかき混ぜて溶かしていくんだけど、
    この時チョコレートの温度を40度以上50度以下になるように調節することを忘れないで。
    完全に溶けたら、今度は冷やす作業。別の鍋に水を張って、そこにボウルをつける。
    ここで固まり過ぎないようにかき混ぜながら、チョコレートの温度を26度くらいまで冷やして、
    その後にもう一度お湯につけて、今度はすぐに取り出す。この時の目安は29度ね」

アリスは喋りながらもてきぱきと作業をこなしていき、チョコレートはみるみる内にその姿を変えていく。

975 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/07(月) 01:09:52 ID:???
アリス「はい、こんな感じね。後はこれを果物につけるも良し、焼き菓子につけるも良し、
    型に入れて冷やして固めるも良し。ここから先は各々の好みによって分かれてくるわね」

霊夢「……聞いてるだけで頭痛くなってきた」

簡単だとは思っていなかったが、ここまで面倒な手順が必要だとは思っていなかった。
細かい温度の調節なんてやったことがないし、出来るのかな……と不安になる霊夢。

アリス「慣れればチョコレートをかき混ぜた時の感触で温度が分かるようになるんだけど……。
    さすがにいくら勘の良い霊夢でも最初からは無理だろうし、この温度計を使うのが良いと思うわ。
    それじゃあ、今度は霊夢がやってみて頂戴。大丈夫、最初から上手く出来る人なんていないわ。
    製菓用のチョコレートはとりあえず私の家にあるものを使ってくれて構わないわ」

霊夢「う、うん。分かった。ありがとう」

戸惑いながらも、とりあえず取り組んでみる霊夢。これだけ親身になって細かく教えて貰っているのだから、
霊夢としても真剣にならざるを得ない。ある意味弾幕戦やサッカーの試合よりも緊張した表情で、
霊夢はチョコレート作りに取りかかるのだった。


そして3時間後。そろそろ日も暮れようかと言う頃。


霊夢「……ふぅ、こんな感じかしら?」

アリス「……」

霊夢「ん?どうしたの、アリス?……も、もしかしてまた失敗?」

976 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/07(月) 01:11:05 ID:???
何度も失敗を繰り返したものの、ようやく形になったそれを見て満足げに頷く霊夢。
そんな霊夢をアリスは呆然と見ていたが、やがてポツリとつぶやく。

アリス「……貴方っていつも思うけど、本当に何でも出来るのね。
    普通、初めての人が一日だけでこんなに上手に出来ないわよ?」

アリスが驚くのも無理はないだろう。目の前にある霊夢が作ったチョコレートは、
それこそお店に売られていても何の問題もないと思う程の出来だったのだ。

霊夢「そ、そうかしら?……でも、アリスのと比べると形も味も全然まだまだじゃない」

アリス「一日で抜かれたらショックで寝込むわ!……コホン、とにかく貴方洋菓子作りの才能あるわ。
    私が言うんだから、自信持って良いわよ。それじゃ、今日はこれくらいにして片付けましょうか」

霊夢「ええ、今日は本当にありがとう。今度何かお礼させてもらうわね」

アリス「ふふ、そうね。楽しみにしてるわ。あ、ちゃんと結果は報告しなさいよ!」

霊夢「う……わ、分かったわよ」

御世話になった手前、嫌と言うことも出来ずに頷く霊夢。
こうして、霊夢の洋菓子作りの特訓は大きな成果を持って終わるのだった。

※霊夢がスキル『料理上手Lv1』を習得しました!何かの役に立つかもしれません!
※アリスに一つ借りが出来ましたが、アリスなので理不尽な要求はしません。

977 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/07(月) 01:12:44 ID:???
アリスにお礼を言って分かれた後、霊夢は人里に来ていた。
本番で作るための、製菓用のチョコレートを購入する為である。
同じ年頃の女の子が楽しそうに騒いでいる店に自分が入る、というのは
中々に勇気のいる行為ではあったが、ここまで来て下がってはいられない。

幸いにも、特に霊夢のことを気に留める人はいないようだ。
彼女達にとっては、博麗の巫女だろうが一人の女の子にしか見えないのである。
霊夢はアリスの家にあったものと同じ、製菓用のチョコレートを探すと、
それは案外簡単に見つかった。

霊夢「(えーと……結構高いわね。一人分買うとすると……大体300円くらいか。
    うちのチームが私を含めて17人だから、自分以外の分を作るとしたら、16個必要ね)」

失敗する可能性を考えなければ、買うのは16個で足りる。
問題は他の人に上げるかどうかだ。一応お金は持っているので、買えないことはない。

霊夢「(うーん、どうしようかしら?)」

霊夢の所持金:15100円(2月末のお賽銭も含んでいます)

A チームメンバーの分だけで良いか(16個購入します。1人分で300円なので、4800円消費します)
B その他(購入したい数を明記して下さい。他のキャラにも渡したい場合等はこちらでお願いします)

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

978 :森崎名無しさん:2011/11/07(月) 01:14:34 ID:xcmZu5Eg
B予備含めて20個買う

979 :森崎名無しさん:2011/11/07(月) 01:26:19 ID:Si11eGLc
B 予備含めて20個買う+華扇にも渡す

980 :森崎名無しさん:2011/11/07(月) 01:27:41 ID:c9Mwefdw
B 予備含めて20個買う+華扇にも渡す


981 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/08(火) 23:30:28 ID:???
>>68さん 乙ありです!その一言が励みになります。

B 予備含めて20個買う+華扇にも渡す

最初はチームメイト分だけを買おうと思っていた霊夢だが、少し多めに作っておいても損はないし、
と考えて少し多めに購入しておくことにする。

霊夢「(失敗する可能性もあるかもしれないし、少し余分に買っておいた方が良いわね)
   え、えーと、すいません、これを下さい」

店員「はい、ありがとうございます。6000円になります」

若い女性店員さんにお金を支払う霊夢。元々そこまで重い物でないとは言え、
さすがにこれだけ買うと相当の重量感がある。

霊夢「(あ、そういえば……せっかくだし、あいつにも渡してみようかしら)」

霊夢の脳裏に浮かんだのは、シニョンキャップをつけた仙人の顔。
茨木華扇。真面目で説教臭いくせに何処か抜けていて、色々な表情を見せてくれる。
サッカーをする前からたまに神社に来ていた彼女だが、今は不定期に霊夢に修行をつけに来る。
友人と言って良いかすら分からない奇妙な関係だが、お世話になっていることは事実だ。
日頃の感謝、というのは少し大げさかもしれないが、チョコをプレゼントするくらいは良いだろう。

霊夢「(うん、そうね。来るかどうか分からないけど、家は知ってるんだし
    来なかったらこっちから行ってやればいいんだわ。そうしましょう)」

喜ぶかどうかは別として、面白いようにうろたえる華扇の姿が用意に想像出来てしまい、
思わず笑みが浮かんでしまう霊夢だった。

※クーベルチュール・チョコレートを20個分購入しました!資金が6000円減りました!(残り9100円)

982 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/08(火) 23:31:29 ID:???
空「あ、霊夢お帰り―」
心「キャプテン、御帰りなさい」
焔「お帰りー!」

午後の7時頃、博麗神社に戻った霊夢を空と心と焔が順に出迎える。
少し前までは考えられなかった光景に、なんだか不思議な気持ちになる霊夢。
だが、悪い気はしない。少し顔が緩むのを自覚しつつ、言う。

霊夢「ただいま、皆。遅くなってごめんね」
空「そうだよ!もうお腹ペコペコー!」
霊夢「別に待ってなくても良かったのに……」

自分のせいで夕飯が遅くなってしまったことに多少申し訳ない気持ちなる霊夢だが、
3人の後ろから出て来たルナサが苦笑しながら言う。

ルナサ「一応居候している身だからな。家主に断りもなく夕食を取るというのも……
    というのは冗談として、これだけの人数がいるのに霊夢に一人で夕食をさせる
    のも何だか悪い気がしてな。皆で待っていたんだよ」
霊夢「……そっか、ありがと」
空「そうだよー!地霊殿だと、皆が揃ってる日は皆で一緒に『いただきます!』するんだから!」
焔「私もおなか空いた!早く食べようよー!」
霊夢「はいはい、それじゃ行きましょっか」
心「あ、あの、今日は私も少しお手伝いしたんですよ!」
霊夢「そうなんだ。それじゃ、楽しみにしてるわね」

5人連れ添って居間に戻り、遅めの夕食を取るマリオとヨッシーFCのメンバー。
その食卓からは、1年前の博麗神社からは考えられない程の賑やかな声が響き渡るのだった。

983 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/08(火) 23:32:32 ID:???
霊夢「(さてと……そろそろ良いかしらね?)」

チームの皆にばれないように、夕食の片付けが終わってしばらくした後に台所を使うことにする。
チョコのことは話していない。せっかくだし、ギリギリまで秘密にしておこうかと思ったのだ。
ちなみに早苗は今日は用事があるとのことで、片づけが終わった後に、守矢神社の方に帰って行った。
念の為明日の予定を確認したところ、夕方前にはこちらに戻ってくるとのことなので、そこで渡せば良いだろう。

チームメンバーも明日はほとんどが自分の家に戻る予定があるようなので、
彼女達にチョコレートを渡すとしたら朝食の前辺りが良いかな、と考える。

霊夢「うん、心達はもう寝てるみたいだし、ルナサ達は夜は台所は使わないから大丈夫かな。
   白蓮やナズーリンはちょっと分からないけど……」

まあバレたらバレたでその時はその時、と楽観的に考えて、チョコ作りを開始することにする。
悩みすぎるのは自分の主義に合わない。

アリスに借りた料理用温度計を使って、湯煎を行う。大分慣れて来たとは言え、
一度失敗してしまったら駄目になってしまう為、慎重に温度を測る。
幸い、練習の成果か特に失敗するようなこともなく、テンパリングを終えることが出来た。

霊夢「うん、ここまでは順調ね。っていうか、こんなの専用の温度計なしで
   後はこれをどうするかだけど……アリスみたいなのはさすがに無理よね」

アリスもバレンタインデーに備えて色々な物を作っていた。単に型に流して固めるだけの物ではなく、
桜桃やイチゴなどの表面をチョコレートでコーディングしたものや、木の実を砕いて形を整え、
それを溶けたチョコレートに漬け込んで、何やら人形を象った細工菓子のようなものまで作っていた。
本当に手先が器用だなぁと少し羨ましく思ったものだ。

984 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/08(火) 23:34:22 ID:???
霊夢「ま、ここで冒険したってしょうがないし、普通に作りますか」

さすがに霊夢にアリス程の技術はない。それに果物等の材料も揃っていないので、
ここは大人しくアリスの家から借りてきた型に流し込んで固めることにする。

霊夢「(しかし、型と言っても色々あるわね……。どれにしようか迷うわ)」

アリスから借りて来た型の数の多さに悩みながらも、霊夢は一つずつ丁寧にチョコを創り上げていく。

ウサギ達にはウサギの型にホワイトチョコで目と口と象った物を作った。
ルナサ達は、それぞれの楽器の型が無かったので、音符の型を使ってみた。
ナズーリンには杖の型、妖夢には剣の型、空は鳥の型、とそれぞれのイメージに
合わせて型にチョコレートを流し込んでいく。

そして、最後の一つ。早苗の分を作ろうとした時、霊夢の手がぴたりと止まる。

霊夢「……」

目の前にあるのはハートの型。これ以上ないくらい単純明快な型だ。
渡されたは良いものの、まだこれを使った型は作ってはいない。

霊夢「(ど、どうしようかしら……流石にちょっとこれを使うのは恥ずかしいけど……)」

A ええい、女は度胸だ!これを使ってやる!
B い、いや、流石にそれはやめておいて、無難な型を使おう。
C その他(何か案があれば明記して下さい。面白そうな型があれば指定もOKです)

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

985 :森崎名無しさん:2011/11/08(火) 23:38:52 ID:5kJ4EiXI
C ウシ柄 ……はさすがに無茶なので

A

986 :森崎名無しさん:2011/11/08(火) 23:41:41 ID:YQfPyOrg


987 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/09(水) 00:48:11 ID:???
>>985さん ウシ柄wwwでも、黒と白ですから、意外と出来なくもなさそうですね。

A ええい、女は度胸だ!これを使ってやる!

霊夢「(……ええい!ここまで作っておいて、今更引いてどうするの!女は度胸よ、博麗霊夢!)」

恥ずかしさを隠すかのように自分の中で大声で叫び、ハートの型にチョコを流し込む霊夢。
仕上げにホワイトチョコレートで「早苗へ」と書いて、ついに最後のチョコが完成した。

※早苗にハート型のチョコを渡すことになりました。

さて、とりあえず皆に渡す為のチョコは完成したが、型から取り出した裸のままというのも味気が無い。
大仰な飾りつけはさすがに出来ないが、どのチョコレートも出来る限り綺麗にラッピングをする。
(ちなみにラッピングの方法もアリスに教わった)

霊夢「ふう、こんな所ね……うわ、もうこんな時間か」

時計を見ると、既に夜の2時を回っていた。かなり集中していたせいか、
時間の経つのも忘れてチョコレートを作っていたようだ。

霊夢「(よし、それじゃ今日は寝ようかな)」

疲れきってはいたが、霊夢の心にはやりきったという満足感があった。
何となく浮ついた気持ちで、布団に入る霊夢。

霊夢「(……皆、どんな顔するかな?驚くかな?……早苗、喜んでくれるかな)」

しかし、寝ようとしても常に明日の事がよぎってしまい、中々寝付けない霊夢。
こうして、ある意味で霊夢にとって初となるバレンタインデー前日の夜は更けていくのだった。

988 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/09(水) 00:50:17 ID:???
そして、いよいよ2月14日。バレンタインデーの当日を迎える。

朝食の片付けを終えて、皆がそろそろ自分達の家に戻ろうとする前に、
皆が集まった所を見計らって、霊夢が切り出す。

霊夢「ねえ、皆。ちょっと良いかしら?今日は何の日か知ってるわよね?」

希「知ってるよー!バレンタインデーだよね!」

白蓮「私は初めてですね。今日は命蓮寺で皆でチョコを作るそうです」

ナズーリン「元々のイベントの趣旨とは大分異なっている気もするが……」

メルラン「良いじゃないー!こういうのは楽しんだ者勝ちよー!」

霊夢の言葉にチームメンバーは一様に頷く。冒頭にも書いたが、バレンタインは
幻想郷でもポピュラーなイベントだ。ほとんどのメンバーが今日家に帰るのも、
大体はそれが理由である。

霊夢「ふふ、そうよね。それじゃ、私から皆に……ハッピーバレンタイン」

自分でも少し緊張しているのを自覚しながらも、皆にそれぞれ用意しておいた包みを渡していく。
皆の反応は様々だった。ある者は呆気に取られた様子で、ある者は信じられないと言った表情で、
ある者はとても嬉しそうに、その包みを受け取る。

989 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/09(水) 00:51:53 ID:???
心「あ、ありがとうございます、キャプテン!すごく嬉しいです!」

白蓮「ありがとうございます、霊夢さん。お返しがないのが申し訳ないですね」

霊夢「良いわよ、そんなの気にしなくて」

ナズーリン「意外だな。君が洋菓子作りを嗜んでいるとは知らなかった」

リリーW「わぁ〜!桜の花びらの形です〜!」

希「リリーちゃん開けるの早っ!……っと、ありがとう、キャプテン!」

妖夢「これは剣をかたどっているのですね。何だか食べるのが勿体ない気がしてきます」

ウサギB「わー!すっごく良い匂いー!」

受け取ったメンバーは口々に喜びの声を上げる。霊夢が普段からは考えられない程
真剣に、慎重に作っただけあって、その出来は練習の時以上のものだったのだ。

霊夢「(……良かった、皆喜んでくれてるみたい。練習した甲斐があったかな)
   ね、せっかくだから皆、ここで食べてみてくれない?」

メンバーはその言葉に頷いて、それぞれのチョコを口にする。

鼎「美味しいー!」

焔「あまーい!」

空「もぐもぐ……」

最初に声を上げたのが鼎、次が焔。空は余程気に入ったのか、一心不乱に食べている。

990 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/09(水) 00:53:36 ID:???
ルナサ「これは……見事なものだな。カカオの風味も殺してないし、
    テンパリングもほぼ完璧だ。本当に作ったことがないのか?」

リリカ「うわ、これもしかしてルナ姉のより美味しいんじゃない?」

メルラン「やるじゃない、霊夢ー!」

ウサギA「ペロッ……これはチョコレートの味だぜ!キャプテン!」

ウサギC「いや、当たり前だよウサギAちゃん」

一部妙な反応をしたウサギがいたものの、霊夢のチョコレートは概ね好評を持って受け入れられた。
その様子を見て、霊夢も思わずホッと息を吐いてしまう。

霊夢「良かった。チョコなんて初めて作ったからどうなるか不安だったのよ」

白蓮「初めてでこの出来とは……霊夢さんは料理の才能があるのですね」

鼎「(わ、私も教えてもらおうかなぁ……)」

ルナサ「(……だが、本命は今ここにいない人物なのだろうな。ふふふ)」

焔「ねえねえ、今度はチームの皆で渡しっこしようよ!」

こうして、皆が家に帰るまでの短い間、博麗神社に甘い匂いが広がっていく。
霊夢の初の「チョコレートを上げる」という行為は、チームの皆を明るい雰囲気に包むのだった。

※チームメイトの結束が強まりました!

991 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/10(木) 00:39:04 ID:???
>>77さん
乙ありです!そ、その曲に負けないシーンを書けるか分かりませんが、頑張ってみます!

>>78さん
どのタイミングで聖に渡そうかと必死になって考える村紗と一輪の二人。
やがて互いの意図に気付き、お互いに(聖の前なので表面上は丁寧な言葉で)牽制し合う二人。
それを白蓮は何故か顔を赤くしてときめきながら見守る、という謎の光景が繰り広げられそうですw

霊夢「ふう、とりあえずこれでチームの皆にはほとんど渡したわね」

既に博麗神社に今いるのは霊夢のみであり、他のメンバーは全員自分の家に戻っている。
チームメイトは霊夢のチョコを大層喜んで、(寺育ちの為)甘い物が余り得意じゃないナズーリン
もその場でちゃんと食べきってくれた。甘いものが好きな空等はもっとないかとねだったりしてきたが、
多分さとりからも貰うのだろうし、余り食べ過ぎるのも良くないだろうとあえてもうない振りをしておいた。

霊夢「さてと、後は華扇ね。ちょっと遠いけど、まだ早苗が戻ってくるまで時間はあるし、
   行ってみようかしら……あら?」

霊夢が出掛けようとした正にその直前、鳥居を誰かが通る姿が霊夢の目に入った、
特徴的な服装とシニョンキャップ。見間違う筈もない、茨木華扇その人(仙人)である。

華扇「おはようございます、霊夢。元気そうですね」

華扇は霊夢の前まで来ると、いつものような柔らかな笑顔で軽く挨拶する。
都合が良すぎる気もするが、霊夢からしてみれば手間が省けて大助かりだ。

992 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/10(木) 00:40:31 ID:???
霊夢「おはよう。丁度良かったわ、これからあんたのとこ行こうと思ってたのよ」

華扇「……?私にですか?今日も霊夢の修行に付き合おうと思っていたのですが……。何か他の用事でも?」

霊夢「用って程でもないんだけどね。はい、これ」

そう言って、華扇に予め用意しておいた包みを渡す霊夢。華扇はそれをポカンとしながら受け取る。

華扇「えーと……これは一体?いえ、私へのプレゼントだと言うのは何となく分かるのですが、
   理由が思いつかなくて……」

霊夢「理由って、今日はバレンタインでしょ?そんなに私が渡すのが意外だった?」

予想以上に戸惑っている様子にちょっと不安になって聞く霊夢だったが、
帰って来た答えは予想もしていなかったものだった。

華扇「バレンタイン……ですか?すみません、聞いたことがないのですが……」

霊夢「……マジで?」

このイベント好きな連中が集う幻想郷で、バレンタインを知らないということに驚く霊夢。
だが、よく考えてみれば何となく納得出来ないこともなかった。

霊夢「(あー、そういえばこいつ仙人だったっけ。全然それっぽくないから忘れてた。
    人里にはちょくちょく顔出してるらしいけど、宴会とかは全然来ないもんなぁ)」

さて、どうやって説明したものかなと考える霊夢。自分自身も主に早苗や紫から聞いた知識であり、
謂われや細かい内容まで知っている訳ではない。

993 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/10(木) 00:42:57 ID:???
霊夢「うーん、私も詳しくは知らないんだけど、日頃お世話になってる人とか、
   自分の好きな人とかにチョコレートを渡す日ってことらしいわ」

早苗の住んでいた所では女が男に渡すのが主流だったらしいが、仲の良い女の子同士が
渡すのも比較的メジャーな光景だった、と早苗が言っていた気がする。

と、気がつくと何故か華扇がぷるぷると震えていた。
一泊置いてバッ!と顔を上げると、何処か興奮した様子で話し始める。

華扇「つ、つまりこれは愛の告白と言う事ですね!」

霊夢「……はぁ!?」

華扇「大丈夫です、霊夢。人間と仙人の種族の壁は厚いですが、愛さえあれば乗り越えられます!
   幻想郷は全てを受け入れる……。あの胡散臭い女の受け売りですが、今はこの言葉に感謝する時ですね!」

霊夢「い、いや、ちょっと待ちなさい!これはそういう意味じゃなくて……」

必死に華扇の暴走を抑えようとする霊夢だが、常人の思考の斜め上を、
遥か彼方にグレイズしながら突っ込んでいる彼女は止まらない。

華扇「こうしてはいられません!まずは自宅の荷物をこちらに持ってこなければ……!
   いや、しかし、考えてみれば二人で一つの布団に入ると考えれば寝具は別に……。
   あ、そうです、霊夢。子供は何人が良いで……」

ぷち

霊夢「聞けっつってんだろがこの色ボケ仙人ー!!!」

ドガァアアアアアアアン!!!

博麗神社に爆音と悲鳴が響き渡った。それはもう壮絶に。

994 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/10(木) 00:44:14 ID:???
霊夢「……ふう、何だかすごく疲れたわ……」

あの後華扇に『友チョコ』の概念を説明し、何とか理解してもらうまでに30分程掛かってしまった。
何とか落ち着いて、納得してくれた華扇だったが何故かやけに残念そうにしていた。

霊夢「さてと、早苗の分以外は残り3つか……どうしようかな、これ。
   あ、そうだ。アリスにも渡さないと。色々教えてもらったんだし」

自分の成長振りを見てもらう……という言い方はさすがに大げさだが、
せっかく作ったチョコだ。世話になったアリスには渡すべきだろう。
そう考え、霊夢は魔法の森のアリスの家へと向かう。いつも通りにノックして入ると、先客がいた。

魔理沙「お、霊夢じゃないか。久しぶりだな」

霊夢「あら、あんたも来てたの?」

魔理沙「ああ、アリスにこいつを私にな。お前の所にも行こうと思ってたんだが、手間が省けたぜ」

ニヤッとして小さな袋を取り出す魔理沙。その中身は何なのかなんて、考えるまでもない。

アリス「こんなの貰ったところで、こいつに奪われた本とかが返ってくる訳じゃないけどね」

魔理沙「失礼な。魔法使い同士のアイテム交換じゃないか」

アリス「どう考えても私の方が圧倒的に損してるでしょ、全くもう」

いつものごとく憎まれ口を叩き合う二人だが、不思議と険悪な雰囲気は見られない。
この二人はいつもこんな感じで、仲が良いんだか悪いんだか分からないなぁ、と思う霊夢。

995 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/10(木) 00:45:25 ID:???
アリス「それで、霊夢は今日はどうしたのかしら?」

霊夢「……分かってて聞いてるでしょ?はい、これ。ついでに魔理沙にも上げるわ」

アリス「ふふ、ありがと。実は貰えないんじゃないかってちょっぴり不安だったのよ」

魔理沙「私はおまけかよ!……まあいいや、私も霊夢用に作ってあるぜ、ほら」

霊夢はアリスと魔理沙に、魔理沙はアリスには既に渡している為、霊夢に袋を渡す。
3人ともそれを同時に開けて……固まる。

霊夢「……考えることは同じのようね」

魔理沙「……すぐに思いつくんだよなぁ。しかし、この形を見ると嫌な思い出が…‥」

アリス「あ、あはは……でも、すごく良く出来てるじゃない」

魔理沙の渡した袋の中に入っていたのは、たくさんの星型の形をしたチョコ(いわゆる星型弾)。
霊夢の渡した袋の中に入っていたのは、黒い球に幽霊のような白の模様が入ったチョコ(いわゆる陰陽玉)。
特に霊夢のそれは色合いがそっくりと言う事もあり、そのまま投げたら回避されかねない程の出来である。

アリス「さて、それじゃ甘いものだらけになっちゃうけど、おいしいブラウニーがあるの。
    久しぶりに3人が揃ったんだし、皆でお茶でもしない?」

魔理沙「お、いいな。私はアールグレイで頼むぜ!」

霊夢「紅茶はよく知らないし、任せるわ」

その後、アリスの入れて美味しい紅茶とブラウニーを楽しみながら、
霊夢と魔理沙とアリスの3人は昔の話等に花を咲かせるのだった。

996 :森崎名無しさん:2011/11/12(土) 00:11:16 ID:???
※スペースの都合上、ここから>>1000までのみ、台詞間を詰めさせて頂きます。

魔理沙達とのチョコの交換も終わり、霊夢の手元にあるチョコレートは残り2つ。
1つは当然早苗に渡すものだが、残り1つ。これをどうしようかと考える霊夢。

霊夢「(うーん、どうしようかしら。いっそ自分で食べちゃうとか……。
    いや、それはやっぱり微妙よね……)」

せっかく初めて作ったのだから、やはり誰かに食べてもらいたいと言う思いがある。

霊夢「(……永遠亭にでも行ってみようかしら?ウサギ達もいるだろうし)」

考えてみれば今ウサギ達と一緒にサッカーが出来るのも、輝夜がチーム立ち上げ時に
ウサギ達を加入させてくれたお陰だ。しかも、その時の約束をしっかりと守り、
今まで彼女は決してマリオとヨッシーFCのウサギ達を引き抜こうとはしていない。

日頃の感謝というのとは少し違うが、彼女にチョコを上げるというのも悪くはない。
そう考え、霊夢はふわりと飛び上がり、永遠亭へと向かう。

霊夢「着いた着いたっと……うわ、既に甘い匂いがしてきた」
輝夜「あら、霊夢じゃないの。いらっしゃい」
心「あ、キャプテン!いらっしゃいです!今日はどう為されたんですか?」
イナバ@「わー!本物の巫女さんだー!」
イナバA「ホントに脇が空いてるんだー!」

霊夢を迎えたのは、永遠亭の主である輝夜とたくさんのウサギ達。マリオとヨッシーFCの
メンバーも混ざっており、輝夜からもらったのか、皆それぞれ手に小さなチョコレートを持っている。
何となく輝夜がウサギ達にチョコを渡すその光景が想像出来てしまい、少し笑ってしまう霊夢だった。

997 :森崎名無しさん:2011/11/12(土) 00:12:48 ID:???
そのまま輝夜とウサギ達と共に永遠亭にとりあえず入ってみる霊夢だったが、
そこには予想だにしない光景が繰り広げられていた。

鼎「あ、あの、鈴仙様!これ、良かったら受け取って下さい!
  じ、自分で作ったんじゃないんですけど、お小遣いを溜めて買いました!」

霊夢が見たのは、その小さな頬を薄い桜色に染めて、一生懸命な表情で鈴仙にチョコを差し出す鼎の姿。

鈴仙「へ?わ、私に?あ、ありがとう」
永琳「あらあら、うどんげも隅に置けないわねぇ。こんな可愛い子からチョコをもらえるなんて」
てゐ「いやぁ、ついに鈴仙ちゃんにも春が来たんだねぇ。あたしゃ感無量だよ……」
鈴仙「し、師匠!相手は子供ですよ!てゐまで何言ってるのよ!っていうかその口調何よ!」
鼎「ぽー……」
鈴仙「って鼎も何で赤くなってるのー!?赤くなるのは私の眼だけで十分よ!」

ドタバタバタン!!!

霊夢「……鈴仙も大変ね。とりあえず、これ。あんたに渡しておくわ」
輝夜「あら、ありがとう。貴方から貰えるとは思っていなかったわね」
霊夢「……まあ、ウサギ達のこともあるし、そのお礼ってことで」
輝夜「それに関しては私の方こそお礼を言いたいわね。ま、ありがたく頂いておくわ。
   イナバ達も貴方によく懐いてるみたいだし、良かったらまた遊びに来て頂戴」
霊夢「……ま、気が向いたらね」

このままここにいても邪魔になりそうね、と霊夢はそのまま永遠亭を出て、
ふわりと飛び立つのだった。

998 :森崎名無しさん:2011/11/12(土) 00:14:30 ID:???
そして、ついに残るチョコレートは1つ。ハート型に包まれた、早苗に渡す為のチョコである。

霊夢「さて、どうやって渡したもんかしら……」

永遠亭からの帰り道、ふらふらと飛びながらどうしたものかと考え込む霊夢。
いや、今までの相手のように普通に渡せば良いのだが、何となくそうしたくないのだ。
ろくに良い案も浮かばないまま、博麗神社に辿り着く霊夢。

早苗「……霊夢さん?」
霊夢「あ、早苗……」

霊夢の着地地点のすぐ近くに早苗はいた。どうやら、早苗が戻ってくるタイミングにぴったり合ったようだ。

早苗「えと、その、お帰りなさい、霊夢さん」
霊夢「う、うん。ただいま、早苗」

今日という日が何であるか二人とも知っている為か、少しぎこちない様子で話す霊夢と早苗。
お互いにタイミングを図って声を出そうとするが……

霊夢・早苗「「あ、あのっ!」」

見事なまでに被ってしまう。

早苗「……れ、霊夢さんからどうぞ!」
霊夢「い、いや、その、早苗から……」

そのまま、また二人の間に沈黙が流れる。
だが、いつまでもこのままでは埒があかないと、霊夢が切り出す。

999 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/12(土) 00:16:24 ID:???
霊夢「……ハッピーバレンタイン、早苗。これ、受け取ってくれる?」

精一杯の勇気を込めて、手に持ったそれを差し出す霊夢。ハート型で丁寧に包んであり、
誰の目から見ても、単なる『友チョコ』とは一線を画すその形。

早苗「え……あ……う……、れ、霊夢さん……」

早苗もその意味に気付かない訳はない。一瞬にして赤面して言葉を失ってしまい、
半ば信じられないような気持ちで『それ』を見つめ、懸命に言葉を紡ぐ。

早苗「……ありがとう、ございます。凄く……凄く嬉しいです。
   もし宜しければ……私のチョコも受け取ってもらえますか?」

霊夢の手にあるそれを大事そうに受け取った後、早苗も手に持った小さな籠から
丁寧にラッピングされた包みを取り出し、それをそっと霊夢に差し出す。

霊夢「(う、うわ……何かこれって滅茶苦茶恥ずかしいんだけど……!)
   あ、ありがとう。凄く綺麗なラッピングね」
早苗「は、はい。ちょっと頑張ってみました」
霊夢「……」
早苗「……」

霊夢も早苗の手からそれを受け取り、二人の間に再び沈黙が流れる。
すると、何かを考え込んでいた早苗が、急に覚悟を決めたような表情で霊夢を正面から見つめる。

1000 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2011/11/12(土) 00:17:53 ID:???
早苗「霊夢さん……ちょっとだけ、目を瞑って頂けますか?」
霊夢「え?わ、分かったわ。……これで良い?でも、何を……」

ふわっ

そう言いかけた所で、額に柔らかな感触を感じた。暖かくて、少しだけ湿っているもの。
それが何か、なんて考えるまでもない。

霊夢「……え……?」
早苗「ひ……額の上のキスは、友情の証なんだそうです!」

早苗が何かを言っているが、霊夢の耳にはそれが意味のある言葉として入ってこない。
混乱して、頭の中がごちゃごちゃになって、頬が異常に熱を持つのを感じる。

早苗「で、ですから、その、今はまだそういうことで……」
霊夢「……」
早苗「し、失礼しましたー!!!」

ビュウウウウウウウン!!!

早苗は恥ずかしさに耐えられない、と言った感じで猛ダッシュでその場を去っていった。

ペタン

それを見届けた霊夢は、その場にヘナヘナと膝から崩れ落ちてしまう。
そっと額に手をやると、そこはまるで火傷したかのように熱く感じた。

霊夢「……早苗……」

口に出すその名前の響きに、いつもよりも甘い物が込められていることに、霊夢は気付かない。
手に持ったその包みの感触だけが、これが現実であることを霊夢に知らせるのだった。

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