キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【松山の魂】俺inキャプ森4【はためく鉢巻】
1 :
森末(仮)
:2014/03/04(火) 20:50:10 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品です。
参加者の皆さんの選択、及びカード引きによって物語が展開していきます。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。
☆前スレ☆
【かつて見た】俺inキャプ森3【栄光の道】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1383060597/l50
☆あらすじ☆
キャプテン森崎を心から愛する男板野住明はある日キャプテン森崎の精、
通称『森末』からキャプテン森崎の外伝スレへと参加してみないかと提案をされ外伝世界へと飛ばされる。
ふらの中学で松山達と共に鍛錬を繰り返し、1年と少しの期間を費やして臨んだ3年目の全国大会。
板野は「マグナムシュート」を武器に大暴れをし、1回戦・早田率いる『東一中』、2回戦『錦が丘』、
3回戦・立花兄弟のいる『花輪中学』、4回戦・次藤率いる『比良戸中学』を次々に撃破していく。
迎えた準決勝、これまで辛酸をなめさせられ続けた若島津が待ち受ける東邦とぶつかるふらの。
三杉の助言もあり松山DF案を使ったふらのは板野の不調もあり攻めあぐね、対する東邦も決定打を欠く。
後半15分、キャプテン小池の先取点でようやく東邦がリードをするも奮起をしたふらのの猛攻、
そして板野のマグナムシュートの応用技『マグナムボレー』で同点に。
決着はつかず、勝負はPK戦にもつれ込み、一度は負けた筈だったが時間は巻き戻され互角に勝負を進め……。
31 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:05:29 ID:???
東邦南葛戦がんばってね
32 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:12:01 ID:???
板野以外のFWが大戦犯になっちゃったわねー
33 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:12:37 ID:???
まったく悔しくないのは何故だろう 運ゲーだからかな
34 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:16:18 ID:???
今回の成果は文章を全く読まない人が適当に選択を選んでるってことが理解できたことかな
35 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:19:43 ID:???
>>34
さすがにそれは言い過ぎかと
分は悪いけど勝てないこともない勝負だからね
ある意味予想はしてた最悪の事態だけどやっぱ・・・
目の前にすると辛いものがあるな・・・
36 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:25:13 ID:???
あくまでも学生サッカーのうえに原作のイメージもあるからPK戦という、
逃げの選択を取るとは思えなかった。
37 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:31:53 ID:???
>>35
問題はその前でしょ、相手は時間を潰してから攻めるっていってんだから
その前にチェックにいくべきだろうに・・・
その後の解答でも東邦が攻めてくると思ったっとかいわれたら愚痴でもはきたくなりますよ
このセリフが酷いと思うならちゃんと読んでから選べば?
38 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:32:04 ID:???
ホントごめん
原作のイメージが合って、東邦は絶対殴り合いに来ると確信しちゃってた。
39 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:34:02 ID:???
>>30
きっとヘルブラザーズになれってことさ。
HELL Bros.栄光の道……今の俺たちには眩しすぎる……。
まあ、日向のイメージ(全日本もだけど)が強すぎちゃって判断ミスしちゃうこともあるさ。
つまり俺たちは地獄兄弟だったんだよ!
40 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:34:43 ID:???
ふらのだしな
41 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:35:08 ID:???
みんなで矢車さんの弟になりにいくか…
42 :
森崎名無しさん
:2014/03/04(火) 23:36:36 ID:???
なんかぶっちゃけ南葛となら勝てる気がしてきた(敗因が若島津のため)
43 :
森末(仮)
:2014/03/04(火) 23:41:21 ID:???
>>34
>>37
まずは落ち着いてください。
確かにこちらも東邦は時間を潰すと文中で明言し、チェックに行ける判定を何度か用意しました。
が、そうでない選択を選んだ人が間違っているという事ではないと思います。
>>38
さんの言うように勘違いで確信してしまう事などもあるでしょうし、
読み落としなどもやはり人間ですから出てきてしまいます。
なのでどうか寛大になって頂きたいです。
書いているGMとしては、判定や投票をしてくれるだけでありがたいので、
あまりそういった気を削ぐような言葉はなるべく避けて欲しかったりします。
票や判定が無ければ、GMは続きを書く事が出来ませんからね。
自分も何か勘違いや見落としで所謂罠選択を選んでしまうかもしれない、という事を常に心の中に置いておいて、
他の人に対しても「ドンマイドンマイ、そんなのよくある事」と言える人達で賑わってくれるといいなと思っております。
これは
>>37
さんだけではなく、参加する方々へのお願いです。
44 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 00:22:39 ID:???
>★島野→シュート 47 ( ハート10 )( 1 + 5 )=53★
>★加藤→セービング 48 ( スペード4 )( 2 + 6 )=56★
>≧1→島野のシュートがゴールに突き刺さる! 東邦が決勝進出!
====================================================================
ふらのメンバーも、東邦メンバーも。
観客席にいる者達もが固唾を飲んで見守る中、島野と加藤は同時に動いた。
島野は軽く足を振りかぶると、枠内に収める事を重視して威力を抑えめにボールを蹴り叩いた。
加藤はやはりヤマ勘でなければ止められる気がしないとし、素早く飛び上がった。
パシュッ
加藤「あ……」
山室「う、うぁ……(お、俺のせいで……負けた……)」
小田「(最悪だ……この負け方は最悪だ……)」
島野「やったあああああああああああああああああ!!」
小池「で、でかした島野ォ!! よくぞこのキャプテン小池の失態を帳消しにしてくれた!!」
若島津「(ふぅ……勝った、か。 ここまでもつれこむとは思わんかったが……結果がついてきたのならよしとするか)」
そしてボールはゴールネットに突き刺さった。
この瞬間に勝者と敗者は決定し、東邦メンバーが歓喜の声を上がる中でふらのメンバーはがっくりと肩を落とし項垂れる。
長く続いた60分間の死闘と、その延長として続けられたサドンデス。
その決着をつける為の審判の笛が、大歓声の中こだまをした。
ピッピッピィーッ!!
ふらの 1−1 東邦
(3−4)
45 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 00:23:39 ID:???
〜大会得点王ランキング〜
13得点 板野
11得点 来生
8得点 反町
6得点 政夫
5得点 和夫、松山
3得点 山森、小池
2得点 沢田、佐野
1得点 井沢、滝
〜大会アシスト王ランキング〜
5アシスト 和夫
4アシスト 政夫
3アシスト 井沢、滝、山森
2アシスト 松山、小池、山室
1アシスト 沢田、小田、若松、金田
46 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 00:24:40 ID:???
実況「きっ、決まった〜! ゴール!!
この瞬間、東邦学園の決勝進出が決定しました〜っ!!
ゴールを決めた島野くん、今、キャプテンの小池くんを筆頭とした選手たちに囲まれもみくちゃにされています!
長く続いた死闘! その末の勝利! 正に勝利の美酒に酔っている事でしょう!
一方ふらの中学のメンバーはがっくりと肩を落とし、地面に手をついております。
特にシュートを失敗した小田くん、金田くん、山室くんは茫然自失という有様ですが……。
誰も彼らの健闘を責める者はいないでしょう!
PKとはプレッシャーのかかるもの、特に対するキーパーは若島津くん!
プレッシャーは尋常ではなかったでしょう。
結果は敗北となってしまいましたが最後の最後まで戦い抜いた爽やか戦士・ふらの中学の選手たちに、
どうか大きな拍手をお送り下さい!」
ワーワー ワーワー パチパチパチパチ!!
東邦応援団「よっしゃあ!これで今年も東邦対南葛だ!!」「今年は粘りもあるぜ!こりゃ優勝もいける!」
ふらの応援団「負けたがよくやったぞ、ふらの!」「お前たちは北海道の誇りだ!!」
47 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 00:25:45 ID:???
長野「ふー、見てるこっちがハラハラする展開だったぜ……。
とにかく、これで決勝の相手は東邦か。 手強そうだなぁ」
滝「どっちが出てきても楽な相手じゃないって。 しかしふらのとも戦ってみたかったがなぁ」
高杉「お、俺は遠慮したいぞ! お前たちはふらのが来たら若島津を相手にしなくていいから楽かもしれないが、
俺や石崎が相手するのは反町じゃなくて板野になっちまうんだぞ!」
井沢「とにかく、収穫の多い試合だった。 早速帰って作戦会議と行こうぜ。
(……松山と対決する事は結局なかったか。 王者南葛、って言われてるけど俺はNo.1MFとは言われてはいない。
松山と直接対決をして、雌雄を決するつもりだったんだがな……)」
三杉「東邦の勝利か。
(作戦自体は上手くいっていた筈だが……板野の不調により先取点が中々取れなかった事、が強いて言うなら敗因か?
だがそのマイナスを、彼は土壇場でマグナムシュートをダイレクトで打つという事で盛り返した。
トータルで見てしまうと、評価の落としどころに困るな)」
弥生「(やっと終わった〜、ずっと座っててお尻が痛いわ……)」
藤沢「うっ、うぅ……松山くん……」
コツコツ
藤沢母「美子……」
町田「あっ……!?」
藤沢「! お、お母さん……!」
48 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 00:27:02 ID:???
観客席からは実況の声に合わせて、大きな拍手が巻き起こり。
ふらの応援団からも本編とは正反対の、ここまでの健闘を称える歓声が聞こえる。
そして、唯一観客席にいる中で泣き崩れる少女――藤沢の元へ、彼女の母親が歩み寄る中。
これらの光景を見ていた"自称"この世界の管理者、森末は小さくため息を吐きつつ、
再びその小さな手に握ったボタンを持つ手に力を込める。
森末「(また負けたか……ここまでもつれこんだ末に負けると、かなりキツいんだよなぁ。
っていうかこれでリセット2回目。 いい加減ダレちゃうよ。
だけど押さない訳にはいかないし、次こそ勝ってもらいたいものだね)」
そう、森末の中では――板野は常に勝ち続けなければならない。
本編で主人公が為した事を全て為さなければならないのだから、それまで負けてはならないのだ。
故に今度もまた、リセットボタンを押した。板野を勝ち続けさせる為に。
ポチッ
………
……
…
森末「……えっ?」
そして、時は巻戻らなかった。
フィールドでは相変わらず板野は泣き崩れ、観客たちは拍手を打ち鳴らしている。
つい先ほどまでと、まったく変わっていない光景が、森末の目の前には広がっていた。
森末「(お、おかしい、おかしいおかしい! おかしいぞ!?)」
ポチッ… ポチポチポチッ!!
49 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 00:28:19 ID:???
もう一度押す。変わらない。 焦り、連打をしてしまう。変わらない。
目の前の光景は変わらず、巻き戻らず、"リセットはされない"。
『板野住明が所属するふらの中学は東邦学園に準決勝で敗退をした』という事実を、"消せない"。
森末「(おい、なんの冗談だこれは!? どうしてこんな事になってるんだ!?)」
自分が設定をしたリセットボタンが、まったく効果が無い。
その事に焦りを抱いた森末は落ち着きなくその場をうろうろと徘徊しつつ、
この非常事態に対してどう対処をしたものかと懸命に考える。
森末「(駄目だ、板野が負けちゃ駄目だ! こんな世界はリセットしなければならない!
主人公は主人公が通った道をなぞらなければならないんだ!
だけどどうするんだ、リセットが使えなくなってる! 負けた事実が消せない!
勝つまでやり直せない! どうしてどうしてどうして!? まずいまずいまずい!)」
ポチポチポチポチポチ
結局森末の出した結論はリセットをしてやり直す、それしかない。
だが、やはりボタンを押してもリセットは行われず、絶望をする。
自分が設定をした機能が、使えない。
この世界の『管理者』である自分が、この世界を操れない事に気づいた故に。
森末「(以前から設定した筈のない技が出てくる事があったけど、
でも、でも! これは駄目だ! ゲームを根本から変えちゃってる! あぁ!! どうしよう!!)」
絶望し、混乱する森末がふとフィールドに目を移せば、相変わらず泣き腫らす板野に松山が歩み寄っていた。
きっとこれから、彼は板野を慰め、応援団に礼を言いに行くのだろう。
森末「(駄目だ板野、行くな! 物語を進めたらリセットが出来なくなっちゃう! 駄目だ!!)」
しかし、森末の声ならぬ声は届かない。
自分が出した設定――板野とは"念話"が使えるという設定をも、彼は使えなくなってしまっていた。
50 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 00:29:20 ID:???
板野「う、うぅぅ……うああああああああああああああ……!!」
観客席で森末が絶望をする一方、フィールドでは板野が号泣をしていた。
人目もはばからず涙を流し、声を上げ、悔しさと無念さとを爆発させるかのように。
その光景は、あまりサッカーに情熱を傾けていないと言えるふらのの他メンバーの心も少しばかり揺さぶるのだが……。
だからといって今の板野に声をかけられる者はおらず、特に小田と金田、山室の3人は小さくなるばかりである。
松山「さァ、立て板野。 今まで応援してくれたスタンドのみんなに最後の挨拶だ!」
板野「う、うぁ、ま、まづやまァァ……!」
松山「ほら、涙くらい拭けよ……」
しかし、そんな板野の前に立ち、優しくも強い口調で最後の挨拶をしようと提言をしたのは松山である。
板野が顔を上げてみてみると、松山は悔しさは僅かに滲むが、
全てを出し切った事に対する充足感もあるのか、爽やかな顔立ちをしており……。
だが、その目が僅かに潤んでいる事を見つけると板野は再び泣きそうになりながらも、松山の手を借りて立ち上がる。
板野「う、うぅぅ……」
松山「さぁ、行くぞみんな!」
ふらのメンバー「「「お、おう!」」」
実況「健闘むなしく敗れ去ったふらのの選手が、今、応援団に挨拶に行く所です。
しかし、ここまで本当によく戦いましたふらのイレブン。 雪国のさわやかな戦士たち!」
松山「みんな整列だ! ありがとうございました!!」
ふらのメンバー「「「ありがとうございました!!」」」
パチパチパチパチパチ
ふらの応援団「東邦相手によくやった、ふらの!」「お前たちのチームワークは日本一だ!」
松山「(俺達のサッカーは……)」
板野「(……終わっちゃった、のか)ふ、ふぐっ……うえぇ……」
51 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 00:30:44 ID:???
そしてふらのの挨拶も、滞りなく終わり。
板野は何故か2度目のリセットがされない事に気づかないまま、ゆっくりと礼をした頭から顔を上げて周囲を見渡した。
ここまで長い間戦った、この中学サッカー大会のフィールドからも、これでお別れ。
ふらのメンバーとも、これでもう同じチームを組んでサッカーをする事はない。
板野「(駄目だ、考えてたら……また涙が出てきそうだ……。
だ、誰かと話して気を紛らわそうか……)」
油断をすると溢れてきそうになる涙をゴシゴシと拭い取りながら、板野は改めてフィールドに残っている面子を見やる。
東邦のメンバーも対面の応援団に明日の応援を頼んでいるらしく、まだ健在。
今ならば話しかける事も出来そうである。
板野「(ど、どうしようかな……ぐすっ)」
A.若島津と話す
B.小池と話す
C.反町と話す
D.沢田と話す
E.松山と話す
F.小田、金田、山室と話す
G.観客席をもう一度ゆっくり見てみよう
H.誰とも話したくない……早く戻って気持ちを落ちつけよう
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
52 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 00:31:26 ID:lO5UX1WA
F
53 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 00:31:52 ID:CDVioqDg
G 何かあるかな
54 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 00:32:04 ID:JJg8m9ic
H
55 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 00:32:50 ID:???
G
反町とタケシは一応コンビプレイMCDであったよね
本編にはなかったけど
下剤の件と一緒に何かないか探してみよう
56 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 00:33:12 ID:vL+B+pMg
G
57 :
55
:2014/03/05(水) 00:33:58 ID:6DT8CSWU
スマンさげてた
58 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 00:47:35 ID:???
>G.観客席をもう一度ゆっくり見てみよう
==========================================================================
板野「(いや、駄目だ。 誰かと話してるだけでも泣いちゃいそうだ……。
落ち着いて観客席の人達に改めて感謝しよう)」
折角だから誰かと話そうかと考えた板野だったが、やはりこのままでは会話中に泣いてしまいそうである。
それはあまりにも恰好がつかないし、何よりも相手が困惑してしまうだろう。
そう考えた板野は鼻をすすりながらもう一度観客席に向けて礼をし、
ぼんやりと観客たちに目を向けていく。
板野「(試合中は、気づかなかったけど……こんなに沢山人が入ってたんだなぁ。
こんな場所で、プレイ出来たんだ……。
本当は、あと1回プレイ出来た筈なのに……ぐすっ、駄目だ、やっぱり涙が出てきちゃう……)」
やはりあふれ出てくる涙を拭いつつ、板野が視線を右へ左へと移すと……?
先着1名様で、
★観客席のドラマ→! card★
と書き込んでください。マークで分岐します。
JOKER→ダイヤ+げげっ、あの浮浪者みたいな男が掴んでるのって……もしかして森末!?
ダイヤ→ん?やけに場に似つかわしくない浮浪者みたいな男がいるぞ?
ハート→ああっ!藤沢がお母さんに連れられて観客席を後にしようとしてるぞ!
スペード→見上さんと片桐さんだ! グラサンでよくわからないけど目があったし、挨拶しておこうかな……。
クラブ→なんか来生が上から目線でふんぞり返ってるのが目についたんですけど……。
クラブA〜2→ああっ!藤沢がお母さんと取っ組み合いだ! 藤沢「私と松山くんを引き裂くのなら……!」チャキ
59 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 00:48:48 ID:???
★観客席のドラマ→
ハート6
★
60 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 00:48:50 ID:???
★観客席のドラマ→
JOKER
★
61 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 00:48:52 ID:???
★観客席のドラマ→
クラブ9
★
62 :
59
:2014/03/05(水) 00:49:56 ID:???
ごめんよ
>>60
63 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 00:51:47 ID:???
引きばかりは運だからね
ジュニアユースで大活躍して松山と若島津と海外クラブに行ってリベンジや(願望)
高校サッカーはふらの面が抜けて不毛の地になっちゃうし
64 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 00:53:13 ID:???
本日は一旦ここで区切らせていただきます。
遅くまでお付き合いありがとうございました。
65 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 00:53:56 ID:???
ちょっと惜しかったけど、松山のこと考えればグットな引きさ。
逆に考えるんだ、クラブAや2だったら大惨事だったのを回避できたと考えるんだ。
66 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 01:03:01 ID:???
新スレ立て・更新乙&スレタイ採用どもです。
JOKERのロベルトは妖精さんかしら。
翼のいない世界で何見つけるんだろう、ツボの心配(特に残尿)はもう無いし。
67 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 01:57:15 ID:???
ジュニアユース編はどうしようかね
一番悩むのは板野の相方だけど新田鍛えるしかないんかな
68 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 12:13:29 ID:???
とりあえず、松山に対して
「早くしろー! 間に合わなくなっても知らんぞー!」
とでも言っておくか
69 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 22:46:20 ID:???
>★観客席のドラマ→ ハート6 ★
>ああっ!藤沢がお母さんに連れられて観客席を後にしようとしてるぞ!
========================================================================
板野「あっ……!(そ、そうか……俺達が負けたから……!)」
観客席に目を向けた板野が目にしたもの、それは今まさに母親に手を引かれて観客席を離れ、
遠くアメリカの地で待つ父親の元へ一刻も早く向かおうとする藤沢の姿であった。
一体何をそこまで急ぐ必要があるのか、と原作を目に通した時に思ってしまった板野であるが、
とにかくふらの中学が敗退をした事で藤沢とはこれでお別れ。
本編での悲惨な結末を思い出した板野はその衝撃で一瞬にして涙が引き、
どうしたものかと目を白黒させながら思案をする。
板野「(松山は……ああっ! 若島津達と話し込んでる!
このままじゃ藤沢がアメリカに行っちゃう事に気づかないままかもしれないぞ!?
どどど、どうしよう!?)」
A.「松山、松山!! 藤沢がー!!」 大声で松山を呼ぶ
B.「松山、観客席を見て! 藤沢がお母さんと一緒にいるよ!」 近づいて松山に観客席を見るよう告げる
C.「ふっ、藤沢ー!!」 いっそ自分が藤沢を追いかける
D.「(いや、ここは大人しく見守ろう)」 大人しく見守る
E.その他 板野くんに言わせたい事を書いてください
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
>>63
海外編は悩んでいる所です。特に松山の場合は、
確かにサッカー不毛ではありますがようやく思い人と一緒になれる場面ですので。
>>65
クラブAや2が出ていた場合を想定すると恐ろしいですね。
>>66
乙&スレタイありがとうございます。浮浪者っぽい男は、実はロベルトではありません。彼もその内出てくるかもしれませんが。
>>67
新田、反町、来生、滝、佐野、立花とタレントは豊富ですね。今の所は立花兄弟が1番板野に好感を持ってくれていますが、
これから先どう転ぶかは選択と判定次第ですね。
>>68
板野の髪の毛がM字にハゲそうですねw
70 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 22:47:29 ID:6Je8gy+s
B
71 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 22:49:27 ID:???
E
A+
>>68
72 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 22:49:58 ID:vL+B+pMg
A
73 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 22:50:31 ID:Aqh45dIg
E
>>71
74 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 22:50:32 ID:O9ds9dQI
E
A+
>>68
75 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 22:50:45 ID:6S94OFR2
C
この世界の松山もせっかくだし地獄の力を身につけさせよう
76 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 22:55:17 ID:JJg8m9ic
C
77 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 22:55:30 ID:CDVioqDg
E 森崎直伝、空港に爆破予告する
78 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 22:57:23 ID:???
一応
>>73
さんのものでも意味が通用しますので、
E.A+「早くしろー!間に合わなくなっても知らんぞー!!」で進めさせていただきます。
79 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 23:03:30 ID:???
>E.A+
>>68
=============================================================================
板野「松山、松山!! 藤沢がー!!」
松山「えっ!?」
若島津「む? ……なんだ?」
小池「藤沢? 誰だそれ?」
沢田「(板野さん、さっきまで泣いてたのに……)」
反町「(何をそんなに慌ててるんだ?)」
あまりの事態にパニックに陥った板野は、思わず松山の注意を引く為に叫んでいた。
その大声はフィールド中にこだまし、すぐさまフィールドに立つ全員が板野に目を向ける。
ふらのメンバーの多くは、「そういえば藤沢は負けたらアメリカに転校するんだっけ」程度の気持ちを持って観客席に目を向け……。
しかし、呼ばれた当の本人である松山は焦った様子で観客席に目を向ける。
板野「早くしろー!! 間に合わなくなっても知らんぞー!!」
松山「!!」
そして、続いて出た板野の言葉を受けて、松山は気づく。
そう、松山は決意をしていた……3年間の付き合いの中で、自分が藤沢美子に対して確固たる恋心を抱いている事を自覚した時から、
藤沢がアメリカへと転校をするという事を聞いて、必ず彼女が自分の元から離れる前に告白をしようと。
若島津らが怪訝な顔をし、疑問を持つ中、松山は……。
先着1名様で、
★荒鷲の恋・完結編?→! card★
と書き込んでください。マークで分岐します。
JOKER→松山「藤沢ー!俺だー!結婚してくれー!!」 あー!?色々すっ飛ばしたー!!
ハート→松山「藤沢ー! 好きだーー!!!」 なにィ!?公開告白だと!?
それ以外→松山「藤沢ー!」 荒鷲ダッシュだ! 藤沢を追いかけるぞ!
80 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 23:03:57 ID:???
★荒鷲の恋・完結編?→
スペード5
★
81 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 23:03:59 ID:???
★荒鷲の恋・完結編?→
ハートQ
★
82 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 23:05:26 ID:???
おしい!
83 :
森末(仮)
:2014/03/05(水) 23:19:41 ID:???
>★荒鷲の恋・完結編?→ スペード5 ★
>松山「藤沢ー!」 荒鷲ダッシュだ! 藤沢を追いかけるぞ!
======================================================================
迷う事なく、松山は藤沢の名を叫びながら走り出していた。
その思い人から送られたハチマキをなびかせ、一心不乱に会場から姿を消そうとする藤沢の後を追う。
しかし、呼ばれても藤沢達の耳には松山の声が聞こえないのか、彼女は母と共に観客席を後にし、
原作同様、空港へと向かう為にタクシーを拾ってしまうのだった。
小池「ポカーン」
若島津「……なんなんだ、アイツは」
沢田「ど、どうしたんでしょうね? 藤沢さんって誰なんでしょう?」
反町「(常識的な奴かと思ってたんだけど……変な奴だったりするのか? うーん?)」
そして、途方に暮れるのは松山と話をしていた東邦の面子である。
先ほどまでは互いの健闘をたたえ合う言葉を述べあい、そして決勝に進む東邦にエールを送っていた松山だったが、
いきなり板野が大声を出すと、即座にその場で反転をしてこのフィールドから出て行ってしまったのだから混乱をしても仕方がない。
小池は口を大きく開いて茫然とし、若島津は眉をひそめて訝しむ。
沢田はアワワと言わんばかりに若島津と松山が出て行った方角を見比べ、反町は松山に対する評価を改めるべきかと考えていた。
板野「(……うん、いやまぁ、そりゃ驚くよね。 どうしよう、若島津達に説明しておこうか?
でも下手に言いふらし過ぎるのもよくないかなぁ?)」
A.「実は藤沢ってマネージャーがいて……」 事のいきさつを若島津達に説明する
B.「まあちょっと事情があるんだ。 さっきまで話してたのにごめんね」 ぼかしつつ松山の非礼を謝る
C.「(いや、別に何も言わなくていいかな)」 特に説明しない
D.「(いや、それよりも俺も松山の後を追おう!)」 松山の後を追う
E.その他 板野くんに言わせたい事を書いてください
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
84 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 23:22:03 ID:dJrOkeSI
B
85 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 23:22:18 ID:CDVioqDg
E B+若島津はFWやったことあるか聞いてみる
86 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 23:22:52 ID:O9ds9dQI
B
87 :
森崎名無しさん
:2014/03/05(水) 23:24:12 ID:lkQerrKs
E
「すまん、後で説明する」と一言だけ言った上で+D
88 :
森末(仮)
:2014/03/06(木) 00:37:48 ID:???
>B.「まあちょっと事情があるんだ。 さっきまで話してたのにごめんね」 ぼかしつつ松山の非礼を謝る
===================================================================================================
反町「え、なんだ? 板野は事情を知ってるのか?」
小池「そういやさっき叫んでたのってお前だったよな……一体なんだってんだよ」
板野が若島津らに説明をする為に声をかけると、彼らは驚いたような表情を浮かべつつも納得をする。
先ほど松山が急に叫び、走り出したのは板野が大声をかけて呼んでから。
普通に考えれば板野が松山が走り出した理由を知っているのだろうという事はわかり、一体何があったのかと説明を求めるのだが……。
板野はあくまでもボカしつつ、少し用事があった為に松山はこの場から離れたと説明。
いきなり挨拶も無しにいなくなった非礼を詫びつつも、根本の原因にまでは言及をしない。
小池「なんだよそれー! 人に言えないような事なのか?」
板野「うーん、それは、その……ちょっとデリケートな問題だから。
(あんまり色恋の事を外野が言いすぎるのってよくないよなぁ……)」
そういった気遣いから、板野は小池がしつこく言い縋っても口を閉ざす。
最初はその板野の態度に焦れていた小池であるが、若島津ら他の者の注意もあってか矛を収め、
それでも憮然とした態度で頬を膨らませる。
小池「ちぇっ、言ってくれたっていいだろ。 こう見えても俺は東邦一口が堅い男としても有名なんだぞ」
板野「(……絶対嘘だ)」
若島津「そこまでにしておけ、小池。 デリケートな問題、というのなら俺達にも心当たりはあるだろう」
反町「ああ……そうだったな」
沢田「ちょっ……あれですからね!? 僕のお婆ちゃんは別に死んでいませんからね!?」
沢田が吉良監督に特訓をつけてもらう為に離脱をした時の言い訳が彼らの心に未だに残っていたのだろうか、
デリケートな問題とあっては仕方ないと納得をした彼らは、松山の非礼にも特に気にはしないと言い、
しばらくその場で板野と雑談を交わした後、このフィールドを去って行った。
若島津「(それにしても、なんというか……締まらん最後だったな)」
小池「(言えない事情かぁ……やっぱり身内に不幸があったとかなのかなぁ? でも、板野がなんでそんな事知ってるんだ?)」
89 :
森末(仮)
:2014/03/06(木) 00:38:49 ID:???
こうして板野が若島津らと別れていた頃、会場を後にした藤沢は母親と共に空港へと無事に到着をしていた。
途中でホテルに寄り、着替えをしていた為に時間は取ってしまったが、出発予定時刻までの余裕は十分。
というよりも、もしも今日ふらのが勝利をしていたら、母はこの予約していたチケットをどうしたのだろう。
そんな事をおぼろげに考えながらも、藤沢美子は母の後をついて出発ゲートをくぐろうとしていた。
藤沢母「美子、急いで」
藤沢「はい……」
これから自分は、遠くアメリカの地へと引っ越しをしなければならない。
父親の仕事の関係上、今まで何度も別れを繰り返してきた藤沢であったが、
やはりこの友達と別れるという寂しさは何度繰り返しても慣れるものではなかった。
それになによりも、藤沢の心残りは――。
藤沢「(松山くん……)」
このふらの中学での3年間、サッカー部という活動を通して一緒に過ごした彼を、藤沢は想っていた。
それは周囲からしてみればはっきり言ってバレバレであり、藤沢と松山との関係にやきもきしていたのは町田と板野だけではない。
しかし、藤沢の引っ込み思案で自分を押しとどめがちな性格故か、それとも松山が鈍感過ぎる為か。
両者は結局くっつく事はなく、こうして別れの時がやってきてしまった。
藤沢母「美子、パスポートは持ってるわね?」
藤沢「…………」
藤沢母「美子?」
ドン
物思いに耽りながらパスポートを手に持ち、前を向いた瞬間――藤沢は手に提げていたカバンを手落とした。
松山「藤沢」
藤沢「松山くん……」
つい先ほどまで――否、これまでずっと思い続けていたその相手が、ユニフォーム姿のまま目の前に立っていたからだ。
90 :
森末(仮)
:2014/03/06(木) 00:40:40 ID:???
松山「ど、どうやら間に合ったみたいだな」
藤沢「ど……どうして?」
松山「お前が車で行った後、俺もすぐタクシーを拾って追いかけたんだよ。 出来るだけスピードを出して貰ってさ。
でもそんなに急ぐ事無かったな、どこかに寄って着替えてきたのか」
藤沢「ええ、きものを置いてあったホテルによってそれから……。
あっ! 松山くん、足から血が!」
何故、この場に松山がいるのか。
思わず問いただしてしまう藤沢であったが、松山はいともあっけらかんと答える。
確かに慌ててはいるものの、しかし言葉自体はそういった様子が欠片も見当たらず、
こういった所にも松山の何とも言えない朴念仁ぶりが見え隠れするのだが、
藤沢にとってはただ松山がこの場に駆け付けてくれただけでも涙が出そうになる話である。
その後、空気を読んだのか藤沢母はしばらくその場から席を外し、
藤沢は松山をベンチに座らせると持っていたハンカチで簡単な手当を始めた。
松山「い、いいよ。 ハンカチが汚れちまう」
藤沢「ダメよ、だってこんなに血が……」
松山「………………」
藤沢「………………」
しばらくそうして手当をし、される2人。
それは確かにいいムードであり、何故か他に客が見当たらない辺り絶好の告白の機会であったが、
お互いに奥手な藤沢と松山は中々本題を切りだせない。
沈黙があたりを支配し始めるのだが……。
91 :
森末(仮)
:2014/03/06(木) 00:42:04 ID:???
先着1名様で、
★さらば愛しき人よ→! card★
と書き込んでください。マークで分岐します。
JOKER→松山「(やばい、この体勢ってなんかエロい……)」 何考えてるのこんな時に!
ハート→松山「このハチマキ、ありがとうな」 あ、ちゃんとハチマキの刺繍に気づいてた!
クラブA〜2→藤沢「(松山くんの血……ちゃんと保管しておかないと)」 怖いよ!
それ以外→松山「こうして手当してもらうのもこれが最後だ」 無難に繋げた!
92 :
森崎名無しさん
:2014/03/06(木) 00:42:52 ID:???
★さらば愛しき人よ→
スペード9
★
93 :
森崎名無しさん
:2014/03/06(木) 00:44:44 ID:???
JOKERなら松山の浮き球が上がりそうだなwww
94 :
森崎名無しさん
:2014/03/06(木) 00:45:50 ID:???
バイバイベイビー
95 :
森崎名無しさん
:2014/03/06(木) 00:59:53 ID:???
何でだろう、松山の幸せの祈ると言うより、
地雷を回避するのに必死な気分になってくるのは。
96 :
森末(仮)
:2014/03/06(木) 01:22:02 ID:???
>★さらば愛しき人よ→ スペード9 ★
>松山「こうして手当してもらうのもこれが最後だ」 無難に繋げた!
===================================================================
サッカーでは思い切ったプレイをしても、恋に関しては中々思いきれないのが松山光という男だった。
もっと何か言いたい事、言える事がある筈なのに、結局は無難な言葉に逃げてしまう。
そんな自分の度胸の無さに思わず歯噛みをしてしまう松山だが、藤沢は気にしていないのか傷の手当を続けるだけである。
藤沢「松山くんは無茶なプレイするから一番ケガが多かった……(板野くんにも何度か吹き飛ばされてたし……)」
松山「ハハハ、思い切ったプレイをすると言ってほしいな」
藤沢「はい、こうやってしばらく抑えておいて」
松山「サンキュー、マネージャー」
藤沢「……!」
いつもの癖で、藤沢に対して感謝の言葉を述べる松山。
だが、この松山の声を聞いて、藤沢は思い出した。
もうこれが、自分が松山に『マネージャー』と呼ばれる最後の時なのだと。
今日の試合に負け、松山が引退をして――そして自分がアメリカにわたってしまう事で、2人の仲は切り裂かれてしまうのだと。
それを思い出した瞬間、藤沢の瞳には一杯の涙があふれ、ポロポロと流れてしまう。
松山「う、うあ!? ど、どうしたんだよ……!? な、何か酷い事言ったか俺!?」
藤沢「だ、だって……こんな所に急に現れるから……」
松山「うっ……や、やっぱり……見送られるの、嫌だったのか?」
藤沢「そうじゃ、なくて……! どうしてここに来たの……?」
松山「ど、どうしてって……それは……その……」
97 :
森末(仮)
:2014/03/06(木) 01:23:08 ID:???
そして、この藤沢の涙を見て大いにうろたえたのは松山である。
いまいち女心の機敏に疎い松山は、自分が何か傷つける事を言ってしまったのかと見当はずれな事を考え、
しかし藤沢にそれを否定され、何故ここに現れたのかと問われて言葉に詰まる。
もはや先ほどまでの綺麗な流れというものはなく、今はどうしてこの緊急事態を乗り切ったものかと考えるだけである。
松山「(って、乗り切るも何もないだろ! 俺は、そうだ、俺は……!)ふ、藤沢……!」
藤沢「えっ……?」
松山「その……す、好きなんだ!」
藤沢「……? 酢、好き?」
松山「違う! 藤沢の事が、好きなんだよ!」
藤沢「……………………。 えぇぇえええっ!?」
だが、逆境に立っても諦めず、果敢に立ち向かうのが松山光という男である。
情けない面も多々見受けられるが、ここ一番の勝負度胸だけは誰にも負けない。
そんな彼はこの大舞台で、直球ドストレートの告白の言葉を藤沢に向けて投げつけた――些か、どもってはいたが。
これを受けて、驚いたのは藤沢である。
元々自分に対して自信がなく、常に松山の事を後ろから見守っていたような彼女にとって、
まさか松山が自分を好いていてくれていたとは露程にも思ってはいなかった。
この松山の告白は正に彼女にとって青天の霹靂であり、信じがたい事。
98 :
森末(仮)
:2014/03/06(木) 01:25:05 ID:???
藤沢「ど、どうして……?」
松山「どうしてって言われても……その……マフラー貰ったり、日頃から、その、世話とかして貰ったり……。
なんでって言われても困るんだけど、好きなものは好きで……」
思わず聞き返しても、松山は要領を得ない答えしか出してくれないが、
ともかく松山が真摯に藤沢を好いてくれており、この言葉が冗談でもなんでもないという事は伝わったようである。
それがわかると藤沢は再び涙を流して喜び始めてしまうのだが、なんとか泣き止んだのがまたとなり、松山は再度うろたえてしまう。
松山「わわわっ、な、泣くなよ! ごめん、やっぱり迷惑だったよな!?」
藤沢「違う、違うの……」
松山「えっ?」
藤沢「私は……私の気持ちは、もうその鉢巻に縫ってあるから……」
松山「……は、ハチマキに? ……あっ!」
言われ、今まで頭に巻いていた鉢巻をほどくと松山は熱心にそれを見つめ……見つける。
白い布地に、白い糸で刺繍をされたその文字。
藤沢から松山に、目立たないようにしながらも精一杯の勇気をもって送ってくれた、愛の言葉を。
松山「……そっか、お互い、同じ気持ちだったんだな」
藤沢「松山くん!」
松山「うわっ!?」
見つけた瞬間、松山はほっと安堵の溜息を吐き、緊張を解きかえるが……そこに感極まった藤沢が飛び込んでくる。
いきなり少女に、しかも思い人に抱きつかれるという事態に、純朴な松山はどぎまぎしてしまうのだが、
震える手を懸命に抑えつつ、藤沢の背中にそっと回し、抱きしめる。
99 :
森末(仮)
:2014/03/06(木) 01:26:33 ID:???
松山「……元気に行ってこいよな」
藤沢「うん」
もはや2人の間に、長い言葉はいらなかった。
松山「向こう行ったら手紙くれよ。 俺も返事書くからさ」
藤沢「うん」
思いを通わせた今はただ、残り少ない時間をゆっくりと過ごしたい。
松山「それからこの鉢巻、お前との思い出に大事に取っておくよ。 あのマフラーと一緒に。 ありがとう」
藤沢「うん」
出発の時刻まで、2人はそうして抱き合っていた。
まるで長年の付き合いである、恋人同士であるかのように。
………
……
…
松山「あ、ところで藤沢、頼みがあるんだが……」
藤沢「な、何?(どうしよう、このまま結婚まで申し込まれちゃうのかしら……? 丁度お母さんもいるし)」
松山「俺、金持ってなくて……タクシー代、貸してくれないか?」
しかし、最後まで締まらないのも松山光という男であった。
※松山→(大切な人)←藤沢 になりました。
※松山くんが鉢巻を捨てませんでした(とても重要)
100 :
森末(仮)
:2014/03/06(木) 01:27:33 ID:???
>>93
お察しの通り、上がる予定でした。松山は浮き球の弱さが弱点でもありますからね。
>>94
原作通りですと意外と早く戻ってきますが……さて。
>>95
一応どの結果になってもむすばれはする予定でした。
無事に松山と藤沢が結ばれてくれた所で、一旦区切らせていただきます。
原作でもタクシー代の件で藤沢母から借りていたようですし、オチがしっかりつくのが松山なのかもしれません。
ともかくこれで、ひとまず藤沢と松山の関係は一安心です。
明日はこの後、夜の日常パートから次の日の決勝戦へと続けたいと思います。
それでは。
101 :
森崎名無しさん
:2014/03/06(木) 01:51:10 ID:???
イヤッフゥゥーー!! やったぜ松山。
最初包丁を持ち出してきたことを思い出して、二つの意味でホロリ。
これで大手振って全日本に合流できる。全日本ではどう動こうかな。
102 :
森崎名無しさん
:2014/03/06(木) 06:32:40 ID:???
キャプテン候補は松山、三杉、井沢、一応小池、合流後の若林
実績で井沢、ハンブルグ快勝で若林ってとこかな、板野は一選手として練習。
松山が不幸にならなかっただけでも板野がふらのに来た意味はあった。
103 :
森末(仮)
:2014/03/06(木) 22:52:32 ID:???
その後、松山は愛する人との残された数少ない時間を大事に過ごし、
藤沢の母からタクシー代を借りた後、藤沢の乗るアメリカ行きの飛行機を見送り宿舎に帰り着いた。
帰り着いた途端、仲間たち――とりわけ町田から事の顛末を詳しく聞きだされようとしたが、
初心な松山はしどろもどろになりながら口を閉ざすしかなく、そうこうしている内に町田達は北海道へと帰って行った。
なお、告白が成功したらしい松山の様子を見て板野が心の底から安堵をしたのは言うまでもない。
板野「(よかった……本当によかった……痛ましいあの事件はなかったんだね)」
こうして松山と藤沢の一件は、無事に決着がつく形となった。
今は既に日が沈み、板野と松山はすっかり住み慣れた感のある宿舎の中にいる。
今後の為にも松山と板野は明日の決勝戦を見ておいた方がいいと言われ、残った2人。
2人は夕食を終えた後、互いに何も言わないまままったりと部屋の中でくつろいでいた。
松山「…………」
板野「(松山……ずっと外を見てるな。
藤沢の事を想ってるのか、それとも今日の試合を振り返ってるのか……どっちなんだろう。
今日の試合……そうだ、俺達は負けちゃったんだな。
しかも準決勝、本編・原作通り……ふらのが本来ならば負けてしまう位置で。
これが運命って奴なんだろうか……。 ……黙ってたら嫌な事考えちゃうな。 何かしようか)」
A.松山と話をする
B.森末と話をする
C.外をぶらついてみる
D.練習をしよう!
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
>>101
微妙に藤沢にヤンデレ属性が付加された事もありましたが、結果良ければ全てよしですね。
>>102
キャプテン候補については、板野、松山、若島津、そして若林の4人になる予定です。
板野に関してはキャプテン経験がない為に少しマイナススタートにはなりますが、
順調に信頼を稼いでいけばキャプテンになれるでしょう。
104 :
森崎名無しさん
:2014/03/06(木) 22:56:22 ID:yPqLtDIE
B
105 :
森崎名無しさん
:2014/03/06(木) 22:58:20 ID:cw2B2JxA
A
106 :
森崎名無しさん
:2014/03/06(木) 23:00:22 ID:MVeAoAvs
B
107 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 01:40:58 ID:???
>B.森末と話をする
=====================================================================
板野「(そうだ、森末はどうしてるかな? おーい、森末ー?)」
東邦との試合で喫した初めての敗北、そして松山と藤沢の件。
それらに気を取られてすっかり忘れていた、この世界に連れてきてくれた人物(?)の事を板野はようやく思い出した。
勝利――そして決勝進出という栄光を手にして報告する事は出来ないが、
それでも今日の試合の報告をしようと考えた板野はいつも使っている念話を用いて森末を呼びだそうとするのだが……。
板野「(あれ? ど、どうしたんだ森末? 念話が繋がらないなんて今までなかったのに……) ま、松山。 ちょっと俺、散歩してくるよ」
松山「ん……ああ、わかった。 あまり遅くならないようにな」
しかし、今日に限って何故か通じない。
今日のPK戦が終わった直後、同じように森末が板野に念話を送ろうとした際にも同じ事が起こったのだが、
当然ながらそんな事を知る由もない板野は焦りながらも、松山に一声かけてから外へと飛び出す。
念話は起こせないが、森末は自分たちの宿泊している場所の近くで寝泊まりをしていると聞いた。
ならば外を探せば、森末の姿も確認できるのではないかと板野は考えたのだ。
板野「森末……森末、どこにいるの?」
森末「……板野?」
板野「! 森末!」
傍から見れば花壇や茂みを除き込み、人の名を呼んでいる板野の姿は不審者に見られただろう。
あまり長く続けると補導をされてしまったかもしれないが、運よく板野は近くに隠れていた森末を見つける事に成功する。
森末の声が聞こえると、板野は心の底から安心をしたようにホッとため息を吐くのだが、
何やら森末は元気がなく、板野が目を向けても目を伏せている。
その様子に板野は当然気づき、一体何があったのかと問いかけるが……。
森末はやはり力なく、ぽつりぽつりとだがそれでも説明をしなければならないかと口を開いた。
森末「……この顛末は、僕の予定していたものと違うんだ……」
板野「え? ……ちょっと待って、何の事かサッパリわからないんだけど」
森末「実は、今日の試合――僕も会場にいたんだけどね……」
108 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 01:41:58 ID:???
板野の活躍を見る為、そしてもしもの時の"リセット"の為にと、森末は今日の試合会場に足を運んでいた。
試合は森末の予想をしていた以上に白熱をし、その盛り上がりはこの世界の管理者としては至上の悦楽。
敵にも見せ場があり、主人公にも見せ場があり。
最後は少々ダレてしまった所はあったかもしれないが、それでも名勝負を残せたと森末は出来自体には満足をしていた。
森末「でも、負けた……君は負けてしまった。 ――それが、僕の予定外の事態だという事なんだ」
板野「………………」
森末「最初に僕が言った事、覚えてるよね? 君にこの世界でして欲しい事があるって」
板野「う、うん……。 ……その中の一つは、確かに『中学サッカー大会で優勝をする』事だったけど」
森末「それは定められていた筈、なんだ。 君ならこの言葉の意味、わかるよね?」
板野「……"リセット"の事?」
板野の言葉にうなずき、森末はごそごそと体を探るとどこから取り出したか一つのボタンを板野に見せつけた。
そう、これこそが――森末が持つ、リセットボタン。
管理者として、規定されていた物語に沿わない方向に話が転がりそうになった時、
時を戻してやり直す事が出来るというボタンである。
森末「そして僕は使った。 1度目のPKで負けた後、すぐに」
板野「……それは、覚えてる。 俺は1回目のPKで……若島津に止められてたんだ」
森末「うん。 そしてもう一度負けた……そして、更に僕はボタンを押した」
板野「……だけど、リセットはされなかった」
森末「そうだ。 ……本来なら、こんな事はありえない筈なんだ。
何故なら、この世界は僕が管理をしていて、そして君がこのゲームのプレイヤーなんだから。
なのに、どうしてこんな事になったのか……」
板野「ど、どうしてなの?」
使える筈のリセットが、使えない。
この事態に陥って森末はパニックになったが、時間が経ち、幾分か頭が冷静になるとその原因にある程度の見当がついた。
あくまでも今は仮説の段階である。 しかし、ある程度は納得が出来る仮説に――。
それを確信に至らせる為に、森末は板野に質問をした。
109 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 01:42:58 ID:???
森末「板野、君の通ってる学校は?」
板野「え、何その質問……」
森末「いいから答えて、大事な事なんだ」
板野「……ふらの中学だよ。 森末も知ってる事でしょ」
森末「1番の仲のいい友達は?」
板野「松山、になるのかな……。 後は矢車くんや多田野くんも友達だよね」
森末「趣味は?」
板野「えっ、と……サッカー……は違うよね? そういえば、趣味ってないなぁ」
森末「お父さんとお母さんの名前は?」
板野「そんなの俺にはいないじゃないか。 森末が親代わりみたいなものだって、森末自身が言ってたでしょ」
矢次早に飛んでくる森末の質問に、板野は訝しがりながらも答えていく。
それらの質問は全て森末が知っているような事ばかりであり、
何故今更になってこんな事を聞いてくるのだろうかと板野は疑問に思うが……森末の顔は(表情はよくわからないが)真面目そのもの。
質問が全て終わると、森末は小さくため息を吐きながら……板野の目を真っ直ぐ見つめ、もう一度質問をした。
森末「板野、もう一度聞くよ」
板野「う、うん……」
森末「 君 が 、 君 の 世 界 で 本 当 に 通 っ て い る 学 校 は ? 」
板野「……俺の、世界?」
110 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 01:43:58 ID:???
その言葉を聞いた瞬間、板野は思い出した。
自分はあくまでも、ただの『キャプテン森崎の読者』であったという事を。
いつものようにスレに張り付き、キャプテン森崎を愉しんでいた所を森末に連れられて『この世界』へとやってきた事を。
自分はいつか、この世界から帰らなければならないと言う事を。
そして、板野は思い出せなかった。
自分の通っていた学校も、仲の良かった友達も、両親の名前すらも。
何もかも――唯一趣味がキャプテン森崎を読む事、そして本編・原作で起こった出来事だけを除いて、
板野の記憶から元の世界の情報というものは全て霧散をしてしまっていた。
板野「あ……ああ……!」
森末「やっぱりだ……やっぱりそうなんだ……」
その事実を理解してしまった瞬間、板野は恐怖に苛まれ声にならない声を上げ。
森末は小さな手で頭を抱えながら、自分の仮説が合ってしまっていた事に絶望をした。
板野が現実世界の事を、元の世界の事を忘れ去ってしまったという事――。
それこそが、森末の持っている力が弱まっている事に影響をしている。
森末「僕は君をプレイヤーとしてこの世界に招いた……だけど……そうじゃない」
板野「ど、どういう事なのさ……!?」
森末「君は……この世界の、1人のキャラクターとして、自立してしまおうとしている。
この世界の住人として、認められ『過ぎた』んだ」
それは板野の溢れるキャプテン森崎愛が森末の予想をしていた以上のものだった為か、
それとも……それとも、他に何か原因がある為か。
板野はこの世界に『馴染み過ぎた』。
故に板野はこの世界の住人として世界に認知され、プレイヤーではなく独立をしたキャラクターとなってしまった。
111 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 01:45:01 ID:???
板野「そんな! そんなの……そんなのおかしいじゃないか!!
森末がこの世界を……管理してるんだろう!? だったら、認める、認めない……そんなものは森末の決める事じゃないの!?」
森末「違うんだ、板野。 僕たち管理者はあくまでも管理をするだけ……。
キャラクターがいなければ、物語を紡ぐ事は出来ないんだよ。 あくまでも、先にキャラクターがあるんだ」
板野「そんな……」
森末「世界のルールを決めるのは僕だ。 物語の道筋も、立てるのは僕だよ。
ただ、そこに『ドラマ』を生み出すのは……キャラクターなんだ。 だから、これがドラマなのだとしたら……。
僕はその物語を書ききるしかない。 そこは捻じ曲げれないんだ」
悲痛な声を上げる板野にも、森末はあくまでも淡々と……それでも多分に哀しみの色を込めた声を出し、
更に追い打ちをかけるように口を開いた。
森末「リセットの力が使えなくなっていた理由も、だからこそわかる」
板野「どうしてなの……?」
森末「君がプレイヤーでなくなったから……この世界、構成、全てが変わってしまった。
管理者としての権限を、君に対して行使出来なくなってしまったんだろう」
板野「……じゃあ、どうして1度は使えたの?」
森末「まだ、微かにだけど力が残っていたのかもしれない。 君に、プレイヤーとしての。 主人公としての」
リセットを受け付けるのは、プレイヤーキャラ――主人公のみ。
森末が1度リセットをした時までは、板野の主人公としての力が僅かではあるが残っていたのだろう。
だが、その1度だけのリセットで……板野の力はなくなってしまったのだろう。
故に板野は2回目のリセットを行えなかった――世界から、主人公として認められなくなったから。
板野「それじゃあ……どうしたらいいの? 俺は……俺は、このままこの世界に残り続けるの?」
森末「…………」
もはや顔も思い出せないが、板野にも元の世界に家族がいる。
まさかずっと、永遠に、この世界に存在し続ける訳にはいかない。
だが、戻っても――板野は元の世界の記憶がない。
記憶喪失で、本当の家族の元に帰り、本当の通っていた学校へ行き、本当の友達と遊ぶ。
想像をするだけでぞっとするような光景だった。
112 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 01:46:04 ID:???
森末「それに関しては……少なくとも、記憶の件に関しては、一応僕としても考えがある」
板野「!! な、何それ!? どうすればいいの!?」
森末「ゲームクリアだ。 このゲームを終わらせる」
板野「えっ……」
この板野の疑問に出した森末の答え。
それはこの世界にやってくる際、板野に提示した条件――。
『ゲームクリアするまで、家には帰れない』としたものと全く同じものだった。
一体今更、何故念押しをするような事を言うのか――問題は家に帰った時に、記憶があるか否かだというのに。
思わずそう問い返す板野であったが、森末は首を振って板野の疑問に答えていく。
森末「ゲームクリアをすれば、その時点で、この世界もまた終わるんだ。 物語は続かない、めでたしめでたしで幕を閉じる。
……その時点で、キャラクターは解放をされる筈だ」
板野「つまり……キャラクターじゃ、なくなる。 記憶が戻ってくる、って事?」
森末「その通りだ……けど、話はそう単純には終わらない。
ただのキャラクターのままなら、『ログ』として永遠に君は残ってしまう。 続かない物語の中で。
だから、君は『プレイヤー』に戻らないといけない」
板野「…………」
森末「主人公に戻るんだ、板野。 もう一度……この世界の中心になるんだ」
そう、あくまでもただのキャラクターとして物語を終えてしまったら、板野はこの世界の住人として認められてしまう。
故に板野は、もう一度森末が設定をした最初の予定通り――プレイヤーに戻らなくてはならなかった。
この物語の中心に、主人公として。
森末「はっきり言おう、今の時点で君はかなり出遅れている。
全国中学サッカー大会はベスト4止まり……主人公としては、かなり微妙な成績だ」
板野「うぅ……」
森末「ここから、盛り返すしかない。 ジュニアユース、海外留学、ワールドユース。
全てで活躍をして、全てでメインとなって、君は主人公になるんだ。
そうすれば物語を終えた時、きっと記憶は戻ってくる。 ……元の世界に戻れるんだよ。 最高の形で」
113 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 01:47:07 ID:???
板野「本当に……活躍をすれば、主人公に戻れるの?」
森末「その筈だ。 今の君は、世界に認められすぎて一旦キャラクターへと変化をし、
ベスト4という半端な結果を出したせいで主人公とあまり認められていないんだと思う。
だから念話だって使えなくなった。 リセットも使えなくなった」
板野「うぐぅっ……半端とか言わないでよ。 俺も頑張ったんだ! 皆、ふらのの皆、頑張ったんだよ!」
森末「……ごめんよ。 ただ、もっと成果を上げなきゃいけないんだ」
板野としては少し心に突き刺さる言葉も多分にあったが、
それでも森末は心を鬼にして板野を発奮させる為にあえて厳しい言葉を選んだ。
とにもかくにも、板野はこれから今まで以上に活躍し、目立ち、主人公とならなければならない。
そうでなければ、元いた世界にも帰れないのだから。
板野「……とにかく、わかった。
要するに……もっともっと、活躍をして。 もっともっと、サッカー上手くなって……そうすればいいんだね?」
森末「飲み込みが早いね」
板野「少し……ううん、凄くショックだった。 お母さんとお父さんの名前も、顔も思い出せない。
住んでいた場所も、通っていた学校も、友達の名前だって思い出せない。
怖かった……でも……やる事は、今までと同じだよ。
このゲームを、ううん、今は俺は『操作者』―プレイヤー―じゃないんだっけ。
……この日本で、誰よりも優れた『選手』―プレイヤー―になる。
それを目指す、そういう事だろう?」
森末「そうだ。 その通りだ」
板野「大丈夫……確かにお母さんもお父さんもいないけど、この世界には松山達がいてくれるんだ。
心細くない……森末だって、いてくれるしね」
それは少しだけ強がりも含まれていたが、板野の本心でもあった。
記憶を失くした事は確かなショックである。
だが、それが取り戻せる可能性があり――そして、仲間がいてくれるのなら。
記憶を失った恐怖も、幾分かは和らぐ。
114 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 01:48:11 ID:???
板野「……ところで、俺が主人公じゃないんだったら、誰が主人公なの? それにプレイヤーは?」
森末「主人公は正直な所、松山とか怖すぎるんだけど……。
松山が主人公ならリセットが発動してもおかしくなかったし、若島津?
でもこの後すぐ若林が出てくるからなぁ……」
板野「……要するに、わからないって事?」
森末「もしくは、浮き上がってしまってるか……誰が主人公かわからず、宙ぶらりんな形だね。
プレイヤーについても……わからない。 誰が判定して、誰が選択してるのやら……」
絶望の後に希望アリ。
なんとか希望を見いだせた板野は、ふと思いついた疑問を森末に投げかけるが、この答えはあまり芳しくなかった。
森末としても、やはりこの事態は想定の範囲外。
誰が主人公となったのか、誰がプレイヤーとなったのか……それはまるで見当がついていない。
森末「ともかく、気を付けるんだよ。 ぶっちゃけ外伝なんて誰が主人公になってもおかしくないんだ。
下手したら高杉あたりがなっちゃう可能性だって……」
板野「いや、それは流石に無いと思うけど……ん?」
こうしていつものように、少しばかり和やかなムードになってきた所で、
不意に板野は前方の茂みで誰かが動くのを察知した。
森末もすぐにそれに気づいたのか慌てて誰にも見つからないようにと板野の後ろに隠れ、
板野は息を呑んでその人物の正体を見極めようとし――そして、ついに茂みから大きな物音を立てて人影が姿を現した。
板野「お、お前は――!!」
日向「…………………」
板野「ひゅ、日向ぁ!?」
森末「(……訳がわからないよ)」
115 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 01:49:25 ID:???
そう、姿を現したその人物――それは板野達が、よく知る人物であった。
猛虎――日向小次郎。
原作では大空翼の最大のライバルとして立ちふさがり、全日本を代表するFWとして活躍。
翼に次ぐNo.2という地位を収め、ファンからの人気も高い男。
そして本編ではやはり翼や森崎のライバルとしてキャプテン候補として対立。
原作のワイルドさを更にゆがめたかのような性格の悪さと粗野さ、付け加えて悪知恵の働く頭脳を持ち。
全日本のキャプテン候補の中では選手たちの中で森崎と共に好き嫌いが激しく別れる男となっている。
そんな彼は、本来、この世界には存在をしない。
この世界にやってくる際、板野が難易度『むずかしい』を選択した為に森崎、翼、日向の存在は抹消され、
板野は彼らがいない全日本でこの先を戦っていくと提示されたのだ。
当然ながら板野はそのことを覚えていたし、森末に至ってはその設定を自らが行っているのである。
故に、日向はここにはいてはいけない筈――なのだが、実際にいる。
驚いた板野と森末はしばらく声を発する事も出来ないまま、そのまま日向と対峙をしていたのだが――。
いち早く我に返った板野は、改めて日向の姿を見回すと何かがおかしい事に気づく。
板野「(な、なんだこの格好? まるっきり浮浪者みたいじゃないか……)」
そう、日向の今の姿は正しく浮浪者のようなものであった。
元から浅黒かった肌は垢に塗れ、髪は油で嫌なツヤが出ている。
着ている衣服もところどころ破け、或いはほつれており……。
本編のような成金どころか、原作の貧乏状態でもここまで酷くはないだろうという有様であり。
そして、次に板野が気づいたのは日向が先ほどから何も喋らず、虚ろに宙に視線を彷徨わせている事である。
まるで無気力――いや、魂そのものが抜けてしまっているかのようなその姿に、板野は当然ながら戸惑う。
彼のよく知る日向は、誰よりも血気に逸り闘志に溢れる男なのだから。
板野「(一体なんなんだこの状況? ど、どうするんだ!?
さっきから色んな事があって正直混乱し通しだけど……こ、ここは……)」
116 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 01:50:37 ID:???
A.「くらえ! マグナムパンチ!!」 主人公らしく敵役っぽい日向を殴る
B.「くらえ! マグナムキック!!」 主人公らしく敵役っぽい日向を蹴る
C.「よくわからないけど、近くにいたらよくなさそうだ!」 森末を連れて逃げる
D.「森末、様子が変だよ。 まるで日向の抜け殻みたいだ」 このまま森末と共に観察を続ける
E.「森末、後は任せた!」 気になるけど怖いので後は森末に任せる
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
※「覚醒pt」の名称が「主人公pt」に変更されました。
本日はここで区切らせていただきます。それでは。
117 :
森崎名無しさん
:2014/03/07(金) 01:52:59 ID:uS2E5+IY
D
118 :
森崎名無しさん
:2014/03/07(金) 01:55:58 ID:ezM71Nok
D
119 :
森崎名無しさん
:2014/03/07(金) 18:37:52 ID:???
何者かの介入、謎の日向、世界がいつの間にかホラーに変わった板野君の心境やいかに
120 :
森崎名無しさん
:2014/03/07(金) 19:38:24 ID:???
キャプテン小池に主人公取られてしまったか
121 :
森崎名無しさん
:2014/03/07(金) 20:41:15 ID:???
おのれディケ
森末、この世界も破壊されてしまった!
122 :
森末(仮)
:2014/03/07(金) 23:59:25 ID:???
>D.「森末、様子が変だよ。 まるで日向の抜け殻みたいだ」 このまま森末と共に観察を続ける
========================================================================================
主人公らしく敵役(っぽいの)を倒そうかと一瞬悩んだ板野であったが、
やはり様子がおかしい日向に対し危害を即座に加えるのは良心の呵責に耐えられない。
何よりもあからさまに無防備な板野に対し、今も日向は何もしてこないばかりか、
相変わらず心ここに非ずといった様子で茫然とその場に立ち尽くしているのみだ。
森末「た、確かに……なんかこう、気が抜けちゃってる感じはするね」
板野「……おーい、日向ー。 聞こえるー?」
おっかなびっくりといった様子で近づき、日向の目の前で手を振ってみるがやはり反応はない。
一体これはどういう事なのだろうかと板野と森末は首を捻って考えるも、
そもそも森末としてはこの場に日向がいる事自体が異常事態。
その日向が存在し、茫然としている理由などわかる筈がないのだ。
ただ、どうして日向がこの場にいるのか――それだけは、ある程度推察が出来る。
森末「やっぱり……誰か他の者が、この世界に関与をしているのかもしれない」
板野「他の者? え、だって管理者は森末なんでしょ? 関与なんて出来ないじゃないか」
森末「その筈なんだけどね……僕以上の権限を持つ者なんて、この世界には存在しない筈だから。
でも、実際に他の者の影響と見受けられる事象は他に存在してるんだ」
板野「……うーん」
森末「(何より、日向がこんな風になってる理由がわからない。
存在するとしても、いつものような……というと変かもしれないけど、少なくともこんな魂の抜け殻みたいな形になる筈はない。
一体どういう事なんだろう?)」
板野「それで、どうするのこの日向? ……本当に、何もしないんだけど」
森末「……ここで、この場面で彼が出るという事は……誰かが僕たちと日向を会合させようとしたという事だ。
それにはきっと、意味がある。 ……罠だとしても」
板野「でも、何も言わないんならどうしようもないよ?」
森末「ああ、だから……日向は、僕たちが一旦保護する事としよう」
123 :
森末(仮)
:2014/03/08(土) 00:00:50 ID:???
様子を見続けても、一向に変化がない日向。
しかしこの出会いに何か意味があると結論付けた森末は、日向がもの言えるようになるまで……。
再び意識を取り戻すまで、自分たちで保護をしようとする。
板野「そ、それって日向と同じ家に住むって事だよね……?」
森末「まあ、そうなるね。 君はすぐにJrユース編に移って家から出ていくだろうけど」
板野「だとしても……大丈夫なのかなぁ?」
森末「多分大丈夫……だと思いたい」
今はこちらに危害を加える様子はないものの、日向の性格や乱暴さなどは誰よりもよく知っている板野達。
もしも下手な事態になってしまっては取り返しのつかない事になってしまうのでは……。
と、思わず嫌な想像をしてしまい身震いをするものの、
それでも背に腹は変えられぬとして自宅にて保護をする事となった。
板野「まあ、わかったよ……。 でも、どうやって連れて帰るの?
ここ埼玉で、俺達が住んでるの北海道だよ? そんなので日向飛行機乗れるの?」
森末「移動に関しての権限は君に行使するものとは違うから、普通に使えるよ。
だから、何も心配はいらない」
板野「そっか、よかった……」
森末「君は残って、明日の決勝戦を観戦するんだろう? もう戻って寝るといい。
明日の決勝戦の結果を見届ける事……それもこの先には必要な事柄の一つだからね」
板野「う、うん、わかった」
その後、森末は日向の肩によじ登ると板野が宿舎に戻ったのを確認してから北海道へと帰り着いた。
どのような方法を使ったかについては、描写は省かせていただく。
そして森末と別れ、宿舎に帰りついた板野は松山と二、三、言葉を交わすと明日に備えて早めに寝るのであった。
※日向小次郎と出会いました。
124 :
森末(仮)
:2014/03/08(土) 00:02:04 ID:???
〜 中学サッカー大会決勝戦当日 会場 〜
そして日は開け、決勝戦がやってきた。
王者・南葛中学対強豪・東邦学園。
この3年間、一度として変わることのなかった決勝戦のカードはもはやこの大会の風物詩となっており、
観客たちは南葛中学、前人未到のV3を見に――或いは今年こそは東邦学園が南葛を打ち破る姿を見に、と来客。
会場は中学サッカーの試合とは思えない程に試合前から熱狂し、大混雑をしてしまう。
カン カン カン カン
松山「うひェ〜っ、凄い混みようだな。 これじゃ座る所が無いぜ」
板野「(うひェ〜、ってどこから声出してるんだよ松山……)うん、もうちょっと早く来ればよかったね」
昨日は観戦に備えて早めに就寝をしたものの、引率する者がおらず道に少々迷ってしまった為か板野達は大遅刻。
会場に来た時には既に殆どの席が埋まっており、どうしたものかと右往左往するのだが……。
三杉「松山、板野! よければここに座らないかい?」
松山「あっ、三杉!」
板野「2つ分席が空いてるみたいだね……お邪魔させてもらおうよ」
松山「そうだな」
その時松山達にかけられたのは、会場の上段にある席に座していた三杉である。
彼の隣には以前板野があった時にはいなかったガールフレンド――青葉弥生がおり、
一瞬2人の邪魔をしてしまうのではないかと板野は躊躇しそうになるが、
三杉自身での誘いである事、何よりこれから1時間を立ちっぱなしで観戦するのは疲れすぎると考え、
三杉の好意に甘えさせてもらう。
125 :
森末(仮)
:2014/03/08(土) 00:03:44 ID:???
松山「オス」
板野「おはよう」
三杉「おはよう。 昨日は惜しかったね……」
松山「ああ……でも、悔いの残らない試合だったからな。 ある程度は満足してるよ」
三杉達の隣の席に座り、まず三杉が振った話題は昨日の試合についてだった。
一昨日の夜に三杉と共に作戦を決め、目立った選手は板野と松山以外特に存在しないふらのは、
エリートスポーツ校である東邦学園に対し、ほぼ五分に試合を進めた。
最終的にはPK戦までもつれ込み、三杉の言うように惜しかったと言える試合だっただろう。
その三杉の言葉に対し、松山は生真面目な顔を作りながら悔いの残らない試合だったと返答をするのだが……。
板野「(どうしよう、何か俺も口を挟もうかな……)」
A.「俺はやっぱり悔しかったよ。 今でも思い出したら泣いちゃいそうだし」 悔しさを露にする
B.「本当に悔しくなかった? 松山……昨日は殆どDFだったじゃないか」 松山の本心を聞こうとする
C.「昨日の試合、三杉から見てどうだった?」 三杉の評価を聞いてみよう
D.「それより三杉、そっちの女の子は誰なの?」 弥生を紹介させよう
E.その他 板野くんに言わせたい事を書いてください
先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
>>119
ちょろっと裏の話を進めさせてもらいました。
>>120
先取点を上げたりなど、小池もかなり活躍してしまいましたので代表入りは逃れられないでしょうねぇ。どうしてこうなった。
>>121
あっ、矢車さんが登場したのってそういう(察し)
126 :
森崎名無しさん
:2014/03/08(土) 00:05:27 ID:X/0Xr54Q
C
127 :
森崎名無しさん
:2014/03/08(土) 00:05:47 ID:noHj1XuU
A
128 :
森崎名無しさん
:2014/03/08(土) 00:07:04 ID:yj5C5J1g
A
129 :
森末(仮)
:2014/03/08(土) 01:11:58 ID:???
>A.「俺はやっぱり悔しかったよ。 今でも思い出したら泣いちゃいそうだし」 悔しさを露にする
===========================================================================================
松山「板野……」
弥生「(泣いちゃいそうって……まあ確かに、幼い顔立ちしてるもんねぇ)」
松山とは対極的に、板野は自らが感じた悔しさを隠そうとはしなかった。
確かに惜しかった、後一歩で勝てていた試合。
だが、結局の所は敗北――自分たちふらの中学は、東邦学園に負けてしまったのである。
その事実は試合結果がどうであれ覆せるものではなく、例え若島津から1点を奪えたといえどその悔しさは拭えない。
悔いはないとは言ったものの、板野の気持ちもまたわかる松山は優しく声をかけ。
一方で弥生は軽く引くような心境で板野の様子を見る。
三杉「(ふむ……ストライカーの気質としては、悔しがる……つまり勝ちたいという執念が強いのはプラスだろうか。
あまりにそれが強すぎると、我が強くなりすぎてチームの事を考えぬ選手になってしまうけれど……。
特にチームワークに優れるふらのに所属をし、松山からも信頼が厚いように思える彼ならその心配はないか?)」
板野「うぅぅ……」
松山「い、板野……泣くなよ」
板野「ふぐぅっ……」
三杉「(……まあ、実際に泣いてしまうというのは、色々問題があるが)」
こうして相変わらず、三杉が板野の事を評価に難しい選手だと考えている頃。
ロッカールームでは両チームの選手たちがこの決勝戦に向けて最後のミーティングを行っていた。
130 :
森末(仮)
:2014/03/08(土) 01:13:06 ID:???
〜 南葛中学 ロッカールーム 〜
古尾谷「ここまで来たらもう細かい事は言わん。
相手は東邦学園……昨日は粘りに定評のあるふらのを相手に接戦の末に勝利した、間違いない強敵だ。
でもいつも通り、お前たちは自分たちのサッカーを。 南葛のサッカーを見せてくれればいい。
さァ、今日も全力でいこう!」
南葛メンバー「「「はい!!!」」」
井沢「(監督……特に戦術なんかに関しては口出してこないんだよなぁ)」
滝「(その分思うようにやれるってのはありがたいけど、やっぱ不安はあるぜ)」
南葛中学のロッカールームでは、監督である古尾谷が最後の話をしていた。
特にこの試合での戦い方などを解くでもなく、あくまでも根性論――精神論を繰り広げる監督に、
井沢達は内心ため息を吐くのだが……これもいつもの南葛のミーティングでの光景である。
詳しい戦術などは全てスタメンたちの間で決められており、監督の話が終わると同時にキャプテンである井沢は前に出ると、
ホワイトボードを使って今日の試合の作戦について話し始める。
井沢「いいか皆、昨日も話したように今年の東邦は一味もふた味も違う」
長野「沢田の存在……そして、小池の成長か。 去年までの東邦の弱点が一気に強化されたからなぁ」
岩見「だが俺達だってそう簡単にはやられん。 今年に入って出てきた戦力なら、ウチにもいるんだからな」
山森「が、頑張ります!」
井沢「そうだ、俺達だって負けてない。
王者・南葛の強さって奴を見せつけてやるんだ! その為にもだな……」
古尾谷「(頑張ってくれよ、みんな!)」
今大会、最初で最後の強敵を前に作戦を詰めていく選手たち。
その後ろ姿を、監督である古尾谷は突っ立って眺めているのだった。
131 :
森末(仮)
:2014/03/08(土) 01:14:06 ID:???
〜 東邦学園 ロッカールーム 〜
北詰「よし、みんなきけ。
今日の相手は南葛……昨日戦ったふらのもそうだが、間違いのない強敵だ。 それはお前たちが誰よりも知っているだろう。
しかし相手の選手、一人一人のデータは既にお前たちの頭の中に入っている筈だ。
とにかく自信を持って行け、今のお前たちの実力なら間違いなく勝てる!
今年こそ打倒・南葛を果たし、東邦学園に優勝旗を持ちかえるのだ!」
東邦メンバー「「「はい!!!」」」
そして対する東邦学園のロッカールームでは、監督である北詰がいつものように指揮を執り作戦を指示していた。
サッカーエリート校として名を馳せる東邦学園は公立校である南葛のように監督が適当なものが座る筈がなく、
厳格かつサッカー指導者としての経験が豊富な北詰がその任にあたっていた。
やや型におしはめ過ぎる所はあるが彼の指揮には東邦学園の選手たちも納得をしており、
彼らは息を呑みながら今日の試合の作戦を頭に叩き込んでゆく。
北詰「では改めて、最後の確認として今日の作戦を説明する。
いいか、まずはだな……」
反町「(昨日の試合はいいところがなかった……今日の試合は絶対に点を決める!
若島津がいれば、点さえ決める事が出来れば勝てるんだ!)」
沢田「(今までの東邦の弱点と言われていた中盤を支配できるかがこの試合の鍵だ。 僕と小池さんで……)」
小池「(ふっふっふ、負傷から回復をしたこのスーパー小池にもはや敵はない。 あの真紅の優勝旗を手に入れるのはこの俺だ)」
若島津「(来生も滝も……それとあのノッポも板野に比べれば微塵も恐怖は感じん。 この試合、俺達が勝つ!)」
選手たちは密かに闘志を燃やしつつ、
こうして東邦学園のミーティングは過ぎて行った。
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0ch BBS 2007-01-24