キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【伝説の】Another-CU_9【継承者】
1 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/04/22(火) 12:47:04 ID:PG0gsAI6
この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、この物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。
そして……この物語は キャプテン森崎のアナザーストーリーであり…
とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描くストーリーです。
恋愛は二の次に、サッカーに命を削って頑張る彼等を応援してあげて下さい。
272 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/04(水) 18:34:05 ID:???
スペルマン(この場面はやってみよう…) ターン
グオォォォォォォォッ
読み辛いリネカーのダイレクトショットに対し、遅出しの跳躍。
大きな身体をアクロバティックに反転させたブロックがボールを弾いた。
スペルマン(ものに出来ない事はなさそうか。)
ラーソン「おっとぉ!?」
ラムカーネ「まだだ…」
バコォッ!!
PA上空に浮いたボールはバルサにとって継続したチャンスだった。
実際ラーソンなどは走り込む体勢にあったが、ラムカーネはこれをPA外に弾きだし、
ヴィオラは最大のピンチを見事に脱した。
三杉(危なかったが、ここでもう1点取れば相手の戦意を断てる。)
ラーソン「駆け抜けるのがスペイシー・ロォォーーーック!!」
三杉「速い… が、それだけだ!」 サッ
ラーソン「あり?」
273 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/04(水) 18:35:25 ID:???
グランディオス「チィッ、みんな戻れ!」
三杉(すぐに奪い返せないと見るや今度は徹底して引く全員守備。
これをやられると、キープは出来ても崩すのは難しい。
まあリードしているのはこちらだから、試合終了までこれを維持すれば良いのだが…)
攻める必要のない攻めあぐね。
手札の切り方によっては、時間に追われながらこれを攻めなければならなかったのはヴィオラの方。
そう思えば、実行の可否はともかくとして、崩す手段を見つけ出すくらいはしておきたい。
ミハエル「へい、こっちへ!」
三杉(…っと、ミハエルがボールを要求?)
思索を広げようとしていた三杉へミハエルがパスを要求した。
後半において彼には中盤の守備に専心するよう指示を出しており、それは見事応えられている。
最後に攻撃を任せて欲しいという事ならば、三杉としては応えてやりたかった。
三杉(これだけガッチリと固められていると、今のミハエルでは突破は厳しいだろう。
だから奪われた後の守備はキッチリとしなければ。) バシュッ
次の心配を一通り考え、三杉はボールをミハエルへ渡した。
だがこの心配は杞憂だった。
ライカール「1人で仕掛けてくるとは大胆不敵の世界…」
フォンセカ「なめられても仕方のない内容だが、故にこそこれは止める!」
アウミージャ「オレのタックルは二枚刃よwwww とか言ってみたりwwww」
ミハエル「………フッ」
274 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/04(水) 18:36:25 ID:???
バルサの手練れ3人がたちまちミハエルを取り囲む。
怪我への恐怖を克服出来ずにいるミハエルにとっては正直荷が重いだろう。
…筈だが、ミハエルは不思議と微笑をたたえていた。
ザザアァァァァァァ!
シュシュシュッ!!
ダダッ!
ザシュッ!
3+1の厳しい当たりがミハエルを襲った。
ヴィオラの選手たちもこれは流石に無謀だと確信する。
ダダッ、スタッ、タタタタッ!!
三杉「なにっ…!?」
フォンセカ「腕でからめ捕る事も出来ないだとぉ!?」
アウミージャ「オレ1人で2回も抜かれてわろちwwwww」
ライカール「判った、これは夢の世界…!」
驚いたことに、軽快なステップにより3人が一瞬で抜き去られていた。
ミハエル(1点、5点、2点もう一つおまけに1点…
やはりディエゴ・ブランドーのプレッシャーと比べると、全く問題になりません。)
クァール「上等だよぅ…? テメェーがケツモチのオレとタイマンだぁ…!」 !?
ミハエル「結構。 ユーのようなブ男はゴールを割られるのを観ていなさい。」 パシュッ
275 :
本日はこれだけアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/04(水) 18:38:19 ID:???
3人を抜き、更にもう一人が接近してきたところで華麗にノールックパス。
ボールは新田の前方のスペースへ柔らかく転がる。
新田「これは… 行く! 行ける!」 ダッ
クァール「ば、バカッぱえぇッ!!」
転がる方向へ反転しようとしたクァールだが、新田のダッシュ1発で決まっていた。
誰も追い付くことは出来ず、ほぼフリーでのファルコンクロウが放たれた。
ギュパアアァァァァァアアアア!!!
ピイィィィィィィィィィイイイイイイイイイイイ!
ゴンザレス「速…過ぎる………。」
今度はゴンザレスに反応を間に合わせず、見事にゴールネットを揺らした。
その後アディショナル・タイムが5分と長く取られたが、ヴィオラのゴールが危ぶまれる事はなく…
最終スコアは以下の通りである。
終わってみれば全てのゴールにミハエル・ドノヴァンが関わる結果となっていた。
フロレンティア・ヴィオラ 3−1 バルセロナB
===========================================
前半12分 三杉 ローズピルエット → ゴールバー → ねじ込み(ダイビングオーバー) (1得点)
後半18分 クァール PK (1得点)
後半32分 ブンナーク センタリング → ブンナークキャノン(1得点) アシスト:ミハエル
後半45分 新田 スルーパス → ファルコンクロウ(1得点) アシスト:ミハエル
276 :
森崎名無しさん
:2014/06/04(水) 18:53:34 ID:???
ミハエルがアシストしまくったなぁ
277 :
森崎名無しさん
:2014/06/04(水) 19:13:58 ID:???
リグルちゃんだけに6月4日、64(虫)姫で覚えやすいですよね乙
278 :
森崎名無しさん
:2014/06/04(水) 19:40:40 ID:???
リグルが誕生日だって!?今すぐ日本中のケーキを買い占めないと!
279 :
森崎名無しさん
:2014/06/04(水) 19:48:05 ID:???
君は何を言ってるんだ
280 :
森崎名無しさん
:2014/06/04(水) 19:50:29 ID:???
翼「6月4日は虫姫の日で祝日でいいんじゃないかな」
日向「おい若島津、一発入れてから酸素カプセルで永久に眠らせとけ」
281 :
森崎名無しさん
:2014/06/04(水) 20:33:29 ID:???
手羽先「
>>279
と日向君は何を言ってるんだ」
282 :
皆さんお祝いの言葉をありがとうござますアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/05(木) 15:23:44 ID:???
〜 11月中旬 〜 <フィレンツェ/フロレンティア・ヴィオラ クラブハウス>
試合終了の笛が鳴ったところで、TVの画面は『ザー…』という砂嵐に変わった。
それと同時に同席者の漏らす満足気な溜め息も聞こえた。
エムスカ「いやあ見応えのある試合だった。
何より勝利で終わったところがまた素晴らしい。」
三杉「恐縮です。(感想が普通のおじさんの物と変わらないな…)」
試合中の状況や、その時々の個人的な心理を説明しながら振り返ったバルサ戦。
ディエゴ・ブランドーの退場以降はヴィオラ側に気持ちの良い圧倒劇だった。
しかし後半途中までの厳しさについては、オーナーが息を呑んだ回数や『こんな状態から
どうやって…』というような絶え間ない独り言を聞く度、三杉も改めて確認させられた。
ついでに言えば、このオーナーが普通に熱心なフィオレンティーナサポーターである事も
三杉はよーく、よーく理解した。
『プレイの結果に一喜一憂する程度で、戦術に対して疎い』と恥ずかしそうに自身を評して
いたのも頷ける。
三杉「非常に厳しい相手でしたが、それにしてはやけに脆い部分もありました。」
エムスカ「ふむ、確かに。 言うなれば挫折を知らない優等生という印象を受けたな。」
283 :
本当は昨日は家族で初TDLの予定でしたがアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/05(木) 15:25:40 ID:???
三杉「その喩(たとえ)はまさに言い得て妙でしょう。 選手たちのスキルは非常に高く
戦術も確かでしたが、上手く繋がらなかった時の判断には悪手が多かったです。
不利な状況に対する想定が足りず、それが脆さに直結しているのは…」
エムスカ「まさに挫折を知らない優等生だろうな。」
笑うべきところなのだろうが、三杉は笑えなかった。
今回の結果は、今後のバルサの怖さを容易に想像させるからだ。
この無残な自滅の経験から立ち直ったら、バルサからはきっと判断の甘さが消える。
そうした時、自分達が再戦して勝てるものなのか… いや、その機会には勝たねばならぬが。
エムスカ「そうだキャプテン、この勝利が次のステップを生み出した事を伝えておこう。」
三杉「次のステップと言いますと?」
エムスカ「マンチェスターだよ、マンチェスター・ユナイテッドがテストマッチを申し込んできた。
今度は正式な手筈でな。」
三杉「それは… それは実にうれしい報せです。」
三杉は思わず両の拳を『グッ』と強く握った。
バルサとのテストマッチには確かに勝利した。
しかし形式としてはあくまで非公式なテストマッチであり、バルサの言い分としてはイタリア遠征
における事前調整でしかなかった。
これで本当にFIFA(の視察者)に対して力量を証明出来たのか、他のビッグネームに対して
次に繋がるようなアピールになったのか、三杉は試合の後になって密かに心配に思っていたのだ。
284 :
あいにくリグルが熱を出したので来週に延期ですアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/05(木) 15:27:11 ID:???
エムスカ「日時は丁度今日から一ケ月後、場所はマンUの練習コートでだそうだ。
オールド・トラッフォードとはいかないが、公開テストマッチという事で観客も入る。」
三杉「なるほど、サポーターによるホームの洗礼を覚悟しておいた方が良さそうですね。
FA(フットボール・アソシエーション)のサポーターは荒っぽいと聞きますから。」
エムスカ「荒っぽさならばセリエAだって負けていないと思うがな。」
三杉(勝った負けたの話じゃないと思うが…)
エムスカ「まあ心配の必要はあるまい。 未来のあるユースであればサポーターも寛大だ。
トップの公式戦のような流血沙汰になる事は考えられんよ。」
三杉「そうあって欲しいものです。
(流血沙汰なんてなったら、こっち(ブンナーク)が加害者になりそうだし)」
物騒な想像をブンブンと振り払い、三杉は事もなげにこの話を締めくくった。
とにもかくにも次のステップへ進む事が出来た。
そして次も当然強敵に違いなく、少なくとも過去の相手より弱いと考える事は出来ない。
気が引き締まり、同時に熱い闘志が内から湧き出てくるのを三杉は感じた。
285 :
そして翼は相変わらずですなあ安心アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/05(木) 15:28:51 ID:???
エムスカ「そうそう、もう一つ。」
三杉「はい?」
エムスカ「これも良い報せだ。 スポンサーがまた一社加わったのだよ。」
三杉「それはまた有り難いですね。」
エムスカ「私個人としても破産の可能性が減るのは嬉しい限りだ。
…で、栄えある新スポンサーの名はサニー・ペット社。
最近CMでよく観るフォルツァ10(ディエチ)の製造メーカーだよ。」
三杉「はあ…。(何故オーナーはこんな話を?)」
フォルツァ10…
イタリアの獣医師が22年の歳月をかけ、臨床事例を基にペットの健康を目指した食事療法食。
有機食品加工製造認可やISO基準を取得、オートメーション化された衛生的な自社工場で…
とまあ色々御託はあるが、ともかくワンニャン愛好家が昨今注目しているペットフードの新星である。
だがそれを聞いても三杉にとって何だという話でしかない。
そんな三杉の胸の内を透かしたように、エムスカはニヤリとして本題を切り出した。
エムスカ「実は同時にリザーブチームの者へサニーペット社からCMの出演依頼が届いている。」
三杉「CM出演!? トップの有名選手でもないのに、そんな話が?」
286 :
そんなこんなで一旦ここまでっすアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/05(木) 15:30:59 ID:???
名が売れている訳でもない、ユース上がりのリザーブチーム。
そんなチームの選手にCM出演の話が来るなど、通常を考えれば異例の事である。
して誰が、という話に当然なるが…
エムスカ「はっはっは、アーバックル監督にだよ。」
三杉「なるほど、監督ですか! ………って、監督ぅ!?」
『ネコやん!』と思わず関西弁で突っ込みたくなったが、それをやると貴公子Pが下がりそう
なので、三杉はどうにか思い止まった。
そのかわり、このオーナーに対して抱いていた崇敬の念を少しだけ崩した。
三杉「そう…………ですか。 なるほど適任ですねえ(棒)」
エムスカ「ちなみに契約金はフォルツァ10(ディエチ)2年分になる。
監督の食費が2年間無料という事だよ、ハァッハッハ。
後で寮に届けさせるから、早速今夜から食べさせてくれたまえ。」
三杉「はい(棒)」
ちなみにフォルツァ10を主食とするようになった事で、何故かアーバックルは人語を解する
という幻想的な進化を遂げる事になるのだが…(※実際の商品にそんな効果はありません)
それがこの物語に及ぼす影響は後日明らかになるだろう。 多分 恐らく もしかしたら
287 :
森崎名無しさん
:2014/06/05(木) 16:08:29 ID:???
リグルちゃんお大事に乙です
288 :
森崎名無しさん
:2014/06/05(木) 16:24:17 ID:???
マンU、マツモトとシンプソンか。にげるんだぁ…かてるわけがないょ…
289 :
森崎名無しさん
:2014/06/05(木) 18:52:34 ID:???
監督がモイーズなら楽勝なんだけどな。
290 :
森崎名無しさん
:2014/06/05(木) 20:35:45 ID:???
例のこんにゃくが入ったフード
キャッチコピーは「猫も思わず喋るおいしさ」
291 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/06(金) 11:42:30 ID:???
三杉「話は以上でしょうか?
次の試合の事を皆に早く知らせたいので、特になければ私はこれで…」
エムスカ「ああ、ちょっと待ちたまえ。」
三杉「ええ…と?」
エムスカ「最後に一つだけ。 ミハエル・ドノヴァンくんは大丈夫なのかね?」
三杉「ああ、ミハエルの事ですか。 検査の結果何も異常はなかったようです。
医師は強いて言うなら急性過労ではないかと仰ってましたが、翌日にはもう退院です。」
エムスカ「そうか、ならばいいんだ。 だが次の試合が決まったところで主力に問題が出ては困る。
キミも他の選手たちも体調管理には気を付けて貰いたい。」
三杉「その事も含めて皆には伝達しておきます。」
話を締め括り、三杉はオーナー室を後にした。
三杉(………)
オーナーにはああ言った物の、三杉はミハエルが本当に大丈夫なのか疑問だった。
医者は何も異常はないと言っていたし、説明を聞きながら検査の結果を見ても異常な数値は
どこにもなかった。
そして何より翌日にはケロリと元気な姿で退院してきた。
三杉(だけど……息、してなかったような… あの時………)
292 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/06(金) 11:47:06 ID:???
〜 さかのぼる数日前 〜 <フィレンツェ/フロレンティア・ヴィオラ 練習コート>
ピッ! ピィッ! ピイィィィィィィィィィィィィィィィイッッ!!!
「勝ったぞおぉぉぉぉぉ!」「やった!やったあぁぁぁぁ!」「ざまあ見ろ!!!」
「あ、あー………」「くっ………」「こんな…オレ達バルセロナが…」
審判の笛が鳴り止むと同時にヴィオラ選手たちの歓喜の叫びが響き渡った。
数秒をまたぎ、バルサBの選手たちからは落胆と嗚咽が漏れる。
勝者と敗者の正しい対比だが、バルサB選手が負ったダメージは特別だろう。
地元(スペイン)じゃ負け知らずだった彼らが、肩書だけとは言えアマと同格のチームに
これほど無様な敗北を喫せられたのだ。
三杉「勝った… これでまだ終わらずに済む。」
1試合まるまる頭をフル回転させる必要を負うほど、今日は三杉も苦しんだ。
しかしスコアは3−1と、ぐうの音も出させない勝利である。
その喜びの第一声はWトーナメント出場の可能性を繋げた実感として口から漏れた。
その次はディエゴに不埒を働かれたモニカに良い結果を出せたという満足、
さらには試合には勝てたがディエゴ・ブランドーに散々してやられた反省が来る筈だった。
293 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/06(金) 11:48:50 ID:???
<時を同じくしたVIPルーム>
マエリベリー「そう、そういうことなの…」 ダッ
バタン!
ずっと窓の間近でグラウンドを凝視していた接待役が、急に部屋を飛び出して行った。
『何事か』とクライフも、ファンベルグも、FIFAのヒヨコも驚くが、ひと所に集まるヴィオラ選手と、
その中心で倒れている7番(ミハエル)、介抱しようとしている10番(三杉)の姿に合点がいく。
ファンベルグ「何があったんでしょうか…」
クライフ「分かったところで、我々に出来る程度の事はチームのスタッフが先んじてやるだろう。
乾いた視線で理を言い放つクライフは、『尤も…』と言葉を繋いだ。
当然これを聞き逃さず、周囲は続く言葉が気になってクライフへ注視を向ける。
先着で
★なに言いますか?→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
《ダイヤ、ハート》 クライフ「あまり良い予感はしない」
《スペード、クラブ》 クライフ「なんでもない」
《JOKER》 クライフ()
294 :
森崎名無しさん
:2014/06/06(金) 11:50:13 ID:???
★なに言いますか?→
ダイヤ9
★
295 :
293はミスですアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/06(金) 11:50:44 ID:???
※
>>293
はミスですので、とばして見て下さい
その前に『ドサァッ』と人が倒れる音が聞こえた。
観客のない試合だったからこそ、その大きくもない音は耳に入ったのだろう。
耳にした瞬間、てっきりバルサBの誰かがショックで倒れ込んだのだと思ったが…
目にすると、そこに倒れているのが最後まで華麗に大活躍を見せた彼。
三杉は驚天動地のような衝撃を受けた。
恐らく『ミハエル!』と絶叫しながら彼に駆け寄ったに違いない。
そこからは正直記憶が前後している。
アンザーニ監督の時の心理状態が半ばファラッシュバックのような形で顕われていたのかも知れない。
とにかく救急車を呼ぶことと、ミハエルの気道確保を最優先に動いたのは確かだ。
試合後にいつも行なわれる相手チームとのちょっとした交流などは当然頭の片隅にもなく、
彼らがどのようにヴィオラの練習コートを後にしたのかも分からない。
ヴィオラの立場としては、バルサから報酬を貰って練習場を提供し、調整の相手を務めていた。
クライアントに対して失礼な対応に当たったかも知れないが、緊急事態と分かってくれただろう。
そんな不確かな状況ではあるが、気道を確保した際に、ミハエルが息をしていないよう感じたのは
記憶が混濁していたせいだと… そう思い込むには何かが引っかかる三杉だった。
296 :
レスのエコ利用のため294の判定は有効としますアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/06(金) 11:53:10 ID:???
<時を同じくしたVIPルーム>
マエリベリー「そう、そういうことなの…」 ダッ
バタン!
ずっと窓の間近でグラウンドを凝視していた接待役が、急に部屋を飛び出して行った。
『何事か』とクライフも、ファンベルグも、FIFAのヒヨコも驚くが、ひと所に集まるヴィオラ選手と、
その中心で倒れている7番(ミハエル)、介抱しようとしている10番(三杉)の姿に合点がいく。
ファンベルグ「何があったんでしょうか…」
クライフ「分かったところで、我々に出来る程度の事はチームのスタッフが先んじてやるだろう。
乾いた視線で理を言い放つクライフは、『尤も…』と言葉を繋いだ。
当然これを聞き逃さず、周囲は続く言葉が気になってクライフへ注視を向ける。
先着で
★なに言いますか?→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
《ダイヤ、ハート》 クライフ「あまり良い予感はしない」
《スペード、クラブ》 クライフ「なんでもない」
《JOKER》 クライフ()
297 :
森崎名無しさん
:2014/06/06(金) 11:53:47 ID:???
★なに言いますか?→
JOKER
★
298 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/06(金) 11:56:25 ID:???
>>296
にあるように
>>294
の判定を採用致します、残念ですがご了承ください
299 :
森崎名無しさん
:2014/06/06(金) 12:00:30 ID:???
ファンベルグの動向とバルサBのイタリア遠征での全試合結果も気になる所
300 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/06(金) 16:09:28 ID:???
> 《ダイヤ》 クライフ「あまり良い予感はしない」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
クライフ「あまり良い予感はしないがな。」
トゥイーティ「それってどういう意味でちか…?」
クライフ「息の長そうな選手には見えないという意味だ。 技術があってもな。」
トゥイーティ「???」
ファンベルグ「お得意の預言というわけですか。」
クライフ「私は預言などをしたことは一度もない。 これは只の勘だ。」
ファンベルグ「『私の勘が当たるのは帰納の蓄積と演繹の正確さが常人とは比べ物にならないからだ。』
…以前に貴方からそう聞かされたと記憶しています。」
クライフ「そんな事を言ったか? …ふむ。」
ファンベルグ「まるで預言者のようだと当時の私は思った者ですよ… 結果も含めてね。
貴方の私への預言は全て言った通りになったのですから。」
クライフ「そうか。 …だが、それならば尚のこと理解して貰えるだろう。
話が途切れてしまっていたが、来季の我がバルセロナへの移籍…
その返事を今ここで聞かせて貰おうか。」
ファンベルグ「………」
クライフ「私の予想・勘を預言のように思っているならば、迷う要素は何も無い筈だ。」
301 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/06(金) 16:15:03 ID:???
ファンベルグ「その前に一つだけ聞かせて下さい。」
クライフ「うん?」
ファンベルグ「このフロレンティア・ヴィオラというプロ4部のチームですが、
Wトーナメントの出場を目指しているというのはご存知かと思われますが…」
クライフ「ああ。 その為に各国のビッグネームとテストマッチを組んで実力を証明しているそうだな。」
…で、それがどうかしたのか?」
ファンベルグ「正直なところどう思いますか? このチームがWトーナメントに出場出来るか否か。」
クライフ「不可能だ。」
ファンベルグ「ほう… それは勘ですか?」
クライフ「いいや、これこそ預言だな。 運命と言っても構わんだろう。」
ファンベルグ「根拠をうかがっても?」
クライフ「良かろう。 第一に、FIFAの品格がそれを許す筈がないというのがある。
Wトーナメントは新設の大会だが、その扱いはインターコンチネンタルカップとほぼ同格…
いくら実力を示そうが、その出場枠に4部チームが滑り込むのはあまりに無理がある。
まあ、特別な懇意と莫大な金があれば話は多少変わってくるかも知れないがな。」
ファンベルグ「今日こうして監査役を寄越す以上、懇意の方はあるのではないかと思いますが。」
トゥイーティ(いやーそれは…)
302 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/06(金) 16:16:10 ID:???
クライフ「それはFIFA元副会長の爺バカと私は聞いている。」
トゥイーティ(正解でち。)
クライフ「いずれにしても外部から組織を動かすにはコネクションだけでは足らん。
金の存在がどうあっても不可欠になる。 それがこのチームには絶望的に欠けている。」
ファンベルグ「なるほど、正論です。 それで第二の理由は?」
クライフ「簡単な事だ。 このチームではどう逆立ちしても勝てない試合がある。
そこで負けた時点でこのチームのWトーナメント出場の可能性は失われる。」
ファンベルグ(テストマッチのスケジュールを既に知っている…?
いや、そのテストマッチに組み込まれたチームの監督ならば当然かもな。
帰納に使用する情報の蓄積量がやはり私とは違うという事か。)
クライフ「まあ私がバルサBのヤツラを勝たせる気があれば、今日でそのチャレンジは終わっていた
所だったがな。 さて、これで満足か? いい加減本題の応えを聞きたいのだが。」
ファンベルグ「ええ、もう十分です。 随分と回答を引き延ばして申し訳ありませんでした。
私は… バルセロナに移籍するつもりはありません=v
クライフ「なんだと…? 何故だ?」
ファンベルグ「私はこのフロレンティア・ヴィオラがWトーナメントに出場を果たす気がしています。」
クライフ「それは何の話だ?」
ファンベルグ「貴方の預言が外れるという話です。」
303 :
一旦ここまでアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/06(金) 16:20:35 ID:???
クライフ「ほう… それはキミがセリエAで今後3年以上プレイを続けられるという話に繋がるのかな?」
ファンベルグ「私はそのつもりですよ。」
クライフ「残念だがそれこそ根拠なき勘、ひいては願望の域を出ないのではないかね?
負傷したくないと考えていれば負傷をしない訳ではない。
まして相手のDFが負傷させるつもりで当たって来るならば猶更な。
先の事を考えるならb」
ファンベルグ「私はクライフの掌の中のマルコで終わるつもりはありません。」
クライフ「…」
ファンベルグ「何より私は現役のサッカー選手=A引退した後の事を今考えるつもりもありません。
これからも目の前の1プレーに挑戦し続けるだけです。」
クライフ「愚かな……。 だがキミらしいと言えばキミらしい物言いだな。」
ファンベルグ「ご厚意は感謝しています。」
クライフ「ふん、よく言う。 だが私も一度の失敗でチャレンジを諦めるつもりはない。
このチームのWトーナメント出場が潰えた時、再びキミの前に現れるとしよう。
私の預言が正しければキミの考えも多少は変わるだろうからな。」
ファンベルグ「了解しました。」
トゥイーティ(ふーむ。 この話をメディアに売ったら幾らになるでちかね?
いやいや、こういうのは発言力のある人間に売ってコネクションを…)
304 :
森崎名無しさん
:2014/06/06(金) 16:21:24 ID:???
金が足りない?オーナーがラピュタの財宝見つけて大もうけするからだいじょーぶだいじょーぶ
305 :
森崎名無しさん
:2014/06/06(金) 16:23:46 ID:???
多分エムスカの姪っ子辺りにおさげの少女がいると思うw
306 :
森崎名無しさん
:2014/06/06(金) 16:52:43 ID:???
元ネタのファンバステンの特徴を考えるとトップ下で
チャンスメーカーやっても行けそう長生きしそう
307 :
森崎名無しさん
:2014/06/06(金) 22:39:57 ID:???
戦術でも戦力でも上の相手か、でも一先ずはディフェンスを一段階上ろう
308 :
森崎名無しさん
:2014/06/06(金) 22:48:12 ID:???
オワイラン、スペルマンが直ぐにでも強化されそうな気配?
309 :
森崎名無しさん
:2014/06/07(土) 14:17:35 ID:???
シンプソンのスルーパス対策を考えるとオワイランに必殺パスカットがあると助かるか?
310 :
森崎名無しさん
:2014/06/07(土) 16:46:22 ID:???
この先の展開の予想:ラピュタの雷でヒドラ蒸発、エムスカエンドへ
311 :
森崎名無しさん
:2014/06/09(月) 12:46:18 ID:???
昨日NHKのミラクルボディをさわりだけ見たけど
ああいったのが周辺視なのかな
312 :
森崎名無しさん
:2014/06/09(月) 13:05:10 ID:???
もうすぐワールドカップ開幕ということでワクワクしている。
313 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/09(月) 17:12:07 ID:???
〜その数時間後〜 <フィレンツェ/市民病院>
搬送された市民病院で一通りの検査が終了していた。
選手総出で来ていたが、結果の説明は三杉とマエリベリーの2人が代表して受ける事となった。
三杉「つまり異常なし…なんですよね。」
_ -‐ `ヽ
,、 ::: l:::} ヽ
/ ,,, l::!. /::、 _ l:::} ヽ
/ ,,、 '''' /::l ´ l:::/ l::::) ヽ__
{ ,、゛"_ l:::ノ l::} _ --― ::: ̄ ̄ :::  ̄ヽ
{、 l:::l l::} _ -‐  ̄ ::: ::: ::: :::: ::: }
{::l ` _ -  ̄ ::: __;;;;__;;;;_,,_/
,ゝ‐'´ l:::} _;;;;;,ィイlヽヽミミミミミ} /
l , 、 .::: ,.-‐''´ `川l^| |ミミミミミ|´
r‐、 { ,,,, l:::! / / ,ィュ 川llニコトヽゞヽゞ、
l l. { l:::} ., ヘ_ / / ノノ 川ニコ __ヽ___
| _.|. ヽ ∠_,,, `l / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
. |´ レ-、 / /. | ノ / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;}
. | _|_ゝ| /.‐/ レへ / /、 /_;;-‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
|´ |. |' !_ -‐、 `iijjjjj//;;;;;;;;;;;_;;_;;,`ー―---‐一'!
. | -! ! ‐-ヽ_.ヽ ヽ‐、 ノ;;-‐´ ̄;;;;;;;;/ !
! ! ヽ __; / _/_/ ,'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;! !
. ! ! ヽ、`ー/ / / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;! !
! `、l_lフ_フ /,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;! !
! } j /,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;! !
ヽ ノィ、 r'' /,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;! !
314 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/09(月) 17:13:21 ID:???
医師「ああ、説明した通りどの検査でも異常は見当たらなかった。」
三杉「呼吸は… 呼吸は今はちゃんとしていますか?」
医師「当たり前だ。 目が覚めたらとっとと追い出したいくらい穏やかに寝ていやがる。」
三杉「そうですか...。」
マエリベリー「キャプテン、何か気になる事が?」
三杉は以前(ミラン戦直後)暴漢に襲われた際にこの医師の世話になった事もあり、
その腕には信頼を寄せていた。
しかしこの結果は三杉にとって腑に落ちないように思えた。
倒れた時のミハエルには呼吸がなかったと記憶しているからだ。
三杉「いや、うーん… 倒れた彼を介抱していた時、呼吸がなかったと思って…」
医師「気が動転していたんじゃないか? 身近な人間が倒れた時にはよくある話だぜ。」
三杉「そう…でしょうか。」
マエリベリー「過剰に心配してしまう気持ちは分かりますが、先生がこう仰っています。
キャプテンも選手の皆さんも一度寮へ戻り、少し休まれた方が良いと思います。」
三杉「いや、それは出来ない。」
315 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/09(月) 17:16:19 ID:???
マエリベリー「キャプテン、試合をしたのにアフターケアを全く出来ていないんですよ?
ただでさえクールダウンもなくストレスに晒され続けているんですから…」
三杉「む…(言われてみれば…確かにそれはそうだ。)」
マエリベリー「病院には私が残り、何かあればすぐに連絡しますから。」
☆どうしますか?
A 心配だがマエリベリーの助言も分かる。やむを得ずここは一旦寮へ戻る。
B 心配で居ても立っても居られない。自分だけでもここに残ると、頑として主張する。
C 医師がこう言っている以上、いたずらに心配するのは確かに無意味。ひとまず寮に戻る。
3票決です。メル欄は空白でお頼み申す。
316 :
森崎名無しさん
:2014/06/09(月) 17:25:01 ID:uaimSi2w
A
317 :
森崎名無しさん
:2014/06/09(月) 17:27:48 ID:ABknozx+
A
318 :
森崎名無しさん
:2014/06/09(月) 17:42:12 ID:rAiNecE2
A
319 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/09(月) 18:39:10 ID:???
> A 心配だがマエリベリーの助言も分かる。やむを得ずここは一旦寮へ戻る。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
三杉「………」
マエリベリーの助言は正論だったが、それでも三杉は決断に十数秒を要した。
迷っても結論が変わらないのは分かっていた事だったが。
三杉「判った、僕は皆に説明して寮へ戻る。 ミハエルの事は頼むよ?」
マエリベリー「はい、ベッドの脇で見ているつもりです。」
そうと決めてしまえば、後ろ髪を引かれているわけにはいかない。
三杉は医師にも宜しく伝え、診断室を後にした。
三杉「…という訳で検査の結果は問題なし。 本人は今は静かに眠っているそうだ。」
そう伝えると一斉に『ほっ』『ああ、良かった』『ビックリしたぜ』と安堵の声が飛び出した。
自分の反応とはあまりに違うため、三杉はこれには少なからずキョトンとさせられた。
心配をしすぎていたのかと、何やら納得しがたい妙な気分になるが…
320 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/09(月) 18:42:29 ID:???
新田「いやあ、三杉さんが暴漢に襲われた時も頭が真っ白になったもんなあ。
あの時も今回も大事にならなくて本当に良かったですよ。」
オジオ「不幸中の幸いで済むうちは良いからね、気を付けないと。」
三杉(ああ、そうか。 皆は僕が入院した時も同じくらい心配していたわけだ。
僕よりも耐性が付いていても不思議じゃないのかな。)
そう言われてみれば、皆の反応も納得が出来た。
ただし、その事と自分が心配している理由≠ヘ直接関係がない。
三杉「とにかく一旦寮に戻って各自アフターケアだ。」
「「「 はい! 」」」
病院内なので皆大声は出していないが、それでもこれだけの人数が同時に言えば響く。
急に気になって三杉は『しぃっ』と指を口の前に立てた。
モニカ「あの…」
三杉「えっ」
…と、ここで意外な人物に話しかけられた。
…ような気がしたが、三杉はこれが決して意外ではない事を思い出す。
321 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/09(月) 18:45:05 ID:???
三杉「ああモニカ…。 悪かったね、色々と巻き込んでしまって。」
モニカ「いえ、そんな。」
今日の試合で彼女は臨時マネージャーを勤め、選手たちのモチベータ―にもなったのだ。
勝利という結果に対し、彼女の貢献は数%では足りないかも知れない。
モニカ「私…残ってミハエルさんに着いていようと思うんですが、良いですか?」
三杉「残ってくれるのかい? 一応うちの正マネージャーが着いていてくれるけれど。」
モニカ「でも……」
先着で
★モニカの回答→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
《ハート》 「役に立ちたいんです。」
《ほか》 「分かりました…。」
《クラブA、JOKER》 「傍に居たいんです。」
322 :
森崎名無しさん
:2014/06/09(月) 18:48:14 ID:kARv5if2
★モニカの回答→
クラブ7
★
323 :
森崎名無しさん
:2014/06/09(月) 18:48:25 ID:???
★モニカの回答→
ハート5
★
324 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/10(火) 20:23:04 ID:???
> 《クラブ》 「分かりました…。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
口ごもりながら、モニカは了解の意を述べた。
思う所があるのは三杉にも判ったが、その事で何かを言おうとは思わなかった。
三杉「無事退院する事になったら連絡するよ。
先生の話だと、このまま何もなければ明日には病院を追い出すそうだけれどね。」
モニカ「まあ。」 クスリ
少し冗談交じりに伝えると、モニカはようやく笑顔を見せた。
それ以上は特に話す事もないので、モニカはここで帰らせた。
そして三杉も選手達を引き連れて寮へと歩き戻った。
まだ18時になる前だったが、既に日は落ちて空は夜色に深まっていた。
11月という季節を実感させられた気分だった。
<フィレンツェ中心部/ホテルアルバ>
ディエゴ「誰だ?」
{クライフ「私だ。」}
受話器の向こう側の相手がディエゴの予想した通りの人物で、ディエゴは内心舌を打った。
ちゃんと名乗ってはこないが、この声を間違える筈がない。
昼頃には恐らく同じ場所に居たであろう人物…。
325 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/10(火) 20:26:46 ID:???
ディエゴ(…もっとも、こいつは高みの見物をしていたがな。)
{クライフ「随分と下手な試合をしたものだな。」}
ディエゴ「(チッ、やはり観ていたか。)…言い訳をするつもりはない、オレはもう二度と負けん。」
{クライフ「ほう? 具体的に何をどうする事で負けなつもりでいる?」}
ディエゴ「簡単だ、ラフなスタイルを長時間使い続けずとも勝てるチームを作る。
現戦術の徹底的な底上げ、そしてこれまで用いなかった予備戦術を複数用意する。
更に各人が個人だけでも勝負できる武器を一つは持つ。」
{クライフ「ほほう、やはりお前は阿呆ではないな。」}
ディエゴ「抜かせ、阿呆はベップを含むあいつ等全員だ。
だがいい加減理解しただろう、アンタの言う事だけを聞いているだけではダメだとな。
そういう意味では悪い試合ではなかった。 到底許せる物ではないがな。」
{クライフ「ふむ、その程度か。」}
ディエオ「なに?」
{クライフ「阿呆ではない、しかし及第にはほど遠い。
貴様が今日の惨敗で学んだことはその程度かと落胆した所だ。」}
326 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/10(火) 20:28:03 ID:???
ディエゴ「老いぼれが… 奥歯に物を詰めて抜かしてくれるじゃあないか?」
{クライフ「チームの未熟を嘆くばかりで、自身の退場と言う責に目を背けている。」}
ディエゴ「退場を余儀なくされたのは、それだけのプレーが必要だったからだ!
そこまで追い詰められたのはチームの未熟さが問題だったと言っている!」
{クライフ「それでもチームを勝たせるのがエースの責務というものだ。」}
ディエゴ「ふん、話にならないな。」
{クライフ「貴様の奥の手がアレである限り、同じ失敗は必ずまた起こるぞ。
それが視野に入っていないほど貴様が愚かだとは私も思っていない。」}
ディエゴ(グッ…!)
{クライフ「分かったところで一つ助言をくれてやる。」}
ディエゴ「…助言だと?」
{クライフ「今日の試合で一度だけお前に感嘆させられたプレーがあった。 …分かるな?」}
ディエゴ「(思考がオーバークロックした時のだな?) ああ。」
327 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/10(火) 20:29:21 ID:???
{クライフ「これからは今までのスタイルを全て捨てて、あの感覚だけを突き詰めてプレーをしろ。」}
ディエゴ「スタイルを捨てろ…だと?」
{クライフ「そうだ。 自ら手を汚すお前のスタイルは所詮子悪党の所業に過ぎない。
そんな事をせずとも、あの感覚をモノにすれば、誰もがお前に平伏すようになる。」}
ディエゴ「………」
{クライフ「全てを敢えて捨て去った者が、最後には真の全てを得る… そういう物だ。」}
ディエゴ「ハッ、世迷言にしか聞こえんな。 オレは何も捨てる事なく全てを手に入れる。」
{クライフ「(やれやれ)まあいいだろう。 助言もコーチも簡単に受け入れるような奴に用はない。」}
ディエゴ「話は終わりか老いぼれ?」
{クライフ「ふむ、そうだな… ああ、そうだ。 相手チームのコーチの誘いで、ヴェッキオ橋に面した
オアシス≠ニいうジェラート屋へ行ってきたぞ。 ピスタチオのフレーバーが絶品だった。
次の遠征地へ向かう前にお前も味わっておけ。」}
328 :
本日は以上です。まだこの日の夜のエピソードは続きますアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/10(火) 20:30:59 ID:???
ディエゴ「…毎度ながら、話の最後に下らん雑談を入れるのは何なんだ?」
{クライフ「戻ったらちゃんと感想を言いに来るんだぞ。」}
ディエゴ「断る。」 ガチャ
乱暴に受話器を置かれた音が聞こえた。
自身も受話器を置き、ヨハン・クライフは目を細めて口をほころばせた。
クライフ(フッ、父親の些細な楽しみというやつさ。)
フライング・ダッチマン(彷徨えるオランダ人)は、その異名のようであった頃の自分を愛してくれた
1人の乙女の顔を思い出す。
そして彼女のお腹に自らの種子が宿っていたと知るのがもっと早ければ…と。
クライフ(それにしてもシーザーという男… まず間違いあるまい、あのような入れ知恵を仕掛けて
くれるとはな。 話が筒抜けだったにしても、油断のならない人間が居るものだ。
出来るものならばヨハン共々味方に引き入れておきたいところだが…。)
させられた一つの約束。
これを実行するような事は起こらないだろうとは思っているし、そうなっては困る。
だが、あのような人間がコーチをしている以上、億が一は万が一程度にはなるかも知れない。
そう考えると、意外に楽観は出来ないとクライフは表情を引き締めるのだった。
329 :
森崎名無しさん
:2014/06/10(火) 20:44:35 ID:???
乙です。
感想はともかく食べに行くのだろうなw
330 :
森崎名無しさん
:2014/06/10(火) 22:09:20 ID:???
冬にジェラートのフードファイトを思い出す三杉であった
三杉「あんなことはもうしないよ」
331 :
森崎名無しさん
:2014/06/14(土) 08:05:30 ID:???
T 翼と
D デート
L ラブ
332 :
はい、TDL行きましたアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/14(土) 15:07:33 ID:???
<フィレンツェ中心部/フロレンティア・ヴィオラ 営業所>
ブロロロロ…
三杉淳は街の中心部にある、クラブハウスとは別の営業所へとやって来た。
寮から然して離れた場所ではないが、以前の事件を踏まえてタクシーを利用した。
三杉(何事だろうか。)
試合後の夜である。
本来ならばアフターケアに努めなければならないところだ。
ましてそれを理由として、病院へ運ばれたミハエルを置いてきたのだ。
しかしコーチであるシーザーが『どうしても今でなくては』と言うならば止むを得ない。
とは言っても抗議の一つもしてやる必要はあるが…
ガチャ
三杉「こんばんは」
半沢「こんばんは…っと、ああミスギくんか。 遅くまで大変だな。」
三杉「リザーブとは言えチームのキャプテンですから仕方ありませんよ。
必要な事だから呼ばれたんでしょうし。 それにしても…」
見回しても営業所内のデスクには所長の半沢一人の姿だけだった。
定時から2時間といったところだろうが、それにしても人が少ない。
333 :
リグルはメリーゴーラウンドが気に入りましたアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/14(土) 15:10:42 ID:???
半沢「他の現地社員は全員定時で帰宅した。 今は私だけだ。
ここは日本じゃないからな、残業なんていう文化はほとんどないんだ。」
三杉「そのようですね。」
苦笑を浮かべながら半沢は受話器を持ちあげた。
内線を使い、三杉が到着した旨をシーザーへ伝えるのだろう。
この営業所でただ一人の日本人。
元は日本で大きな銀行の出世頭だったと聞いているが、話すのは初めてだ。
ガチャリと半沢が受話器を降ろした。
半沢「必要な事…か。 それについてはそうなんだろうな。
状況から考えて、それくらいは私からも保証出来ると思う。」
三杉「へえ?」
疑問符を頭上に浮かべる三杉だが、それに彼が直接答える気はなさそうだ。
シーザーはクラブハウスではなく、わざわざ人の居ない営業所へと呼んだ。
おいそれと他人に知られたくない話があると言う事なのだろう。
悪い話でなければ良いのだがと思わずに居られなかったが、どうやら半沢は
何か知っているようである。
そんな三杉の思考など知らない振りで、半沢は手振りで『応接室へどうぞ』
と伝え、給湯室へと向かっていく。
334 :
また近々行きたいものですアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/14(土) 15:12:32 ID:???
半沢「エスプレッソで良かったかな?」
三杉「いや… 今夜はカフェインはやめておこうと思います。」
半沢「ではハーブティーを持っていこう。」
三杉は軽い礼を述べて応接室へと足を向けた。
コンコン
シーザー「入ってくれ。」
三杉「失礼します。」 ガチャ
ドアを開けると、シーザーの他にもう一人座っているのが見えた。
それが誰なのか、三杉には一目で判ってしまった。
シーザー「ミランのマルコ・ファンベルグ選手だ。」
ファンベルグ「はじめまして、ジュン・ミスギ。」
マルコ・ファンベルグ、三杉が以前から憧れを抱いているFWだ。
三杉の得意とするオーバーヘッドは彼を倣った物でもあり、誰だか判らぬ筈が無い。
ただ、誰が居るのかは判ったが、何故居るのかは分からない。
目の前に憧れの人物が居る事を光栄に思うより、疑問の方が前に来るのは当然だった。
335 :
ポップコーンはハニー味が一番美味しいと思いますアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/14(土) 15:13:52 ID:???
三杉「はじめまして、ファンベルグ選手ですね。 あの、コーチ… これは?」
シーザー「オレはFIFAの視察員へ挨拶しに行っただけだったんだがな。
色々と偶然が重なってこういう席を設ける事になった。」
三杉(さっぱり話が見えないが… なるほど営業所に呼ばれた理由は分かった。)
ファンベルグがクラブハウスに来れば、色々と面倒が起こる事は明らかだった。
移籍がどうだこうだと、スタッフが勝手な想像を噂として流してしまうだろうからだ。
そうなると、それは事実と関係なくファンベルグにとって大きな騒動になる事は疑いない。
彼はこの国のカルチョファンにとって、それほど大きな存在なのだ。
ファンベルグ「Wトーナメントの出場を目指しているんだって?」
三杉「っ、はい。」
内心にて一つの得心を得た三杉に、ファンベルグは話しかけてきた。
三杉はやや緊張気味に肯定を返した。
ファンベルグ「その為に各国のビッグネームと試合を繰り返しているとか。」
三杉「はい。」
今度は冷静に頷いた。
ファンベルグはそれを聞き、少しだけ間を空けてもう一度だけ問いを投げてきた。
336 :
ここは重要な選択になるかも知れませんアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/14(土) 15:14:55 ID:???
ファンベルグ「出場できると思っているのかい?」
三杉「………」
☆どう応えますか?
A 力強く肯定する
B 淡々と肯定する
C 弱気を見せる
D 出来るかどうかじゃねえ、やるんだよ! 的な感じ
E 『何故それを?』と逆に問う
F その他(自由に記述を)
3票決です、メル欄は空白でお願いします。
337 :
森崎名無しさん
:2014/06/14(土) 15:19:55 ID:w06BPJE6
A
338 :
森崎名無しさん
:2014/06/14(土) 15:27:03 ID:7iKr/Kzo
A
339 :
森崎名無しさん
:2014/06/14(土) 15:40:32 ID:SMCcGmZs
A
340 :
森崎名無しさん
:2014/06/14(土) 20:12:05 ID:???
半沢w
341 :
森崎名無しさん
:2014/06/14(土) 20:18:13 ID:???
ハハッ、僕たちの国に来てくれて本当にありがとう!
楽しんでいただけたようで何よりだよ!
次もまた来てくれるとうれしいな!
342 :
森崎名無しさん
:2014/06/14(土) 21:28:42 ID:???
なんでバブル入行組がいるんですかねえ……。
343 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/15(日) 10:18:17 ID:???
本田さんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
344 :
森崎名無しさん
:2014/06/15(日) 10:42:38 ID:???
来ましたねー
やはり大舞台で輝く男です。
しかしウルグアイが敗れるとは
345 :
森崎名無しさん
:2014/06/15(日) 12:05:04 ID:???
三杉と新田と帰化ブンナークと中山をリアル日本に派遣してくれー
346 :
森崎名無しさん
:2014/06/15(日) 12:06:17 ID:???
ブルノ「俺がいれば無失点だったな」
347 :
森崎名無しさん
:2014/06/15(日) 12:07:18 ID:???
ブルノくん、
631
失点
348 :
森崎名無しさん
:2014/06/15(日) 12:08:34 ID:???
手羽先「リグルがいれば日本は33−4で勝ってたに違いないな」
349 :
森崎名無しさん
:2014/06/15(日) 12:09:11 ID:???
下剤「君は何を言っているんだ」
350 :
森崎名無しさん
:2014/06/15(日) 13:23:59 ID:???
あの最後の遅延行為はすごかったですな。
351 :
森崎名無しさん
:2014/06/15(日) 13:57:03 ID:???
アンザーニ監督もリアル日本に派遣よろ
352 :
内容的に厳しい初戦でしたねアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/17(火) 10:42:43 ID:???
> A 力強く肯定する
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
三杉「もちろんですよ、必ず出場に漕ぎ着けます。」
ファンベルグの問いに、三杉は強い言葉で言い切った。
彼の本心であり、そこに対して迷いは欠片もない。
それを聞いたファンベルグは特に反応を見せず、三杉の目をまじまじと見つめる。
一方で傍のシーザーは軽く笑んでいるようだった。
ファンベルグ「……フッ」
やがてファンベルグも表情を緩め、鼻で小さく苦笑いを見せた。
三杉はその意味するところが分からなかった。
好意的なのか、そうではないのか、判別がつかずに言葉を待った。
ファンベルグ「…とんだドン・キホーテだな。」
三杉「ドン・キホーテ?」
ファンベルグは三杉の事をドン・キホーテと揶揄した。
物語を読み過ぎて現実と物語の区別がつかなくなり、『騎士として』世の中の不正を正すために
旅に出た辺境の下級貴族、ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ の事に相違ない。
三杉の事を『正気を失し、狂気に捉われた人間』とまで思ったのか、単なる『道化』の喩えとして
言っているのかまでは分からないが、少なくとも好意的な言葉ではなさそうだ。
353 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/17(火) 10:44:35 ID:???
> A 力強く肯定する
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
三杉「もちろんですよ、必ず出場に漕ぎ着けます。」
ファンベルグの問いに、三杉は強い言葉で言い切った。
彼の本心であり、そこに対して迷いは欠片もない。
それを聞いたファンベルグは特に反応を見せず、三杉の目をまじまじと見つめる。
一方で傍のシーザーは軽く笑んでいるようだった。
ファンベルグ「……フッ」
やがてファンベルグも表情を緩め、鼻で小さく苦笑いを見せた。
三杉はその意味するところが分からなかった。
好意的なのか、そうではないのか、判別がつかずに言葉を待った。
ファンベルグ「…とんだドン・キホーテだな。」
三杉「ドン・キホーテ?」
ファンベルグは三杉の事をドン・キホーテと揶揄した。
物語を読み過ぎて現実と物語の区別がつかなくなり、『騎士として』世の中の不正を正すために
旅に出た辺境の下級貴族、ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ の事に相違ない。
三杉の事を『正気を失し、狂気に捉われた人間』とまで思ったのか、単なる『道化』の喩えとして
言っているのかまでは分からないが、少なくとも好意的な言葉ではなさそうだ。
354 :
ミスってしまいましたアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/17(火) 10:46:51 ID:???
だからと言って、この言葉に対して逆上するような感情の発露は三杉にはなかった。
それどころかむしろ似合いの言葉であるようにすら思えてしまう。
三杉(そもそもジョアンコーチの誘いに乗った時点で、僕の行動は狂気じみていたよな。)
無免許医に手術を依頼するところに始まり、ゴールデンエイジを伝説のコーチとやらに全任、
プロ4部のチームに留まってWトーナメントへの出場、ひいては日本サッカーをこの手で変えら
れるなどと真剣に考えている。
自身の選択の数々を俯瞰で考えてみれば、これらが正気の沙汰とは思えない。
次々と襲い来る猫に、鼠が真正面の戦いを挑んで勝ち続けられると信じているようなものだ。
しかもそんな選択ばかりを繰り返しつつ、更にその道を突き進もうとして迷いがない。
三杉「分かっています。 いつの間にやら僕の人生はこんなのばかりですよ。」
苦笑と共に三杉はそう答えた。
言葉とは裏腹に、その声に悲壮感は全くなかった。
ファンベルグは『なるほど…』と声に出さずに呟いたのが判った。
何か憑物が取れたような表情だと三杉には見えた気がした。
355 :
ここ重要ですアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/17(火) 10:49:09 ID:???
だがすぐに表情を戻し、ファンベルグは再び口を開く。
ファンベルグ「キミは左右どちらの足でも同じ精度、威力でシュートを撃てるか?」
三杉「シュートですか…? 利き足ではない左でも、精度だけならば近いボールを蹴れますが…
威力も伴うとなると、それはまだ出来ません。」
ファンベルグ「そうか。 ならばまず左足でも右と同じ威力、精度でシュートを撃てるようになれ。」
三杉(これは… アドバイス? ファンベルグが僕へ?)
どういう意図かは分からないが、憧れの名プレイヤーは確かに自分に向けてアドバイスをくれたようだ。
内容自体は『左右どちらの足も同じにボールを蹴る』という陳腐な文言だ。
だが陳腐と言っても決して簡単ではない。
非常に困難な、サッカー選手にとって永遠のテーマと言っても良い。
新田もこのテーマについては取り組んでおり、成果を挙げてきている。
…かと言えば、利き足だけを使った一流のプロ選手だって多い。
三杉(それが今の僕にとって必要なのか?)
☆なんと答えますか?
A 「分かりました、すぐに取り組みます」
B 「それよりも、僕にはもっと他に練習しなければならない事があります」
C 「何故それを出来るようになる必要があるんですか?」
D 「何故僕にアドバイスを…?」
E その他(自由記述)
F 自動選択(自動的に最適な選択がされます。ただし貴公子Pが5P¥チ費されます。)
3票決です、メル欄は空白が宜しいかと
356 :
森崎名無しさん
:2014/06/17(火) 11:37:47 ID:nQJNifJA
F
選択があるって事は出来るだろうと思うけど
貴公子Pってどこに載ってるんだ?
357 :
森崎名無しさん
:2014/06/17(火) 11:43:55 ID:85meumIk
C
憧れの選手だからって良いトコ見せようとすると以前のように失敗するし
ここは素直に尋ねておこう。
盲信するかのようなAでなければ悪い結果にはなるまい。
358 :
森崎名無しさん
:2014/06/17(火) 11:54:15 ID:SaRRCzSM
F
359 :
森崎名無しさん
:2014/06/17(火) 12:02:35 ID:pTlw5R7k
C
360 :
森崎名無しさん
:2014/06/17(火) 12:05:32 ID:KOBlkj7g
F
361 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/17(火) 18:29:31 ID:???
> F (貴公子P:138→133) ※wikiのアナカンページに記載されてます。次回から誘導します
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
判断の根拠を三杉は既に持っていた。
コーチ(シーザー)を伴った席であり、そのシーザーに呼ばれたからこそ自分がここに居るのだ。
どういった経緯があったかは知らないが、ファンベルグの言はコーチ公認ということになる。
そして彼はバルサとの試合中『手立てを考える』と言ったくれたばかりだ。
ならば、これは自分にとって必要な事というのは断定出来る。
では何故それが必要なのか?
それについてはヴィオラの不足している能力、習得する事で得られる効果、そして何より
マルコ・ファンベルグの言葉である事を考えれば容易に想像がついた。
ファンベルグ自身が、それが出来て当然の選手であるのは、三杉はよく知っていた。
三杉「分かりました、すぐに取り組みます。」
ファンベルグ「ふむ。」
シーザー「即答ね… いいんだな?」
三杉「ブンナークが不発だったり、そもそも敵GKがパワーシュートに滅法強い相手の時、
チームの得点力がどれほど落ちるのか… 今日十分に思い知りましたから。」
決定力の不足は現状解決すべきフロレンティア・ヴィオラの弱点。
それが三杉の認識だった。
362 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/17(火) 18:33:12 ID:???
三杉(新田も頑張ってはいるが、現状の彼はシャドーストライカー。 しかもバンビーノが抜けてから
OMFとして動いて貰わなければならないシーンも増えている。 ミハエルは怪我の後遺症で
得点力という面では以前のような活躍が見込めない。 僕はと言えば、中山が抜けた守備力
低下を気にして、引き気味の位置でプレイする事がどうしても多くなっている。)
選手それぞれの地力は確実に上がっている。
その実感に間違いはないが、こと決定力に関しては停滞していると言って良い。
三杉自身においても、ボランチとしては腕を上げたが、ストライカーとして殻を破る努力が出来ていない。
バンビーノと中山が抜けた穴を埋めるために犠牲になったのは、めぐり巡ってチームの決定力だった。
三杉(もちろん中山が抜けた事による守備力低下は最大の懸念だが、それは中盤の守備でフォロー
出来るし、DF陣も順調に成長している。 だが決定力は個人のブレイクスルーが必要なんだ。)
そういう意味で、三杉の得点力向上は(セットプレイだけであったとしても)意味が非常に大きい。
シーザー「…だ、そうですよ。」
ファンベルグ「良い答えですだと思います。」
三杉(正解だったか。 だとすると…。)
この問いは足切りテストのようなもの、三杉はそう踏んで対応した。
それはどうやら彼らの期待する物だったようである。
…と思っていたのだが、流石に次のファンベルグの言葉には虚を突かれた。
363 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/17(火) 18:35:17 ID:???
ファンベルグ「では一週間後にテストをしよう。 今日と同じ時間にグラウンドで。」
三杉「え…?」
一瞬何を言っているのだろうとは思った。
一週間後にテスト?
左足でも今の右と同じ精度・威力でシュートを撃てるように?
たった一週間でそんな事が出来るようになるとでも?
常識的に考えるならば、こんなところであろう。
並べ列ねて『不可能』と結論づけて、この話は終わりである。
だが三杉は虚こそ突かれた物の、出した結論がそこに収まりはしなかった。
ファンベルグ「不服かい?」
三杉「いえ、やります。」
無茶を言われているのは判ったが、だからと言って三杉は引こうとは思わなかった。
元々ドンキホーテに喩えられ、自分で認めてしまうくらいに無茶を繰り返そうとしている身。
であるならば、そこに無茶をもう一つ追加するくらいどうと言う事もない。
364 :
本日はここまでですアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/17(火) 18:37:24 ID:???
シーザー「言っておくが、通常の練習メニューはこなして貰うぞ。」
三杉「分かっています。」
成し遂げれば虹色のロードでゴールまで導くあのオーバーヘッド≠教えて貰えるかも知れない。
それを思えば『一週間程度、寝ずに特訓するくらいやってみせようじゃないか』と意気も高まる。
シーザー「なら夜間のグラウンド使用許可はオレが取っておく、明日からな。
それとキャプテンとしての雑務はオレとマエリベリーでフォローしよう。」
三杉「助かります。 それとミハエルは…」
シーザー「心配だろうが、そちらも万が一がないようコーチのオレが注意するさ。
一応オレも医術の知見をそれなりに℃揩チている。」
三杉「へえ…。」
相変わらず底の見えない器だが、ハッタリを言うような人物でない事は承知している。
普通の人が言えば嘘っぽい言葉でも、信用して大丈夫なのだろうと思い込んだ。
その後、ファンベルグは『ではこれで』とだけ言って事務所を出た。
ユーロスターがまだまだ走っている時間だから、恐らくミラノへ戻ったのだろう。
しかしそんな事に気を持たず、三杉は急ぎ寮へと戻り、ただ回復に努めるだけだった。
365 :
森崎名無しさん
:2014/06/17(火) 19:17:55 ID:???
ラ・オツデシタ
366 :
森崎名無しさん
:2014/06/17(火) 19:20:17 ID:???
次の試合のブローリンも対パワースキル持ってたりして
367 :
森崎名無しさん
:2014/06/17(火) 21:54:19 ID:???
ブローリン・・・つい最近までどこかでいろんな意味で大暴れして他の印象強い・・・
368 :
森崎名無しさん
:2014/06/17(火) 21:56:29 ID:???
ブローリンにシュート止められて
ブンナーク「もうだめだ…おしまいだぁ…」
なんとなく似合ってる気がする
369 :
森崎名無しさん
:2014/06/17(火) 22:45:46 ID:???
身長以外は全てピッタリイメージできるあたり、やっぱりブンナークって凄い
370 :
ラーソンもでしたが白夜の4騎士という固有スキルがありましてアナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/18(水) 17:36:03 ID:???
〜さらに数時間後〜 <フィレンツェ/市民病院>
ガバッ!
いわゆる子の正刻を過ぎた頃である。
毛布を勢い良く跳ね上げ、ミハエル・ドノヴァンは目を覚ました。
ミハエル「………」
彼はとても良い夢を見た。
その胸はまだドキドキと高い鼓動を鳴らしていた。
マエリベリー「あの人なら居ないわよ。」
ミハエル「え…?」
反射的に周囲を見渡すが、夢で見た人物の姿はなく、彼は少しだけ落胆した。
ミハエル「ハッ…!」
ジットリと滲んだ汗に体温が冷され、夢半分であった頭も急激に覚醒へと至る。
…と同時にあまりに無防備だった自分に気がついた。
371 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/18(水) 17:39:52 ID:???
マエリベリー「まずは無事に目が覚めて何よりだわ。 意識は大丈夫そうだけれど、覚えている?」
ミハエル「…試合終了の笛を聞いたところまでは。」
マエリベリー「それなら問題なさそうね。 貴方は倒れて、すぐに病院へ運ばれたのよ。
フロレンティア・ヴィオラの皆もモニカさんも一緒に来て心配していたけれど、
その後の検査で何も異常がないと判ったから、私以外は全員帰宅させたわ。
試合後のクールダウンもしてなかったしね。」
ミハエル「そうでしたか… 心配をかけて申し訳なかったです。」
想像はついていたが、これでようやく状況が明らかになった。
何故倒れたのかはミハエル自身も分かっていなかった。
試合終盤にやたらと身体が軽く、昂揚感も伴っていたところ、突如として意識が途切れたのだ。
寸前には不快感があったような、雷に打たれたような衝撃があった気もするがハッキリしない。
しかしミハエルはそれよりも先に気にしなければならない事があった。
ミハエル「それで、その…」
マエリベリー「何かしら?」
ミハエル「寝ている間、ボクは寝言か何か漏らしていましたか?」
マエリベリー「ああ…」
372 :
アナカン
◆lphnIgLpHU
:2014/06/18(水) 17:42:42 ID:???
見ていた夢に関する事で何かを口走っていたかも知れない。
目を覚ました時のマエリベリーの第一声はそれを予感させていた。
出来れば杞憂であって欲しいと彼は神へ祈った。
マエリベリー「そうね、多分貴方が聞かれたくなかった事を口走っていたわ。」
ミハエル「………。」
しかし求めるだけの願いなど、どうやら神は聞いてくれなかったようだ。
言葉が出ないほどミハエルは動揺する羽目になった。
無言のまま、自らの迂闊さを内心で罵倒して回った。
そしてどう言えば彼女を誤魔化せるか、口を閉ざせるか考え始める。
マエリベリー「でも、気にしないで。 それでどうこうという気は私にはないから。」
ミハエル「そ、そんな言葉を信用出来るとでも!?」
先着で
★マエリベリー「……」→! card★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
《ハート、JOKER》 マエリベリー「私も貴方と同じだから。」
《ダイヤ、スペード、クラブ》 マエリベリー「そう、ならその代わりに一つだけ教えて?」
《クラブA》 マエリベリー「信じて、私は貴方の事を愛しているの。」
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