キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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レス数が950を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。
【伝説の】Another-CU_9【継承者】

1 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/22(火) 12:47:04 ID:PG0gsAI6




この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、この物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語は キャプテン森崎のアナザーストーリーであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描くストーリーです。


恋愛は二の次に、サッカーに命を削って頑張る彼等を応援してあげて下さい。




25 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/22(火) 13:16:35 ID:???

三杉「まだだっ、ミハエル!」
ミハエル「分かってますよ!」

アルゴス「へっ、オレの方が先だ!」 ダッ

 ミュラーがボールを返した方向は真正面ではなく右のサイド側だった。
 ディフェンスがほぼ破壊され、その上ディエゴとラーソンが手広くフォロー出来る中央を避け、
サイドへとボールの舵を切った結果である。

ミュラー(ケホッ… アルゴスはこの試合で一度もシュートを撃ってない。
      ここはヤツにミドルシュートがないと賭けた。)

ミハエル(チェックには間に合う位置…
      けれど、ワンタッチでミドルを撃たれるとすれば止める術がありません。)

 ヴィオラ選手は最善を尽くしていたが、それでも藁をも掴む瀬戸際だった。
 先にボールに触るのはアルゴスであり、彼の行動が最大のファクターとなるのは否定できない。
アルゴス「…………」

スペルマン(撃つか…) ドクン
ミハエル(撃たざりか…) ドクン

 アルゴスは――

26 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/22(火) 13:17:37 ID:???

 ダァッ!!

 ――撃たず。
 彼はワンタッチ、ツータッチとゴールへの接近を選択したようだ。
 これによりヴィオラ選手の拳にグッと力が込められる。

三杉(ゴールへ少しでも近づいてから撃つ意図か、1on1を狙っているかの二通り…
    だが、いずれにしても対応は同じ。 スペルマン、ミハエル。)

スペルマン(うん、ボクはゴールとの間に正面から割って入る!)  
ミハエル(厳しい、ですが直接撃たれるよりはマシ…やるしかない。)

 最終的な手段は確定的でないが、アルゴスが自ら決める意志はハッキリとした。
 中央で唯一緊急に動けるスペルマンはゴールまでの道筋を切りに入り、 そしてもう一人、
アルゴスと同サイドにいたミハエルは徐々に接近しながらインターセプトの機会を窺っていた。

 1-0でリード、戦術的には恐らく五分…
 だが後半30分弱を残し、ヴィオラは数多くの負傷者を抱えていた。
 ここを守れるかが試合の大きな山となる事は疑いない。

27 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/22(火) 13:18:39 ID:???

先着2名様(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★アルゴス ドリブル(! card)69+(! dice + ! dice)=★
 ★スペルマン タックル(! card)69 +(! dice + ! dice)+(軽傷-1)=
   ミハエル タックル(! card)69 +(! dice + ! dice)+(怪我への恐怖-1)=★
と(!とcardの間のスペースを抜いて)書き込んで下さい。

【攻撃Max】−【守備Max】
≧2 → アルゴスがドリブル突破!
=1〜-1 → 左から順に(リネカー_ダイレクト、ディエゴ_フォロー、オジオ_クリア)
≦-2 → ヴィオラボールに。

【基本ルール以外の補正・補足・備考】
 アルゴス:ダイヤ〜ハート[強威のインドラ(+3吹飛1) 人数補正無効]
 スペルマン:クラブ[バイオレントチャージ(+4吹飛3、敵もクラブで自動反則)]
 ミハエル:ダイヤ〜ハート[ローズスティール(+2)]

28 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 13:25:57 ID:???
 ★アルゴス ドリブル( クラブ8 )69+( 43 )=★
新スレ乙です。

29 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 13:26:45 ID:???
★スペルマン タックル( クラブJ )69 +( 21 )+(軽傷-1)=
   ミハエル タックル( ハート5 )69 +( 26 )+(怪我への恐怖-1)=★

30 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 13:33:45 ID:???
あ、やってもーたのか

31 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 13:35:58 ID:???
負傷者が増えて荒れた試合になってきたな

32 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 13:38:09 ID:???
スペルマンは試合後特訓ですわ

33 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 13:44:00 ID:???
スペルマンの顔がぐにゃあ〜ってなっていく…

34 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 13:49:19 ID:???
しかしアルゴスはこの試合かなり活躍してるな

35 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 13:50:14 ID:???
スペルマンはこれでキャラが立ってきたとも言えるかw

36 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 13:51:11 ID:???
いかん、このままでは地獄兄弟のDF不足が解決してしまう

37 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 14:12:54 ID:???
怪我人連発でPKで同点の危機
まだリードだけど負けパターン入ってるなあ

38 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 14:39:34 ID:???
なにかが足りないと思ってたら隣の人がいなかったのか…

39 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 15:11:34 ID:???
893ディフェンス(ただし被反則は自分)

40 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 15:15:12 ID:???
アルゴス人数補正無効の技まで持ってるんか、器用すぎるわ

41 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/22(火) 17:58:54 ID:???

 アルゴス ドリブル( クラブ8 )69+( 4 + 3 )=76 ※負傷
 スペルマン タックル( クラブJ )69 +( 2 + 1 )+(バイオレントチャージ+4)+(軽傷-1)=75 ※反則
 ミハエル タックル( ハート5 )69 +( 2 + 6 )+(ローズスティール+2)+(怪我への恐怖-1)=78

【攻撃Max】−【守備Max】 ≦-2 → ヴィオラボール。 だが…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

アルゴス「たかだか2人、ハッキリ言って関係ねえ!」 ダッ

 守備を全く意に介さずに突撃の構えを見せるアルゴス。
 この押せ押せの流れその物のようなドリブルだった。

 恵まれた体躯の力を引き出したそれは確実に脅威ではあった。
 しかし視点を変えれば、技術を無視した隙のあるドリブルという事になる。

スペルマン(ダメだダメだ、こいつはヤバい…!)
ミハエル(大丈夫、隙は明白です… 恐れるな、ミハエル・ドノヴァン!)

 止めに走っていた両者は対照的という言葉そのままだった。
 ミハエルは怪我を恐れながらも、恐怖を抑え込んで守り切る成算を得た。
 一方スペルマンは自らの刃が届かない事を直感し、絶望に呑まれてしまった。

42 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/22(火) 17:59:56 ID:???

 ダダッ ダッ!

スペルマン「ただ抜かれるくらいなら…」 グイ

アルゴス「むぅっ…!」

 スペルマンはアルゴスに並走し、彼のユニフォームの裾を掴んだ。
 そして腕力に任せて引っ張りながらショルダーチャージを繰り出した。

 ドガガァッ!!! ザシュッ!

三杉(!!)
ディエゴ(ニヤリ)

 アルゴスがボールを離して転倒し、スペルマンも縺れてのしかかる。
 同時にミハエルがボールをスライディングで掠め取ってみせた。
 もし素人目で言ってみれば、見事な連携で止めたように見えたかも知れない。

 ピイィィィィィィィッ!!!!

 だがここは当然笛が鳴る。
 スペルマンの反則が明文化されたのである。

43 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/22(火) 18:02:53 ID:???

先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★反則位置→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 PAギリギリ外
《ハート〜クラブ》 PA内
《JOKER》 スペルマン(今のは失敗… もっと上手くやれたよな)

44 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 18:03:04 ID:???
 ★反則位置→ ハート9

45 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 18:04:52 ID:???
イエロー?

46 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 18:24:12 ID:???
しかしミハエル自体の調子はいいのが本当に続いてるなあ

47 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/22(火) 18:38:03 ID:???
皆さんコメントありがとうございます。
今日も短いですがこれで終わります。

スペルマンくんやってしまいましたが、全ては結果論ですからね。
1対1までいけばゴールほぼ確定ですし、イエロー貰ってでも止めにいくのはある意味正解とも言えます。
PAに足がかかってなければ…というのが惜しいところです。
またバルサの次がライバル戦ですから気を強く持ってほしいです。

ミハエルは完全にこの試合のキープレイヤーとなりました。
この試合のおかげで怪我の後遺症や恐怖のイベントを乗り越える時の絵がスレ主にも見えました。
うちのスレで誰よりも苦しみ苦悩するキャラですが、最後には幸せになって欲しいものです。

48 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 18:53:16 ID:???
おっつでしぃたー
前スレの試合中に乾汁のまそうとするところでワロタw

49 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 19:52:22 ID:???
乙でした。
それでもディエゴなら…きっと枠外にしてくれる!

50 :森崎名無しさん:2014/04/22(火) 20:47:49 ID:???
ディエゴが撃つとしてもパラレルでゼロシステムの補正が-5になってたから
シュート値71+1とセーブ値71-5だからちょっと防ぐのは無理か…

51 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/23(水) 11:55:44 ID:???

《ハート》 PA内
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

スペルマン「PK…」

 自らの位置を把握したスペルマンは、その代償の名を茫然と呟いた。
 恐らく彼の(希望的な)予定ではPAの外で留めるつもりだったのだろう。
 その予定を狂わせたアルゴスの推進力の勝利と言える。

 ザッ…

 事実を淡々と頭に巡らせていたスペルマンの前に主審が立った。
 その右手に黄色いカードが握られている事はすぐに分かった。

スペルマン「クッ…」

 PKを献上し、更にイエローカード… 代償は更に重くなった。



 ざわざわ ざわざわ

 PKを与えた、PK得たという事実に対する感情行動を示す者は当然居た。
 しかしそれ以外のざわめきの声も大きかった。

52 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/23(水) 11:57:23 ID:???

ラーソン「アルゴス、平気っすか!?」
アルゴス「たいしたことないっての! っつ…」

オワイラン「しっかり、レントゥルス!!」
レントゥルス「ヴェェェェ…」

 クァールのパワーシュートとスペルマンの反則チャージ。
 この一連の流れで負傷者が二人も出てしまったのだ。
 この事態に主審も足を止めざるを得ない。

主審「…ふむ、少し時計を止めるしかなかろうな。」

 PKということで試合が大きく途切れたのが幸いした。
 審判はインジュリータイムとして時計を止め、両選手に治療の時間を与えた。
 もし負傷者が一方だけなら、この時間は取られなかったかも知れない。
 そう考えれば、再び10人vs11人を強いられる事を避けられたのはヴィオラにとって大きいとも言える。

53 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/23(水) 11:58:24 ID:???

三杉(2人の治療が完了したら、PKからで試合再開か。)


☆何かしますか

A 戦術変更(作戦、フォーメーションで更に分岐)
B 味方の誰かに戦術指示(人物、内容を記述)
C 味方の誰かに話しかける(人物、内容を記述)
D PKとイエローを貰ったスペルマンを咎める。
E PKとイエローを貰ったスペルマンを励ます。
F 何もせず体力回復に努める。(単位時間当たりのガッツ回復1.1倍)

2票決です、メル欄は空白で。

54 :森崎名無しさん:2014/04/23(水) 11:59:59 ID:MR1Vc9C2
E

55 :森崎名無しさん:2014/04/23(水) 12:02:30 ID:jQCcX4/A


56 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/24(木) 19:03:41 ID:???

> E PKとイエローを貰ったスペルマンを励ます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「スペルマン。」

スペルマン「あ…」

 三杉は今の事態を引き起こした当事者に声をかけた。
 スペルマンは当たり前だが気まずそうに目を伏せる。

 しかしこの事態は結果として起こった物である。
 そこに至るまでの彼の判断が間違っていたとは三杉には思えなかった。

三杉「(結果論でいたずらに叱責するのはリーダーとしてすべきじゃない。)
     スペルマン、さっきのプレーは意図的に見えたが… そうなんだね?」

スペルマン「うん… すまない。」

三杉「ラムカーネとの1on1を許したらゴール献上はほぼ確実、
     それならばファウルしてでも止めたい… そんな風に考えたんじゃないか?」

 三杉の言葉にスペルマンは顔を上げた。

スペルマン「そのつもりだったんだけど… ダメだった、もっと最悪にしてしまったよ。」

57 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/24(木) 19:06:11 ID:???

三杉「なるほどね。」

 あのラフプレーは激情によるものではなく、冷静な判断で行われた物…
 結果としてはこうなってしまったが、スペルマンの意図は間違っていなかった。

三杉「でもその筋道は正しい。 意図のあるラフプレーはサッカーの重要な要素だ。
    …である以上、この結果でキミを責めていいのはキミだけだ。
    それにイザと言う時のラフプレーをキミに勧めたのは僕自身だったしね。」

スペルマン「ああ…… そう言えばそうだったかも。」

 強張っていたスペルマンの表情が少しだけ緩む。
 だがしかし…

スペルマン「でもこれはボクのミス、責任だよ。 そこはハッキリと動かない。
        そしてこのPKで同点にされたら、ボクには直接責任を取る方法がない。」

 彼の言葉は『責任の所在は自分に』という点において明確不動であった。
 その意識の持ちようは三杉にとって意外なほどの高いプライドを感じさせた。

三杉(公私共に特段関わりを持ってこなかったが… こんなスペルマンは初めてだ。
    あまり熱のないタイプだと思っていたが、もしや表に出してなかっただけか?)

58 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/24(木) 19:07:19 ID:???

先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★ここで何かの判定がありまーす→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 三杉の中に『もしや』という直感が生まれた。
《ハート〜クラブ》 終了、三杉の激励はスペルマンに伝わった。
《JOKER》 ???

59 :森崎名無しさん:2014/04/24(木) 19:07:55 ID:???
★ここで何かの判定がありまーす→ ダイヤ6

60 :森崎名無しさん:2014/04/24(木) 19:08:30 ID:???
次の主役会に向けての準備が着々と

61 :森崎名無しさん:2014/04/24(木) 19:50:29 ID:???
来たね

62 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/24(木) 19:57:08 ID:???

> 《ダイヤ》 三杉の中に『もしや』という直感が生まれた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 スペルマンは意外なほどにプライドが高い… いや、誇り高いと言うべきか。
 そう感じさせたこと以外に、彼の言葉は三杉に一つの仮説を与えた。
 それがどうと言う事でもないが、気になった事は確認したいのが三杉という人間である。

三杉「なあスペルマン、こんな時に何だがちょっと聞いてもいいかい?」

スペルマン「えっ…?」

三杉「確かキミはフィオに来る前はチンピラみたいな事をしていて、
    それ以前には元々サッカーチームに入っていたと言っていたよね?」

スペルマン「ああ… 言ったね、確かに。」

三杉「それよりもっと前なのかどうなのか分からないけれど、
    キミはもしかして何か個人競技のプレイヤーだったんじゃないか?」

スペルマン「……!」

 息を呑む音がハッキリ耳に残った。
 その目は見開かれており、またも彼は三杉にとって初めて見る表情を顕わにした。

63 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/24(木) 19:58:20 ID:???

三杉(この様子の限りだとYes以外の何物でもないな。)

 …思い返してみれば、違和感の芽はずっと存在していたのだ。

 『チンピラをやっていた時にジョアンコーチに拾われた。』
 『チンピラに堕ちる以前のチームは怪我で解雇された。』

 以前に本人から聞いたスペルマンの過去である。
 このような人物をあのジョアン・ウェンガーがチームに招き入れるだろうか?

《CASE1》
 ブンナーク:元ムエタイ選手であったがCFWやSWとしての才気に溢れていた。
 ミュラー:元アメフト選手であったが、守備に対するスピリッツと発想が素晴らしかった。

《CASE2》
 中山:選手生命が危ぶまれる怪我を負ったサッカー選手、2年間で過去を超える選手に成長。
 三杉:心臓病持ちのサッカー選手、手術&リハビリ+2年間で過去を超える選手に成長。

《CASE3》
 オジオ:目立たないサッカー選手、しかし特別な才能と勤勉さを秘めていた。
 レントゥルス:目立たないサッカー選手、特別な才能と勤勉さを秘めていた。 

《CASE4》
 ラムカーネ:今もって謎であるが、異常な身体能力を有していた。

64 :森崎名無しさん:2014/04/24(木) 19:59:44 ID:???
チームの皆は性格は違えど、高貴なる物を持っているんだね
スペルマンはサッカーやる前は何やってたんだろ?技や足の筋肉からして船乗りっぽいと思ったんだが

65 :森崎名無しさん:2014/04/24(木) 20:02:20 ID:???
ロシアといえばプルシェンコでスケートが思い浮かぶ

66 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/24(木) 20:04:03 ID:???

 ジョアンが自らの意思でフィオレンティーナに集めた選手はこのような形に分類できた。
 札付き、爆弾持ち、特異的な才能の未開… 数々の理由はあるが、上手く導ければ一流に
成れる可能性が十分ある若い芽。
 三杉はそういう選手達が(理由はさておき)集められたのだと思っていた。

三杉(だがスペルマンがこれらのCASEのどれに当たるのか、考えてみれば分からない。
    恵まれた体躯を持っているのはCASE4を思わせるが、怪我によって一度
    サッカーから追われたというのはCASE2に当たる…。
    だがそういうCASEで期待されていたとすれば、この2年間で十分に熟す筈だ。
    ジョアンコーチがその点で間違えるとは思えない。)

 …となれば、CASE1かCASE3である。
 何か特異的な才気を秘めており、その開花を促すべき選手。
 過去の経験に由来するのか、それとも個人の資質かの違いはあるが、根本は同じである。

三杉(スペルマンはジョアンコーチにとってCASE1だったんだ…)

 そういう意味で、スペルマンが何故フィオレンティーナに呼ばれたのか。
 ジョアンがスペルマンの何に期待してチームに誘ったのか。
 それが三杉にはずっと判らず、アドバイスも的確に出来た気がしてこなかった。
 だが今、ようやくジョアンの見出した何かに近づいたのだった。

67 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/24(木) 20:05:03 ID:???
本日はここまでです。選択まで進みませんでした、すみません。

68 :森崎名無しさん:2014/04/24(木) 20:05:45 ID:???
乙でぃしたー

69 :森崎名無しさん:2014/04/24(木) 20:06:24 ID:???
乙でした

70 :森崎名無しさん:2014/04/24(木) 22:47:08 ID:???
スペルマンは体幹が良いみたいな描写があったから、スケートか体操かなーと思ってた
大穴でサンボ?

71 :森崎名無しさん:2014/04/24(木) 22:49:54 ID:???
フィギュアのペアとかだったらパートナーネタも入ってドラマチックになるな

72 :森崎名無しさん:2014/04/24(木) 22:50:31 ID:???
ピャタコーフの技がニジンスキーに捧ぐだからスケートかな?
くるみ割り人形もありそう

73 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/25(金) 20:14:36 ID:???

スペルマン「何故そんな事を思ったんだい?」

 スペルマンは『Yes』の替わりにそう質問を投げた。

 彼は彼なりだがこのキャプテンの事を観察してきたし、ある程度は人物を知ったつもりだ。
 数々の思考の中から、筋道の正着を見つけ出した事は想像がつく。
 であるならば否定する事に意味はない。
 …ならば、何故そういう結論に至ったかくらいは知りたい。

 そう思っての行動だった。

三杉「キミがミスに対する思いを呟いた時にね、唐突に解が閃いたのさ。」

スペルマン(ミスに対する姿勢だって…?)

 ミスの所在を厳格にすること、責任について言い訳をしない事だろうか?
 しかしそんなのは決め手にならない。
 一流のプレイヤーにとって『それ』はすべからく当然であり常識である。
 そこにサッカーという団体競技と個人競技に差があるとは思えない。

 スペルマンは内心で首を傾げた。
 もしや自分の思い違いで、三杉には何ら確信がなかったのかとも思った。
 しかし三杉の続く説明でスペルマンは納得を余儀なくされた。

74 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/25(金) 20:15:40 ID:???

三杉「キミは『PKで同点にされたら、ボクには直接責任を取る方法がない。』と言った。
    確かにキミでは奪われたゴールに対し、ゴールで返す事は出来ないだろうね。
    何故ならばキミはCBだし、たとえセットプレーでもゴールを割る術がないと思う。」

スペルマン(………)

三杉「だがそれはサッカー選手が思い浮かべる責任の取り方では有り得ない。
    たとえばシュートを止められたら次で決める、パスをカットされたら次は通す…
    そして『ゴールを奪われたら二度と奪わせない』と考えるのがサッカー選手だ。
    DFはゴールを守る『仕事』にプライドを持ち、そこでの借りは守備で返す物だろ?」

スペルマン(なるほど。)

三杉「でもキミは失点という『結果』に対し、ゴールという形で返せない事を悔しがっている。
    それは団体競技をやっている選手の考え方じゃない。
    テニスみたいな個人競技をやっている選手の考え方だ。」

スペルマン「その通りだね。 ボクも迂闊な事を言ったものだ。」

 三杉の言葉は正しく、スペルマンも思わず頷くしかなかった。
 自らのミスを許せない感情の昂ぶりがそれ(本音)を言わせてしまったのだろう。

スペルマン「それで… その仮説が事実だったとしてどうするんだい?
       全く意味もなくそんな話題を口にしたわけじゃないよね?」

三杉「もちろんだ」 ニヤ

75 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/25(金) 20:16:49 ID:???

ザッ―――

クァール「ゲッハッハ、覚悟は良いかよチビの兄ちゃん!」

ラムカーネ「………」

 PKキッカーはなんとクァールであった。
 ヴィオラ側はディエゴが蹴るものと思っていたため、これは当然予想外である。

三杉(もしこぼれた時は押し込むというつもりか…
    自分がゴールを決める事よりも、1点への詰めを重視というわけだな。)

ディエゴ(フッ、誰がゴールしようが1点だ。 公式戦ならともかく、非公式戦のゴール
      にたいして価値は無い。 そんな物よりも勝利だ、勝つ事だ。)

 ピッ!

 審判が笛を短く吹いた。
 クァールが緩く助走をつけ、ボールへと近づき
 そして――



76 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/25(金) 20:18:29 ID:???

先着3名様(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★クァールの方向 → ! dice (1,2→左、3,4→真中、5,6→右)
  ラムカーネの方向 → ! dice (1,2→左、3,4→真中、5,6→右)★
 ★クァール シュート(! card)70 +(! dice + ! dice)=★
 ★ラムカーネ セービング(! card)71 +(! dice + ! dice)+(ゼロシステム-5)=★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスで分岐します。

【攻撃】−【守備】
≧2 → クァールがゴールを決めた
=1〜-1→左から順に(ディエゴ_ねじ込み、ラーソンvs複数、ダラピッコラ_クリア)
≦-2→ ゴールを守った

【基本ルール以外の補正・補足・備考】
 方向が同じ→GKペナなし、真中vs左or右→GKペナ-5、方向が左右逆→GKセーブ不可
 シューター:クラブ数字奇数[ポスト]、クラブ数字偶数[枠外]
 GK:クラブ[セービング成功してもこぼれ球]

77 :森崎名無しさん:2014/04/25(金) 20:18:47 ID:???
★クァールの方向 → 6  (1,2→左、3,4→真中、5,6→右)
  ラムカーネの方向 → 1  (1,2→左、3,4→真中、5,6→右)★

78 :森崎名無しさん:2014/04/25(金) 20:21:25 ID:???
 ★クァール シュート( クラブK )70 +( 26 )=★

79 :森崎名無しさん:2014/04/25(金) 20:26:30 ID:???
★ラムカーネ セービング( スペード10 )71 +( 11 )+(ゼロシステム-5)=★

80 :森崎名無しさん:2014/04/25(金) 20:27:35 ID:???
ピンゾロ、いかにも既に燃え尽きてますって感じやん…

81 :森崎名無しさん:2014/04/25(金) 20:28:03 ID:???
だがポスト

82 :森崎名無しさん:2014/04/25(金) 20:30:23 ID:???
クラブ数字奇数っていうから、クラブの1、3、5、7、9だと思ってたけど
ひょっとして絵札も含まれます?

83 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/26(土) 01:00:15 ID:???
絵札は数字に含まれません。
これで同点となりました。

今回の条件ですとポスト・枠外率は10/53となり、ちょっと高かったかなと思いました。
次回からクラブ3倍数(4/53)でポスト、クラブ5倍数で枠外(2/53)にしようと思います。

84 :森崎名無しさん:2014/04/26(土) 01:09:53 ID:???
乙デース

85 :森崎名無しさん:2014/04/26(土) 12:19:49 ID:???
三杉のスペルマンへの推理、探偵レベルだじぇ

86 :森崎名無しさん:2014/04/26(土) 15:36:25 ID:???
怪我人続出でPK失点。やられたらやり返す、倍返しだ!
そして勝ったら土下座させたる

87 :森崎名無しさん:2014/04/26(土) 20:31:49 ID:???
厳しい展開ばかりだけど、得る物も多い。ミハエル本当にがんばってんの。
最初は割と自己中心的な性格だと思ってたけど、他人のためにここまでやれるとは。
キザだけど熱いソウルの持ち主だね。ここで何としても取り返したいね。

88 :森崎名無しさん:2014/04/26(土) 20:35:57 ID:???
マイナスの状態以上にイベントでなると途端に善戦するこのスレの不思議

89 :森崎名無しさん:2014/04/28(月) 00:55:11 ID:???
スペルマンの前のスポーツはダンスっぽいよね。
ミラン戦の時、ミハエルのダンスイベントでなぜか感情が増加しそうだったし。
個人的にはフィギアスケートじゃないかと予想してるんだが…

90 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/28(月) 17:46:41 ID:???

 クァールの方向 → 6 (右)
 ラムカーネの方向 → 1(左)
 クァール シュート( クラブK )70 +( 2 + 6 )=78
 ラムカーネ セービング( スペード10 )71 +( 1 + 1 )+(ゼロシステム-5)=68

【攻撃】−【守備】≧2 → クァールがゴールを決めた
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 バシュッ!  パサッ!

        ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!


クァール「ウオォォォォォォォッ!!!!」 バッ
ラムカーネ(任務失敗…… みじめな姿だ………)


        フロレンティア・ヴィオラ 1−1 バルセロナB 
===========================================
前半12分 三杉  ローズピルエット → ゴールバー → ねじ込み(ダイビングオーバー) (1得点)
後半18分 クァール PK (1得点)

91 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/28(月) 17:47:44 ID:???

 クァールの蹴ったボールは呆気なくゴール右隅へと突き刺さった。
 守っていたラムカーネの荷重は逆を向いていただけで、その場に留まったままだった。
 読みが外れて動く事も出来なかったのだと容易に分かった。
 威力十分なPKだったので、たとえ方向が当たってたとしても防げなかったかも知れない。

「ウィッシュ!」「よぉし、ナイスキックだクァール!!」「これで同点だ、逆転まで一気に行こう!」
「あー……」「PKは仕方ないよ、切り替えていこう。」「ああ、ここからもう一度引き離そう。」

 停滞していたスコアがようやく動き、両チームから感情の発露が沸き上がる。
 ビハインドから追い付いたバルサは当然イケイケ、流れのまま更に突き進む意志を示している。
 一方追い付かれたヴィオラは消沈を隠せないが、なんとか切り替えようと頭を上げる。


<VIPルーム>

 トゥイティー「ふぅぅーーーーーー…… ついに同点でちっ!!!」

 FIFAの監査員が深々と息を吐き、そのまま興奮を言葉にした。
 前半にバルサがリードを許してから、どちらが流れを掴むともなく続いた鍔迫り合い。
 ゴールシーンこそPKだったが、ゴールシーン直近ではバルサが一方的に押していたように見えた。

92 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/28(月) 17:49:15 ID:???

クライフ「ハーフタイムでのフォーメーション変更が功を奏したようだな。」

ファンベルグ「そうですね。 フロレンティア・ヴィオラも対応は早かったですが、そこまでの数手で流れは
         ほぼ定まっていたと言えます。 負傷者が相次いだ事も含めてですけれどね。」

メリー(でも今のプレーでバルサからも負傷者が出た… 人数差から生まれた優位はここまでね。
     ここから先は再び実力、底力を出し合う真っ向勝負になるわ。 …どう見るのかしら?)

 同点になった… それは良し、既に定まった結果である。
 問題はこの後の展開がどうなるかだ。
 テストマッチとは言え、バルサBにはリーガトップチームの体面があり、ここで手を弛める筈がない。
 一方ヴィオラは敗北する事で大きな可能性を失う… 彼らにとっては只のテストマッチではないのだ。

トゥイテイー(その辺りを踏まえて、このお二方はどう見ているんでちかねぇ?)

クライフ「負傷…か。 フフッ」

ファンベルグ「………」

クライフ「お前は笑えないのではないか?」

93 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/28(月) 17:50:26 ID:???

ファンベルグ「怪我が笑い話になるわけがありませんよ、観ている側であったとしても…」

トゥイーティ(…って、負傷ネタが続くのかよっ!でち。)

クライフ「そう考えるならばお前はバルセロナへ来るべきだ、すぐにでもな。」

トゥイーティ「ぶつぶつ… って、えぇーーーー!?」

クライフ「すまんが少し静かに頼む。 それとここでの話は他言無用だ。」

トゥイーティ「は、はい! すみませんでちっ!」

ファンベルグ「………」

クライフ「ここままだとお前の選手寿命はあと2年と言ったところだろう。
      だが今すぐ私のチームに来れば、更に3年はバロンドールを取れる。
      …そうなれば名実ともに私を超える選手となるだろう。」

ファンベルグ「まるで未来を見通すかのような断言… 相変わらずですね。
         けれど私の足首は十分回復していますよ、2年で引退は早すぎます。」

94 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/28(月) 17:55:07 ID:???

クライフ「お前の戦場がセリエAのゴール前でなければな。」

ファンベルグ「!」

クライフ「優秀なキミにはこれ以上の説明は不要だろう。 次のシーズンからバルセロナで戦え。
      そうすれば、引退までの期間、今度は指導者としてのノウハウを伝授する事も出来る。」

ファンベルグ「…その代わり、プレイヤーとしての私の後継者として『彼』を指導しろと?」

クライフ「ディエゴにはその器が十分にあると思うがな。
      …ま、返事は試合が終わってからで良い。」

ファンベルグ「………」

トゥイーティ(あわわ… 何だかすんごい話を聞いてしまったでち…)

メリー(ヨハン・クライフ… やはりこの男は未来を見知っているのかしら…?)

クライフ「………」

 VIPルームは再びの沈黙に包まれた。
 それをもたらした話題は、この試合その物よりも重大と言いかねなかった。

95 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/28(月) 17:56:13 ID:???
短いですが本日はこれだけで終わります。
雑談でファンバステンの話題があがってましたが、タイムリーだなと思いました。

96 :森崎名無しさん:2014/04/28(月) 18:09:25 ID:???
昔は選手が審判に守られてなかったと聞きますけど、そんなに酷かったんですかね?
やはりマスターアンパイアは現実世界に必要

97 :森崎名無しさん:2014/04/28(月) 19:06:03 ID:???
タイムリー乙

98 :森崎名無しさん:2014/04/28(月) 20:17:48 ID:???
ファンバステンが怪我で苦しんだのは悪質なラフプレイのせい
審判側で守らなければならなかった

マスターアンパイアが審判すれば大丈夫→マスターはフィオの試合によく顔を出す
→じゃあフィオに移籍しちゃえ→三杉が伝説のオーバーヘッド覚える話に繋がる

これが俺の迷推理だってばよ!w

99 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/30(水) 12:37:32 ID:???

<ベンチ・ヴィオラサイド>

アーバックル「We have been considered to be a tie score at last.」 

モニカ「先制してから追い付かれた分、心理的には不利よね…
     それに観る限り実力は互角でも、怪我人の数が多いし…」

 ベンチのスタッフはピッチ上の選手よりもこの状況を客観視していた。
 その上で厳しい… そう、ヴィオラが厳しい岐路に立たされている事も判っていた。

 1点リードという絶対的かつ心理的な優位性は失われ、心理的には逆に覆されたとも言える。
 試合の大詰めとなってくるここから先において、その不利はあまりに重く映って当然だ。

シーザー「ま、普通に考えたら敗色のが濃いだろうな。」

モニカ「…何か打つ手はないんでしょうか?」

シーザー「ないな。」

モニカ「そんな…」

100 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/30(水) 12:38:37 ID:???

 事もなげに言い放ったシーザーに対し、モニカは恨めしそうな目で問い質す。
 しかし控えは人数合わせ程度の人間がたった一人いるだけであり、負傷を加味しても今ピッチ
に立ってるメンバーを変える方がリスクなのは明らかだ。
 戦術的にもアドバイスできる事はなく、ベンチは声援と怪我の際の治療しか実質仕事がない。
 それが分かるだけに、モニカも焦燥で胸をかきむしられる思いとなった。

シーザー「まあそんな顔するな。 敗色っつっても『普通に考えたら』って言っただろ?」

モニカ「え…」

シーザー「スロースターターなとこがあんだよ、あいつらは。」

モニカ「スロースターター? そ…んな風には思えないですけれど…」

シーザー「そりゃあ、ヤツラ自身も既に100%絞り出して戦っているだろうしな。」

モニカ「???」

 シーザーの言葉はまるで禅問答のように難解に思えた。
 既に100%を尽くして戦っている選手たちにスロースターターも何もないのではないか、と。
 モニカは分からず沈黙し、視線をピッチに戻すしかできなかった。

101 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/30(水) 12:39:38 ID:???

 …だがヴィオラというチームの出来には、確かにスロースターターな部分があった。
 単に時間的なスローというところではなく、追い込まれるまで真価を発揮出来ないという意味だ。

 フィールダーの出来を左右するヴィオラの心臓、三杉淳。
 彼はそのサッカー人生の8割以上において100%を出し切れなった。
 100%を出しているつもりの場合にも、ある種のリミッターがかけられていた。

 もちろん原因は彼の先天的疾患による物であり、完治しても完全にリミッターが消え去る物ではない。
 そのリミッターが外されたのは過去に南葛SCや西ドイツJr.との試合、それからコッパ・イタリア・
プリマヴェーラにて本格的に追い込まれた数回のみである。

 その事をシーザーは知っていた。
 いや、知らされていた… シュワーボ・アンザーニによって。

102 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/30(水) 18:52:53 ID:???

<フィールド>

 バシィッ!

三杉「…っ痛(つぅ)」

 三杉が自らの両頬を力いっぱいに叩くと、その音は思ったよりも響き渡った。
 仲間たちもギョッとして彼を見るが、『何事か』とは問わない。
 気合を入れ直しているのか、冷静になろうとしているか…
 いずれにせよ、今の状況に対して自ら喝を入れたのだろうとそれぞれ考えていた。


 三杉は頬をヒリヒリとさせ、意識をイーブンにして、今の状況と向き合ってみた。

三杉(負けられない試合でいまだに試合の主導権を握り切れていない。
    …どころか、スコアでも追い付かれた。 まったく何てザマだ。)

 まだ同点だと言えばその通りだが、状況を細分化すると決して互角などではなかった。
 心理的なイニシアチブは間違いなく相手に渡り、またこちらはGKが不全と同義状…
 ヴィオラは見た目以上に窮地へ追い込まれている。

 また彼はこういう状況を生んだ主要因の一つが自分にある事も判っていた。
 すなわち自分がエースに足る活躍を出来ていないという事実。

103 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/30(水) 18:54:18 ID:???

三杉(戦術的には時に後手に回る事もあったが、直後に挽回してきた。
    しかしプレーその物は序盤からずっと悪くはない£度のままだ。)

 ヴィオラの1得点は三杉によるものである。
 しかし上げたゴールもねじ込みという味方の恩恵あってのもの。
 そして今の場面においても三杉の位置でカット出来ていれば失点はなかったのだ。


 『このままではダメだ。』

 『何がダメなんだ?』

 『質の高いプレーを出来ていない事か?』

 『いや、自分一人が上手くプレーしても試合に勝てるわけじゃない。』

 『敵はどうだ? ディエゴは…?』

 『ディエゴにだって何度もミスはあった。』

 『彼と僕で何が違う?』

 自問が頭の中を入り乱れる。
 こういう場合に正着を導き出すのは常人にとって不可能に近い難行だ。
 それが出来るとしたら、常軌を逸するほど自らを客観視できるような人物だろう。
 だが… 三杉とはそんな人物だった。

104 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/30(水) 18:55:41 ID:???

三杉(そうだ、ディエゴがやってのけているのは、味方を鼓舞するようなプレーだ。
    試合への影響力を量れるとしたら、今日の僕は明らかにデイエゴ以下なんだ。
    だが何故だ… どうしてこうなっている………。)

 疑問への正着は新たな疑問を生む。
 しかし一度正しい筋道を見つけてしまえば、それに沿えば良いだけである。
 三杉はこの試合、ひたすら対応に追われ続けてきただけだと思い至った。

三杉(そうか、結局はバルサのポゼッションだ。 ただショートパスのスピードと精度が高い
     だけでなく、守勢に回れば回るほど消耗を強いられる… あまりに脅威的すぎて、
     それを防ぐ事ばかりを優先してしまった。 相手が何かを変えればその都度対応
     するばかりで、ヴィオラらしい組み立てがまったく出来ていない。)

 さらに考えれば、ヴィオラらしい組み立てが出来なかったのは、タクトを振るう三杉自身が
ディエゴや戦術に捉われ、視野狭窄に陥っていた事が原因に他ならない。


三杉「よしっ!」

 三杉は目をパチリと開き、大空を見上げた。
 この逆境を生みだした要因がハッキリと挙げ列(つら)ねられ、やるべき事も定まった。
 視界が急激にクリアへ、ワイドへと変わっていく。
 それに伴い、三杉は身体の芯がジンワリと熱を持ち始めるような感覚を抱くのだった。
 三杉は気が付かなかったが、この感じはC.I.P決勝パルマ戦以降では初めてだった。

※スキル[逆境キャプテン]により、この試合中の技発動率が上昇。
 またスキル[異能生存体]との相乗効果で、現在負っている全てのペナが一時的に解消。

105 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/04/30(水) 18:56:50 ID:???

 ザッ

 ブンナークと新田がセンターサークルに立った。
 ヴィオラのボールで試合再開というわけだ。

 ピィイイイイイイイ!

 審判の笛が鳴り、新田がボールを軽くはたいた。
 これで両チームのキックオフは二回と同数を記録。

ブンナーク(さぁて、頼んだぜミスギよぅ。) ポン

 定石そのままにブンナークは先ず後方へと戻す。
 三杉に渡ったここからがフロレンティア・ヴィオラである。

三杉「よし、いくぞ!」


☆どんな形で攻めを組み立てますか?

A 単独で
B ブンナークと
C オジオと
D 新田と
E ミハエルと
F レントゥルスと
G もっと具体的に(要記述)

3票決:メル欄は空白でお願い致します。日付変わっても有効です。

106 :森崎名無しさん:2014/04/30(水) 19:02:07 ID:AVeZeu5M


107 :森崎名無しさん:2014/04/30(水) 19:02:36 ID:DRYFR6lI
C

108 :森崎名無しさん:2014/04/30(水) 19:15:02 ID:AVeZeu5M
Dに変更お願いします

109 :森崎名無しさん:2014/04/30(水) 19:34:09 ID:8osHYhQQ


110 :森崎名無しさん:2014/04/30(水) 19:38:09 ID:TGBCORYo
C

111 :森崎名無しさん:2014/04/30(水) 19:38:23 ID:???
FORZA FIORENTINA!!

112 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/05/01(木) 14:32:15 ID:???

> C オジオと
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉(やはりオジオか。)

 攻撃組み立時の一番最初の仕掛けだが…
 この試合において三杉の選択はオジオへのパスが最も多かった。

 理由としてはオジオのパス・トラップ技術がバルサ相手に十分通用するというのがある。
 だが最も大きな理由は『オジオがフィニッシュの術を持たない』からであった。
 それゆえ効率を考えるほど、ここは新田ではなく勿論ブンナークでもなくオジオというのは理屈だろう。
 だが理屈・効率を優先するあまり選択が偏れば、それは単調と呼ぶ物となってしまうのも道理ではある。


先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★何事も読まれてると美味しくない→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 バルサは逆に張っていたようで、むしろ手薄だ。
《ハート》 読まれた訳ではないようだが、対策はされている。
《スペード・クラブ》 完全に読まれていました、がんばれオジオ。
《JOKER》 ???

113 :森崎名無しさん:2014/05/01(木) 14:35:37 ID:???
★何事も読まれてると美味しくない→ ダイヤQ

114 :森崎名無しさん:2014/05/01(木) 14:39:10 ID:???
正直読まれてると思ってたからラッキー

115 :森崎名無しさん:2014/05/01(木) 14:42:29 ID:???
三杉 「君達は読んだんじゃ無い。読まれていたのさ!裏の裏を!」

116 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/05/01(木) 16:57:03 ID:???

> 《ダイヤ》 バルサは逆に張っていたようで、むしろ手薄だ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉(…とまあ、オジオの事は敵もいい加減警戒してるし、素直にパスしても読まれるか。
    けれど、それならそれでやりようは幾らでもある。) チラッ

新田(あ、フェイクの合図だ。)

 オジオを介して攻撃を組み立てようという方法選択は変わらない。
 だが方法を実行するためのプロセスが先ほどまでとは違う。
 三杉はただ効率に従ってボールを配球するのではなく、そこにミスリードを挿もうと考えた。

 ダッ!

ディエゴ(オレ相手に正面突破だと? フン、最も愚かな選択だぜ。
      …いや待て、こいつはルックアップの時に18番とアイコンタクトしたな…) サッ

 三杉は本命であるオジオへのパスに向けて、大別して2つのフェイクを入れた。
 自身の突破で守備の一角を崩し、生まれた隙を新田に突かせるか…
 はたまた三杉の突破と見せて最初から新田へのパスが本命か…

グランディオス(なるほど…10番の直進または18番へのパス、一方はデコイか。)
フォンセカ(流石にこの時間になれば混ぜてくるという事だな。)
ラーソン(どっち来てもロックシャットアウトしちゃってイイっすかぁ? イイともー。)

117 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/05/01(木) 16:59:30 ID:???

 先ほどまではひたすらロジカルに素直なパスやドリブルを出してきたが、それは心理的に
追い詰められ、視野が狭まっていたゆえの一本調子。
 だが今の三杉は本来の姿。 フィールドを、状況を広く見渡している。

三杉(現時点まで駆け引きがない分、ここでいきなり裏の裏が効くんだ!)

 スパァァァァァァァン!

ディエゴ「真逆だと!?」 ザザァァッ
リネカー「ちょ、待て、こっちかよ!」

オジオ(流石ミスギ、思う壺だね。)

先着2名様(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★三杉  パス(! card)71+(! dice + ! dice)=★
 ★リネカー パスカット(! card)66+(! dice + ! dice)+(人数+1)=
   ディエゴ パスカット(! card)70+(! dice + ! dice)+(人数、体勢-1)=★
と(!とcardの間のスペースを抜いて)書き込んで下さい。

【攻撃Max】−【守備Max】
 ≧2 → パス成功、オジオの前のスペースは広い。
 =1〜-1 → 左から順に(レントゥルス_フォロー、スローイン、フェレール_フォロー)
 ≦-2 → バルサボールに。

【基本ルール以外の補正・補足・備考】
 三杉:ダイヤ〜スペード[バックスピンパス(+3)] ※発動時、カード10以上で更に有利に

118 :森崎名無しさん:2014/05/01(木) 17:01:51 ID:???
★三杉  パス( ダイヤQ )71+( 33 )=★

119 :森崎名無しさん:2014/05/01(木) 17:15:29 ID:???
★リネカー パスカット( クラブ10 )66+( 46 )+(人数+1)=
   ディエゴ パスカット( スペード8 )70+( 64 )+(人数、体勢-1)=★

120 :森崎名無しさん:2014/05/01(木) 17:17:54 ID:???
ディエゴ、パスカットも強いのか

121 :森崎名無しさん:2014/05/01(木) 17:22:17 ID:???
炎モードを誘ってるみたいだなディエゴ。

122 :森崎名無しさん:2014/05/01(木) 17:27:25 ID:???
あれだけ接触プレイ関係の数値が強いなら非接触はある程度は抑えてある
などと予想していた、俺の姿はお笑いだったぜ

123 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/05/01(木) 17:38:49 ID:???
いやあすみません、これも全てJokerのせいです

124 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/05/01(木) 18:42:55 ID:???

*三杉  パス( ダイヤQ )71+( 3 + 3 )+(バックスピンパス+3)=80
 リネカー パスカット( クラブ10 )66+( 4 + 6 )+(人数+1)=77
*ディエゴ パスカット( スペード8 )70+( 6 + 4 )+(人数、体勢-1)=79

【攻撃Max】−【守備Max】 =1 → レントゥルス_フォロー
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 三杉のパスはバルサ選手の意識の反対を突いた。
 当然意識も重心も逆方向となり、まともに動くどころか反応すら困難なボールである。
 しかし…
 
ディエゴ「このDioを甘くみるなぁ! URYYYYYYYYYYY!」 ザシュッ!

オジオ「えっ!?(重心の逆の方向に踏み切ってまともに跳べる筈がないのに…)」

 ディエゴだけは片足の力だけで強引に反転跳躍し、このパスに跳び付いた。
 これには誰しもが『恐るべき身体能力』と断ずるに些かの躊躇も持てない。

 トッ!

 あまつさえ、追い付いてインターセプトするなど誰に予想が出来ただろうか?

125 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2014/05/01(木) 18:45:44 ID:???

三杉「呆れた身体能力だな、本当に… 保険をかけてなければカット≠ウれていた。」

 ギュルルルル… トーン

ディエゴ「なにぃっ!?」

マルコ「得意のバックスピンか! なるほど、これなら届くだけじゃ止められない=I」

 ディエゴは確かにボールへ跳び付き、届いた。
 しかし回転を消すジャストなトラップが出来なけば、ボールは決して留まらない。
 まして彼は無理な跳躍で倒れ込み、二の太刀を振るう事が出来ないのだ。

三杉「レントゥルス!」 サッ

レントゥルス「おっけぇぇぇぇ!」 ポーン

 回転によって巻き戻されたボールはフォロー役であるレントゥルスの真正面。
 彼はそれをノータイムで蹴り出すことが出来さえすれば良かった。
 三杉のかけた保険は攻撃が繋がる可能性をまだまだ十分に残していたのだ。

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